表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

毒舌侍女様のお仕事1

作者: 紅葉

結構長くなってしまったので分けたいと思います。

今回もなんだかよくわからない展開になりそうな・・・。

 闇が渦巻く暗黒の世界。

そう、ここは魔界。


 人口・・まぁ人ではありませんが

60万人以上の大きな1つの国なのです。

そりゃぁ、魔界ですからいろんな魔物がうじゃうじゃ

そこらじゅうにいますよ、はい。


 そんな魔界には似つかわしくない白く輝く大きな城

魔王城。

魔界をおさめる主魔王ロメリティー=カチリオ様

が住んでいらっしゃるお城でございます。

 

 そんな彼につかえて早100年。

私、ソフィーは魔王様のお世話係兼侍女頭として

毎日精一杯生きております。


 そんな私のいつもの日常を少しだけお話ししたいと思います。

朝、3時に起床でございます。

侍女頭の朝は早いのです。

 

 黒を基準とした上品なメイド服にササッと着替えます。

え?フリルでございますか?

ついておりませんよそんな仕事に邪魔なもの。


 え?スカートは膝丈?

ありえませんわ。膝丈など下品です、それに

ここ魔界は風が強いので色々危ないのです。


 男のロマン?そんなのくそくらえですよ。

女に夢を見るのはおやめくださいな。

女は意外に怖いですわよ?


 あら、失礼いたしました・・少し話がずれてしまいましたね。

さぁ、ここからが大変忙しいのですよ。

今から、朝食の仕込みのために料理長と相談して

今日の昼食と夕食のメニューを教えていただき、庭に咲いてあるバラの手入れに

ほかのメイドとのミーティングあぁ、あと魔王様を起こしに行かなくてはなりません。


 薄暗く長い廊下を進みながら

厨房へと急ぎます。


 こんこん。

厨房の大扉をノックします。

「はいよ!あいているヨ!入出許可サ!」

 

 元気な野太い声が今朝も大扉から聞こえます。

「失礼します。」

ギギギギっと少し錆びた音を鳴らしながら大扉が開きます。


「ハイサ!おはようサンバ!ソフィー様!」


「おはようございます。料理長。いつもいつも朝からウザイほど元気な挨拶ありがとうございます。」


「ふぅあ!ソフィ―様毒舌サ!」


 大柄なお体に少し焼けた肌、ピンクの奇抜なモヒカンそしてサングラスをつけた不恰好なお方。魔王城の料理長、ステロ様です。


「毒舌ではございませんありのままを言ったまでです。さて、料理長今日の魔王様の朝食はいかがいたしましょうか?」


「あいさ~今グサッとキタネ!!まぁ、イイヤ・・いちいち反応してたら

話がややこしくなるネ!

さて、どうしようかねぇ~やっぱり朝はさっぱりとしたものがいいサ」


「流石料理長お話が早くて助かります。では、野菜たっぷりのスープとそこらにあるパンでよろしいですよ。」


「いやいや、チョイ待つサ~それはいくら何でも魔王様にはだせないネ!!ワタシ首なる!魔王様野菜がお嫌ネ!

それにそこらにあるパンってそれは昨日のあまりものネ!」


 あわあわと焦りだす料理長。

騒がしい方ですね。

「はぁ、魔王様だからなんて関係ありませんよ料理長。

魔王だからこそ、下の物のことや民のことを考え少しでも庶民ポイ食べ物も食べなくては、新の魔王とは言えませんわ。」


「ソフィー様・・そこまで魔王様のことを!!」

ウルウルとサングラスを上げて泣く料理長。


 正直ドン引きです。キモチワルイです。

大柄な男の泣き顔とかマジキモイです。

これ以上ここにいると吐き気がするので逃げることにします。


「では料理長、今朝の魔王様の朝食は野菜たっぷりのスープと、そこら辺にあるパンということでよろしいですね。

では、私まだ仕事がたくさんありますので、また後ほど昼食と夕食のメニューを伺いに行きますので・・それではまた。」


 そしてその場を後にしました。後ろで料理長が何か叫んだ気がしなくもないのですが聞こえなかったことにします。メンドクサイので。


 さて厨房を後にした私は次に向かうべきは無駄に広い庭に行きます。

ここで毎朝魔王様のお気に入りのバラの世話をいたします。

真っ赤な美しいバラが辺りに咲きほこっておりますゆえ臭いは大変きついです。


 しかもこれ、私以外には世話できないのです。

私以外がふれようとすれば自身の棘で串刺しにするという何とも恐ろしいバラなのです。


 まぁ、このバラは魔王様の魔力によって咲いたようなものですので。

ですから、庭師がいてもこのバラだけは私管理なのです。 ほんっとめんどくさ・・ごほん!光栄なことです。


「よし、さっさと水をあげて魔王様(バカをたたき起こしに行きましょう」

と意気込みバラに水を上げていると。


「あ!ソフィーサマ!おはようございます!!」

元気な声とともにぴょこぴょことははしってくるのは庭師のルルです。


 バラのような真っ赤な髪を私とおそろいの三つ編みにし

そばかすがよく似合うかわいらしい少女です。


「おはようございますルル。今日も大変お元気ですね。」


「えへへ!うちはいつでも元気です!それよりこんなバラほっておいてうちの育てた菫の花見てください!!ソフィー様は菫好きでしょう?」

ね?ね?ときらきらする笑顔でさらりと魔王様の

バラたちをないがしろにするルル。


 そう彼女ルルは魔王様がなぜか大嫌いなのです。

彼女と魔王様が合うとそこはもう、猛吹雪が吹きそうなぐらい空気が凍ります。

おそらく同族嫌悪なのでしょう・・。


「申し訳ありませんが、今からバ・・魔王様を起こしに行かなくてはならないのです。」


「ええええ!そんな・・」

シュンと顔を俯かせるルル。


うう・・なんか罪悪感。


「すみませんルル・・あ、ではこうしませんか?」

フフいいこと思いつきました。

 

 不思議そうな顔をするルルに

「今日のお昼少し屋敷の外に出る用事があるのです

その時一緒にお出かけしましょう?」

と、私が言うがいなや先ほどまでの落ち込んだ顔からにこにこの笑顔へと変わるルル。


 あぁ可愛いです。これがこの魔王上で働いている中での唯一の癒しです。


「ほんとに!やったぁ!!うちすっごい楽しみ!!

いっぱいお店見ようねソフィー様!」


「はい。よろこんで。あ、そろそろ行かなくては

それではお昼にまた。」


「はい!」

きらきらした笑顔で私を見送ってくれるルル。

ホントにかわいいです。


 さて、これから最後のお仕事に行きます。

最後のお仕事それは魔王様をたたき起こすことです。

これがまた大変なのです。


 何が大変かって?それはついてからのお楽しみです。


ここまで見てくださりありがとうございます。

いったんここで区切ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ