『クロ吉の冒険1 後編』
そこには僕の見たことないような広い広い部屋、ニャン五郎は部屋の中央あたりに座ると「オイラの部屋は広すぎるからあまり落ち着かないんだ」
それもそのはず僕の部屋は可奈ちゃんのお母さんに用意された部屋のかどっこのスペースのみ、僕のスペースよりうーんと広い。
ニャン五郎は部屋の真ん中から天井を見上げならが「オイラのこの広すぎる部屋はあまり好きじゃない。梨奈ちゃんも梨奈ちゃんのお母さんもオイラには優しくしてくる。ただ、オイラにはこの部屋は広すぎて合わない・・・」
僕には広すぎる部屋より狭いスペースの方が僕には合ってるのだと改めて思った。「ニャン五郎、今度は僕のお家も紹介するよ」
「オイラの家はともかくクロ吉は家に帰れないだろう・・・」そうだった、僕は家に帰れなかった。
『コンコン』 「にゃんごろー、入るよ」 僕たちの目の前に梨奈ちゃんとその後ろに見覚えのある女の子、僕を探しに来てくれた可奈ちゃんの姿があった。
可奈ちゃんは涙を流しながら「クロ吉ーーー」僕はギュッと抱きしめられた。抱きしめられすぎて僕は苦しかった。「クロ吉にまた会えてよかった。クロ吉、心配したからね・・・」 僕は「ニャンニャン」
「こらぁー 私の親友ーのかなちゃんをなかせたらダメだぞ クロ吉くん」梨奈ちゃんにデコピンされる。「もう りなちゃん、あまりクロ吉をいじめちゃダメ」 僕のことを心配してくれた可奈ちゃん、可奈ちゃんに心配かけさせるなと
押してくれた梨奈ちゃん 可奈ちゃんの笑顔を見ていると僕は可奈ちゃんに拾われて嬉しく思える。
「よかったな、クロ吉」 ニャン五郎は手でおいでおいでする。 「ニャン五郎、それ違う・・・」
僕は梨奈ちゃんのお母さんの抱っこさせられたニャン五郎、不自然にニャン五郎の手をは振られるのを見ながら、僕と可奈ちゃんお家に向かった。
「クロ吉、お月様、真ん丸だね」
「にゃーん」
「クロ吉、お家まできょうそうー」
僕は可奈ちゃんの後ろ姿を追いかけながらお空に浮かぶ月が綺麗に見えた。