表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『蜂蜜のちから——足りないのはカロリーではなく、心と体の“微粒”』  

作者: 城間 蒼志
掲載日:2025/12/05

忙しさに追われる日々の中で、「食べているのに元気が出ない」と感じる人が増えている。体のエネルギーだけを満たしても、心と体を支える微量栄養素が欠ければ調子は崩れてしまう。私はそのヒントを、やさしい甘さの蜂蜜に見つけた。自然がつくる小さな栄養の物語を、ここで共有したい。

『蜂蜜のちから——足りないのはカロリーではなく、心と体の“微粒”』

 「ちゃんと食べているのに、なんだか元気が出ない」——そんな声をよく聞く。

 医者に行っても異常なし。けれど体はだるく、気力もわかない。それは、いま問題になっている「新型栄養失調」かもしれない。食べすぎではなく、“必要な栄養が足りない”という現代特有の不調だ。

 私たちの食卓には便利な加工食品やお菓子があふれている。見た目は立派でも、実はミネラルや微量栄養素が失われていることが多い。体はエネルギーで動くが、調子を整えるのはその「微粒子たち」——鉄、亜鉛、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルだ。これらが不足すると、心も体もゆっくりとバランスを崩していく。

 そんな時代にこそ、私は蜂蜜に注目したい。

 蜂蜜はただの甘味料ではない。ミツバチが花から集めた蜜には、ビタミン、アミノ酸、酵素、そして多くのミネラルがぎゅっと詰まっている。自然がつくる栄養ドリンクのような存在だ。

 たとえば、マグネシウムはイライラを抑え、亜鉛は免疫力を支える。鉄は血の巡りを良くし、カリウムは体の余分な塩分を外に出してくれる。蜂蜜を少しずつ摂ることは、こうした“体の音色”を整える助けになる。

 私は朝、ぬるめのお湯に小さじ一杯の蜂蜜を溶かして飲む。

 優しい甘さが喉を通り、心までほっと緩む。疲れが溜まった夜にも、この一杯が不思議と体を温めてくれる。

 人工的なサプリメントでは得られない、自然の生命力がそこにある気がする。

 甘いのに、やさしい。小さなスプーン一杯の中に、地球の恵みとミツバチの努力がつまっている。

 それはまるで、「足りないのはエネルギーではなく、自然とのつながりなんだよ」と教えてくれるようだ。


蜂蜜を通して見えてきたのは、体が求めていたのは単なるカロリーではなく、“自然との細い糸”だったということだ。ミツバチが紡いだ栄養は、心の奥にある疲れにもそっと触れてくれる。忙しい現代だからこそ、小さな一匙の温かさが、私たちを本来のリズムへ導いてくれるのだと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ