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Last moments

悪魔が勝利した。

僕は悪魔に勝てなかった…。



悪魔がヤった。でも僕がヤった。周りの人の視線がこちらに注がれている。誰かが通報したようだ。聞いたことがある音がこちらに近づいてくる。


僕はこの場から逃げ出した…。







______________








ここは…?


無意識のうちに何処かのビルの屋上に来ていたようだ…。


“おいっ何してんだ。次行くぞ!”


『次ってなんだよ?』とか思いながら僕はさっきの出来事を思い出していた。少女の最後の顔。あれはなんだったのだろうか?僕に向けてのメッセージだったのだろうか?


判らない、でもなんだかわかったような気がする。




“っぐぅ…っヅァー!”


なんか突然悪魔が苦しみだした…。



“ありがとうございます。あなたは悪魔に勝ちました”

『…………?』

“とはいっても、悪魔はあなたの中からはいなくなりません悪魔を抑えることに成功したのです”

『はぁ』

“悪魔を消させるにはあなたの命が絶えるしか方法がありません。とはいってもあなたに死んでくださいなんて言ってはいません”

『悪魔ってめんどくさいな…』



そしてこいつ(たぶん天使であろう奴)との話は終わった。



んまっ丁度よかったのかもしれない。罪を償うという意味でも。僕が死ななきゃこいつはいなくならないんだし…。




僕は一つ訂正することがある。僕はこのあいだ、この世には黒しかないという感じのことを言ったが、それは違う。この世には悪魔がひしめきあい人間を支配しようとする。でも、天使という白が悪魔つまり黒を止めようと必死になっている。



悪魔だけじゃない。

天使もいる。



天使が重要なんだと。僕は訂正しておく。



最後に、僕は少女のことを誤解していたのかもしれない。あの顔と、天使が僕の中に出てきてそう思った。僕は主人公とか悪役とかそういうのにはなりたくない。目立つのがイヤで、一番に平和に暮らしたいから。たぶん少女もそうだったんだと思う。



脇役、一言しか台詞がない、もしくは台詞すらない。村人1や、とおりすがりの人A、脇役でよかった。脇役が良かった。そんなことしか今は思いつかない。



僕が死んだら悪魔も死ぬ、それでいいじゃないか。この悪魔には罪を償ってもらうことにした。


「死んで詫びろっ」




『あっちで少女に会えるか…』


〈 ドサっ 〉





これでいいんだ。

これでよかった。



これが僕の華麗なる最期だ。





最後まで読んでくださった皆様ありがとうございました。


またどこかでお会い出来ることを心からお祈り致します。

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