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悪魔となって  作者: 羊木 なさ
39/46

海③

赤くなった腕を持っていたのは僕と留恵と葉月の3人だった。


「はい、チーム分けは『逢、留恵、葉月』チームと『多玖、知理、僕』で大丈夫?」

「ああ」

「問題ないよー」

「全然大丈夫!」


あっちチームの2人と葉月が賛成を示す。




「ワォォォォォォォン」


鈴の狼が咆哮をし、それと同時にボールが空へと

舞い上がる。

最初は鈴からのスタート。

鈴が軽くボールを下から打ち上げこちら側に落としてくる。


「私が行くわ」


留恵がそう言い、ボールの落下地点へと向かう。

その瞬間、留恵が翼を出しボールを相手コートに打ちつける。

留恵がこちらに向き直りピースしてきた。

一応親指を立てて「ナイス」を示しておく。


「先輩すごーい」


留恵が誇らしげな顔をしている。


「力、使ってもいいんだよね?」

「もちろん」


知理の問いに留恵が答える。


「そっかぁ」


すると知理から黒い翼が生え始める。


「黒翼か······珍しいね」

「どうも。2人はいいの?」

「俺はさっき『完全化』しちゃったからなぁ」

「僕は足の小指くらいなら。専門は魔術だからね」


そんな会話を耳に隣を見ると葉月がにょきにょき腕を生やし終いには4本になっていた。


「おぉ!」

「葉月ちゃんすごいね」

「まあね。新月の日は8本まで増やせるよ」


葉月は僕とは違い、悪魔としての力を強く受け継いでいる。

出来ることなら腕を1本分けてもらいたいくらいだ。

そう思いつつ、一応自分もできる限り『悪魔化』しておく。


「そろそろ始めていいかしら?」

「どーんとかかって来い!」


留恵が手でボールを打ち上げ翼で打つ。

多玖がアンダーハンドパスで鈴へ渡し、鈴がオーバーハンドパスで知理へと渡す。

知理は少し跳躍してから両方の翼でボールを打ちつける。


「私行く!」


葉月がすぐさま地面に滑り込み4本の腕を使って器用に打ち上げる。


「はいはい」


僕も留恵のいる方向にボールをパスする。

留恵がボールを打ちつけるが多玖によって防がれてしまう。


「鈴!」

「おっけー」


コート端にいた鈴にボールが渡されそのままこちらのコートにボールが着地する。


「よしっ!」

「やったぁ」

「ナイス鈴!」


1対1で同点になってしまった。


「頑張ろ!」

「うん」

「もちろん!」




結果は25対22で僕たちの負けだった。


「あぁー、惜しかったなぁ」

「まあ楽しかったしいいんじゃないかしら?」

「そうだね」


そろそろ昼飯を食べないかと鈴が提案し、それに全員が賛成を示す。


「じゃあルキフグスが作ってくれてると思うし家に戻ろっか」


鈴の後に続きルキフグスの家へと向かう。


「ルキフグスー!······あれ?」


鈴が呼びかけるが一向にルキフグスの返事はない。


「ルキフグス寝てるみたいだから俺らで作っちゃおう」

「この袋のものは使っていいやつかしら?」

「ああ、さっきウチの子達が持ってきたやつだから大丈夫だよ。なんならルキフグスにもこれを使ってもらう予定だったから」


知理が袋を逆さまにし、麺類とな·······と呟いている。

材料から見るに恐らく今日作ろうとしていたものは焼きそばだったのだろう。


「多玖、豚とか野菜って切れる?」

「も、もちろん?」


目を泳がせながら多玖は言った。

こりゃあダメそうだ。

留恵に視線を送ると頷いてくれた。


「知理、多玖くんを······無理だったか」

「まだ何も言ってないけど!?」


鈴が2人に頑張って袋開けといてね、と言いこちらは料理に取り掛かる。

最初に麺をフライパンに入れ少しの間炒める。

そして野菜と豚は留恵が切ってくれた。

先に豚肉を入れ、その後野菜を入れて炒める。

残りは鈴と葉月がやるとの事だ。

留恵と2人で多玖と知理の待つテーブルに向かう。


「2人ともおつかれ〜」

「おつかれー」


麺を炒めている間に仕事が終わった2人はテーブルに突っ伏し暇を持て余していた。

すると奥側にあった扉が開いた。


「なんだ、火事かと思ったらおまえらか」

「ルキフグス、やっと起きたか」


菜箸を持った鈴がルキフグスに話しかける


「本来はまだ寝てるはずなんだけど、昼飯頼まれてたの今思い出した」

「もう遅いよ」


鈴が笑いながらそう言い、そしてテーブルで待ってるよう伝えた。

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