『クロ吉の冒険1 前編』
○月×日 晴れ
僕は可奈ちゃんのお家に買われることになり、僕の首に丸い輪っかのような物と金属のような物で出来た物が取り付けられた。
可奈ちゃんは『クロ吉がお家に迷わないための物だから付けておかないとだめだよ』ってと言っていた。僕はこの輪っかがかゆくてしょうがない。
首を回してみたり、足でかいてみたり、地面に擦りつけても痒みが収まらない。 僕が「にゃー、にゃー」となくと、可奈ちゃんのお母さんが僕の異変に気がついて見てくれた。
「あら、クロ吉の首周りが真っ赤 まぁ大変」僕は「にゃー、にゃー」と叫んだ。ちょうど可奈ちゃんがお家に戻ってきた。「クロ吉、大丈夫?」可奈ちゃんが僕を心配しながら
頭をなでなでしてくる。「可奈ちゃん、クロ吉をお医者さんに見せてクロ吉を治してもらいましょうね」 可奈ちゃんが不安そうに「お医者さんに見せたらクロ吉治るかな?」
可奈ちゃんのお母さんは可奈ちゃんの頭を撫でて「きっと、お医者さんがクロ吉を治してくれるからね 早く、お医者さんの所に連れて行きましょうね」 僕は首をかきながら可奈ちゃんに
抱きかかえられて、不思議な箱に乗せられた。 僕は可奈ちゃんに抱えられながらも窓に映る景色が動くことに驚いた。 僕は窓から流れる景色が右から左へ流れるの見ていると目が回って
気持ち悪くなった。そのまま動く箱が止まるまで目をつぶった。動く箱は止まり、僕は可奈ちゃんに抱かれながら白いお家に入る。僕の鼻の奥まで届く嫌な臭いが僕の中に残り慌てて
可奈ちゃんの腕から飛び降りた。辺りからは僕の嫌な臭いが漂ってくる。僕は広い家の中を逃げても白い服を来た大人たちが僕を捕まえようとする。
白い服の大人達から掻い潜り、僕は白い家から逃げることが出来た。 僕を呼ぶ可奈ちゃんの声も聞こえるけど、僕はこの何とも言えない臭いは嫌いで可奈ちゃんに近づけないでいた。
「おい、こんなところで何やってるんだ」 見知らぬぶち猫に声をかけられた。「ここは俺たちが近づくような場所じゃない 着いて来な」 僕はちょっと怖そうな猫に着いて行くことになった。
ぶち猫はわざと狭い道ばかり通り僕の少し肉の付いた体じゃ通りにくい、僕はそれでもぶち猫の後を追いかけた。やっとの思いで狭い茂みの道を抜けると見たことないの風景が僕の目に飛び込んでくる。空が透き通るぐらい青くて街が一望できるぐらい
「ここは俺の好きなちょっとした穴場だ」ぶち猫は照れくさそうなしぐさを僕に見せる。僕は目をキラキラさせながらこの景色を目に焼きつけようと思った。「おっと、俺の名前を名乗ってなかったな。ニャン五郎」ニャン五郎は手を僕に向けた。「僕はクロ吉よろしく」
僕はニャン五郎の手の上に手を乗せた。「クロ吉、この場合、俺の手の下から乗せるんだ。」僕はニャン五郎の手の下から手を肉球に当てた。ニャン五郎は少し変わってると僕は思った。
僕達はあまり何も喋らないまま、この風景を眺めてた。僕は風の心地よさで少しうとうとして眠りについてしまった。『クロ吉ーー 隠れてないで出てきて クロ吉ーー』 可奈ちゃんが呼んでる。僕はここだよ可奈ちゃん 『クロ吉ーー』
ここだよかな・・・ 僕が見えてないのかな・・・ 「クロ吉、おい、起きろ」僕が目を覚ますと辺は真っ暗で街中の明かりがいっぱいになっていた。 「クロ吉、悪かった。俺も寝ちまって」僕ははっと可奈ちゃんのこと思い出した。
「早く、可奈ちゃんの所に帰らないと僕のこと心配してる」 ニャン五郎はこっちだと僕を道案内してくるみたい。




