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悪魔となって  作者: 羊木 なさ
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決闘④

家に帰りご飯を食べる。

今日は白米と生姜焼きだけだ。

それから少しの間ソファに寝っ転がりスマホを弄る。

15分ほどしてから靴を履いて家を出た。

夜だと言うのにまだ暑く感じる。

一応半袖半ズボンだが暑いときは暑い。

近くの自動販売機でサイダーを買い、それを飲みながら歩く。

大体サイダーの残りが半分になる前に公園に着いた。

公園に着いてからはベンチにサイダーを置いてから、軽く柔軟をする。

その後はベンチで空を仰いでなんとなく時間が過ぎるのを待つ。


「あつー」


留恵が正直やる気なさそうにこちらへ向かってくる。

「暑い」と言っているだけあって格好も半袖のTシャツにショートパンツとかなり夏っぽい格好だ。

つい最近まで長袖でも過ごせていたのに今日に限っては何故かは知らないがめちゃくちゃ暑い。

昼間はクーラーのある場所が多くジムに行った時以外暑さはあまり感じなかったが外で少し運動しただけですぐに汗をかいてしまう。


「本当に今日は暑いね」

「ホントよ。もう何に対してもやる気出ないの。家でゴロゴロしてたいわ」


······もしかしてこれはチャンスなのではないか。

留恵が暑くてやる気が出ないならここで一気に叩けば勝算はあるのでは?


「それなら早く始めよっか」

「そうね」


留恵の返事を聞いてすぐに『悪魔化』し、脇差を構える。

そうすると留恵も『天使化』し、槍を創り出した。


「さ、始めるよ」

「合図はどうするの?」

「適当でいいよ」

「じゃあ逢が動いたらね」

「それにしよう」


スゥー、と息を吸い込み地面を蹴り、一直線に留恵を目掛けて突っ込む。

脇差が留恵の槍に当たったと思った瞬間ゴッ、と鈍い音が響き地面と身体が衝突した。


「はい終わりね」


立ち上がろうとしたがすぐに『悪魔化』が解けてしまい結局地面に座り込むかたちになってしまった。


「あぁ······」


なんか今までめちゃくちゃ手を抜かれてたんだな、と思い悲しくなる。

ほんとに一瞬だったな。

いや、暑さでやる気がないのは一緒だったということにしておこう。

うん、そうしよう。


「ほら早く立って」


留恵が手を差し伸べてくる。

意外だな。

いつもはパパっと帰っちゃうのに。


「アイス、買いに行くよ」

「······わかった」


僕は留恵の手を取り、立ち上がってそしてそのまま公園を後にした。

公園を出る直前にサイダーの回収を忘れずに。


留恵が連れてきたのは『ソフィエルスーパー』だった。

連れてきた、というのはさっき手を取ってから留恵が手を離してくれなかったからである。

つまりずっと手を繋いだままここまで来たという事だ。

あらぬ誤解を招きそうだが、どうせいつかは付き合うはずなのでその予行練習とでも思えばいい。


「何買う?私はクリエーッシュ」

「えーじゃあハイパーカップ」

「······それと月見ダイフクとハンゲンダッツ」


めっちゃ買うな。

そうだ、ついでに葉月の分も買って行ってやろう。


「あとヒノ」

「じゃあレジに行くよ」


レジに行ってハイパーカップとヒノを買う。

予定外の出費だがしばらくは何処かに出掛けるわけでもないので大丈夫だ。

レジを出ると先に会計を済ませた留恵が待っていた。


「終わった?公園戻るよ」


······公園で食べるんだ。

まあ、それ以外場所がないから仕方がない。


公園に戻ってきたが先程と同じで誰もおらず、静かだ。


「ブランコで食べよ?」

「いいよ」


揺れるブランコに座り、袋をケチってアイスで冷たくなった手でハイパーカップの蓋を開ける。

貰ったスプーンをハイパーカップに突き刺し柔らかくする。


「あー、おいしー」


横では留恵が月見ダイフクを頬張っている。

美味しそうに食べていて、こっちも食欲をそそられる。

スプーンで削った部分を口に含む。

ひんやりとした感覚が舌を伝わり、その後溶けてバニラの甘さが感じられる。

そして体の内側から冷えていき、食べ終わると既に暑さがあまり感じられなくなった。

僕がハイパーカップを食べ終わる頃には留恵は月見ダイフクとクリエーッシュを食べ終わっていた。

ハイパーカップの蓋を閉めてゴミ箱を探しているうちに留恵はハンゲンダッツの蓋を開け、口をつけ始めていた。

留恵が食べ終わったらコンビニで捨てよう。

留恵が食べ終わるまで待っていようと思い、試しにブランコを漕いでみたところ鎖がギシギシ鳴っていたのでやめた。


「ゴミ捨てに行くよ」

「······うん」


目を離すとこれだ。

八割は残っていたはずのハンゲンダッツが消失している。

二人で公園のすぐ近くにあるコンビニでアイスのゴミを捨て、また公園に戻ってくる。


「じゃあ帰ろっか」

「うん。それじゃ」

「じゃあね」


留恵はそう言ってから坂を登って帰っていった。


「······葉月にアイス渡さなきゃ」

暑いと留恵は素が出ます。

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