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交わり 8

城下町の地下での影の悪魔との交戦


アナスタシアは二人のやりとりに不安を感じながらも、彼らを助けようと覚悟を決めた。

彼女は集中して霊的な力を引き出し、回復の術を行使する。

「回復の力で、少しでもあなたたちの助けになりたい……!」


そんな中、アナスタシアは自分の中に新たな力を感じた。

「私は……何かが変わっていくのを感じる。私の力が……みんなを助けられるかもしれない!」


アナスタシアは仲間たちの周囲に手をかざし、集中する。

その瞬間、彼女の手から光が放たれ、仲間たちの傷が癒されていく。彼女の新たな能力が発現し、ニコラスとセバスチャンはその光に包まれて体力を取り戻していった。


セバスチャンが後ろを振り返り、確認する。

「アナスタシア、すごい!君の力が……!」彼女は短く頷く。

しかし、影の悪魔は怯まず、さらに強力な攻撃を繰り出してきた。

ニコラスとセバスチャンは、力を合わせて悪魔の操る亡霊たちに立ち向かうが、悪魔の凶暴さは増すばかりだった。

彼女は手をかざし、ニコラスとセバスチャンを支えるように癒しの光を広げていたが、その代償は大きかった。

ノクスが彼女の回復能力に気づき、「目障りだ」と呟きながら闇の触手を放ってアナスタシアに襲いかかる。

彼女に向けられた強力な攻撃で、彼女の体を闇が包み込む。

「きゃっ……!」


彼女は回復能力を使いながらも、突然襲いかかる攻撃に反応できず、その場に倒れ込んでしまう。

セバスチャンは「アナスタシア!」と声をかけながら必死で彼女を守ろうとするが、影の悪魔の力は強大だった。

ニコラスは再び魔法を放ちながら、苛立ちを隠せない。

「アナスタシア、後ろに下がれ!」

だが、間に合わなかった。アナスタシアは悪魔の攻撃を受け、その場に崩れ落ちた。

アナスタシアは自らの力を使い果たし、ついには力尽きてしまった。


彼女は攻撃に耐え切れず、地面に倒れ込み、瀕死の状態に陥った。

セバスチャンは驚愕し、すぐに彼女の前に立ちはだかり、防御の姿勢をとった。

二人の間に緊張が走るが、セバスチャンはアナスタシアの身体を覆うようにして影の悪魔の攻撃を防ぎ続けた。彼の盾となる力は限界に達しそうだったが、彼は決して諦めなかった。


セバスチャンは「アナスタシアを守るんだ!俺が防御する。ニコラス、攻撃を!」と声をかけるが、ニコラスはその言葉に反発し、冷ややかな声で返す。

「俺に命令するな。貴様のような凡人に指示される覚えはない!」

セバスチャンとニコラスは一瞬の間、激しい視線を交わした。

だがその間にも影の悪魔は容赦なく攻撃を続けてくる。

「今は喧嘩している場合じゃないって言ってるじゃないですか!」とセバスチャンは不満をぶつける。


セバスチャンとニコラスは、影の悪魔と対峙した。

周囲の空気は緊張に包まれ、悪魔の冷たい目が二人をじっと見つめる。

影の悪魔は、その手を高く掲げ、周囲の影を操り、無数の黒い触手が彼らに向かって伸びてきた。


ニコラスはその様子を見て、苛立ちながらもセバスチャンの防御に頼らざるを得ないと悟った。

「……分かった。貴様が防ぐなら、俺が決着をつける!」

ニコラスはついにそのプライドを捨て、セバスチャンと協力することを決意し、不満そうにため息をつきながらも、集中して手のひらに魔力を込めた。

彼は力を全開にし、強力な雷の魔法を詠唱した。

空が光り、雷が影の悪魔に向かって落ちていく。影の悪魔がその一撃に怯んだ瞬間、セバスチャンはすかさず剣を振るい、防御から攻撃に転じた。

「ニコラス、あの影の触手を切り裂いてください!」


ニコラスも自らの剣を抜き、果敢に影の触手に立ち向かう。

剣が触手に当たると、かすかな音を立てて切断され、黒い影が地面に崩れ落ちる。

しかし、悪魔の力は強大で、次々と新しい触手が生えてくる。


セバスチャンは「負けない!力を合わせて、奴を倒すんだ!」と叫び、二人は呼吸を合わせ、連携プレイで攻撃を続ける。


ニコラスが「今だ、ありったけの力で叩きのめすんだ!」と叫び、二人は一斉に力を込め、剣を悪魔に向かって振り下ろした。

瞬間、悪魔の体に大きな傷が入り、悲鳴のような叫び声をあげた。

影がうねり、悪魔の姿が崩れ始める。

セバスチャンとニコラスは、そのチャンスを逃さず、さらに力を込めて攻撃を続けた。


そしてふとした瞬間、ニコラスの体から不思議な力が溢れ出し、空間が歪むような感覚に襲われた。

それと同時に、剣に薔薇のあざがニコラスの左のこめかみに浮かび上がる。

「これは……!?何だ、この感覚は?」

ニコラスはその瞬間、自らの魔力の新たな可能性に気づいた。彼は空間を操作し、自分の分身を呼び出して物質を生成し、二方向から悪魔を攻撃し始めた。

「俺に新たな力が……目覚めたか!」

分身たちは影の悪魔を取り囲み、ニコラスの魔術で一斉に攻撃を仕掛ける。

影の悪魔は次元の裂け目に引き込まれるようにして力を失い始め、抵抗するもニコラスの新たな能力に圧倒されていく。

ニコラスは素早く移動しながら剣を振り回し、分身はその隙に悪魔の隙間を突いて攻撃する。

悪魔は怒り狂い、強烈なエネルギー波を放つが、二人はそれをかわし、再び近づいていった。


「もう少しだ、みんなのために……!」

セバスチャンは、「光の鏡」と呼ばれる一度だけ使える強力な魔具をマディラから授けられていたことを思い出す。

「この鏡は強力な光を放ち、周囲の影を消し去ることができるという伝説のアイテムで、使えるのは一度きり。そのタイミングを誤れば、二度とその力を発揮することはできない」という王妃の言葉を思い出す。


ノクスが闇に溶け込み、セバスチャンとニコラスを追い詰めていたとき、セバスチャンがその実体化の瞬間に気づく。

彼はニコラスに指示を送り、闇の将軍が攻撃を仕掛けるタイミングを見計らって動く。


悪魔が一瞬だけ実体化し、鋭い影の刃を振り下ろそうとしたその瞬間、セバスチャンは「光の鏡」を掲げ、強力な光を放出する。

鏡が放つ光は、悪魔の全ての影を消し去り、彼を一時的に無力化にした。


闇の将軍は、その弱点を突かれ、光に包まれながら苦しみだす。

彼の影の力が急速に衰え、地下に漂っていた恐怖の霧も消えさり、最終的に、影の悪魔は完全に力を失う。

ノクスはこれ以上の戦闘が不可能であると判断し、苦しそうに後退しながらセバスチャンとニコラスに憎しみのこもった視線を送り、姿を消し、ついには街から逃げ去っていった。

周囲が静まり返り、二人は一瞬、放心状態になったが、すぐに互いの顔を見合わせて微笑んだ。


ニコラスが呟く「やった……!街は救われた!」

セバスチャンも「終わった……!」と、思わず声を漏らすと、ニコラスがすかさず「俺の力でな。」と付け足す。

二人は互いに憎まれ口を叩きながらも、勝利を手にした。


3人は影の悪魔を退け、ニコラスは自らの新たな力に目覚め、セバスチャンは彼との軋轢を感じながらも、共に戦った絆を深めた。

二人は、勝利を喜んだ。しかし、勝利の裏にはアナスタシアの倒れた姿があったことを忘れてはいなかった。

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