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シブヤの街で見る夢

その日は当たり前の日常から突然変化球的にやって来た。

何気ない、毎日のお約束的なログイン。

そしてゲーム上で自分の分身を動かし、数時間ほど戦いをしてログアウト。

時間がある日のいつもの日常。

今日もそのつもりだった。


…後に『大災害』と呼ばれる日から始まるお話。



「ここは?何処…?」

その日私は部屋着でお気に入りの紅茶梅酒をのみながら新パッチ発動をのんびり待ってた。

そう、私は部屋に居たのだ。

予定の時刻。一瞬の暗転。

気がつけば何処か見知ったでも訪れた事の無い場所にたっていた。


…ここは…シブヤ…?


脳内によぎった言葉にハッとする。

シブヤと言っても普段買い物やライブをしている渋谷ではなく、ここはエルダーテイル内のシブヤだった。

私の本拠地(ホームタウン)だ。見慣れているはずである。


…ってなんで私がゲームのシブヤに居るわけ?

オカシイ…

どういうことかと頭に手をやるともふっとした感覚に驚く。


耳が…ある!?


…いや、耳があるのは普通だがその耳の形状が明らかに普段のそれと違う。

ふわっと柔らかい毛に覆われ大きめに尖り垂れて、まるで犬の耳…

ハッとして全身を見回す。

グリーンとピンクの明らかにコスプレ臭のするバッスルドレス。

こんな服、持ってない。

そしてお尻の辺りから垂れてる真白の尻尾…尻尾!?


姿を映すものが無いかとキョロキョロすると、横に木製の水が張られてるバケツを見つけた。

恐る恐る覗きこむと自分の顔をした、しかし白髪にグレーの瞳、更に少し垂れた獣耳と普段の自分と明らかに違う見た目の自分のアバターが水の中に居た。

「あ、割と似合ってる…?」

思わず出た見当違いのつぶやきに「違うだろっ!」と自分でツッコミをいれてしまう。


そこから顔を外し、再び辺りを見回してみる。

古びて崩れ落ちそうな建物。

色とりどりのテントとそこに並べられた果物や食べ物。

剥がれかけたの道。

突然表れる巨大な木々…


すべてがリアルで、しかし明らかに私の見知っている日本とかけ離れていた。


「日本のCG技術もここまであがったのか…」

思わず一人ごちる。

作り(ニセモノ)感のない、完璧なまでのファンタジー世界。

エルダーテイルの世界が実寸大でそこにはあった。


でも、待って?

私は部屋に居たはず。

これは夢なのか?

にしてはずいぶんクリアでリアルな夢だなぁ…


ふるふるっと頭を振ると此処から移動しようと私は1歩踏み出して、身体がぐにゃりと揺れるのを感じた。

どうも酔ってるみたいだ。

上手くバランスが取れない。

しかも何時もより視界が高い気もする。


…間違いなく夢の中に違いない。

しかし夢の中で酔ってるとか私も大概だ。

今日はそんなに飲んだ記憶もないけどなぁ。

夢なら寝てしまえばまた現実に戻るはず。

…ならば、寝よう。

それがいい。次に起きた時には私の部屋だ。

確かこの先にゲーム中、間借りしていた家がある。

そこに泊まっても問題はないはずだ、夢なんだからそれは都合よく出来てるはずだ。

まだ世界は明るいけど仕事柄昼に寝るのは慣れてるし、ちゃんと寝れるだろう。


私はふらふらする身体で覚えている道を歩く。

と、しばらくしてゲームで拠点にしていた建物までたどり着き、その部屋のベッドに倒れ込むようにしてそのまま寝たのだった。


次に起きた時にどうなるかと考えないままで…

何故か勢いで始めてしまったこの話。

実はこういう(作品の世界で自分のキャラが動く)二次創作は初めてです。

慣れない所もあったり勢いが失速することもありますがもし気に入っていただけたら嬉しく思います。


…そういえば、主人公の名前すら出てないや…(まちなさい

それは次のお話でということで。

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