表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/30

第二十八話 魔神の鎧・後

本文はあってもなくても変わらない内容と言う駄文。

あとがきが本文と言ってもいい内容です。

「冗談じゃないわ! 信じられない! 何考えてるのよ、馬鹿なの? 死ぬの? そのまま天国行っちゃって、アタシ達を見守ってくれちゃったりするの!?」


 リンにこっぴどく怒られた。

 やはりというか、狙ったのだから当然と言うか、俺が死ぬんじゃないかと思ったらしい。


「心配してくれてありがとな」


「ーーッ!! 解ってない! アンタ何にも解ってないでしょ! アンタが死んだら、アタシの友達が泣くじゃない! その友達に頼まれてるんだから、当たり前でしょ!」

 

「何? お前は泣いてくれないの?」


「アタシは泣かない」


「酷いな」「酷い女ですよ」


 何故かシュウがあわせて来た。何か思い当たる節でもあるのだろうか。


「アンタ等、本当に女心が解ってない。……レーンがアンタ達と一緒に居たら、なんて言うかな」


「安心しろ。その時はその時、お前のように粗忽に扱わないぞ」


「アンタなんかこの瓦礫に埋まって死ねば良かったんだぁ!!」

 

 どうやらリンの俺達への好感度はあまり高くないようだ。

 リンがひどく暴れたらしく、シュウの顔には引っ掻き傷と歯形が付いていた。

 引っ掻き傷はともかくとして、顔に歯形が付いているのは何と言うか、羨ま——けしからん。リンも可愛いタイプの女の子だ。シュウの顔に歯形、ってことは——ねえ。

 俺が必死で戦ってる間に、何をやっているのだこの弟子は。

 まあ、シュウもシュウで戦っていたようだけど。逃げろと言った俺の命令と、戻れと五月蝿いリンの命令の間で。

 で結局、『摩天楼』が崩壊するのを見た後、急いで戻って来た。倒壊に巻き込まれないように逃げろと言ったのが解ったようだ。探しに行く手間が省けて良かった。

 

「……で、これどうするつもりよ?」


 呆れたようなリンの言葉が指し示すのは、『摩天楼』の瓦礫。高さ三千メートルの塔の残骸。

 勢いで作ったが、改めて見てみると、凄く邪魔だな。


「いや、どうしようもない。魔神伝説の記念にこのままにしておこう。邪魔にもならないだろ?」


「そりゃまあ、そうだけど……」


 街道は地盤沈下、木々は倒れ、地震でもあったような(実際『摩天楼』が倒壊した時はかなり揺れただろう)状態だ。だが、元々通行する者もいないのだ。あってないような道、良いじゃない。


「だけどそれじゃ、どうやって先に進むのよ?」


「……俺が無事な道まで空飛んで行くか」


「は?」


「師匠! また新しい魔法創ったんですか!?」


 新しいのかどうかは知らないが(恐らく戦乱時代には存在していたんじゃないかと思う)、どうやら空を飛ぶ魔法とやらは知られていないらしい。


「まあな。ちょっと休んで体力回復したら出発するから、それまでに荷物まとめといてくれ。二人を抱えて飛ぶから」


 何故だか歓喜の声を上げる二人を尻目に、俺は鎧の残骸を見に行く。

 魔神伝説、そう呼ばれるだけあって、魔王の契約者の俺よりもより『魔法』を理解していたのだろう。俺にはエネルギーを吸収する『魔法』などは思いつかなかった。

 砕けた鎧の破片を拾い上げるが、鎧に触れた時に感じたあの虚脱感は無く、どうやらもはやただの物質に戻ったようだ。

 ……魔王が言いたかった事がわかった。

 ああ、なんていうか本当、『創造魔法』はチートだよ。これだけの力を与えられたら、無血で戦争終わらせられなかったら俺が無能みたいじゃないか。

 魔王の語った本当の『魔法』。


 それは、『魔の法則』だ。


例えばシリーズに置ける超常現象の概要。


《スキル》、《魔術》etc

 未知のエネルギー要素、マナの存在を仮定し、それを使用したエネルギー保存則が適用される現象。

 例えば、火をおこしたり、雷を生み出したり、風を生み出す現象。

 

《『魔法』》、《能力》etc

 マナの存在を仮定しようと、エネルギー保存則以前にこの世のいかなる法則にも捕われず、独自の法則にのみ縛られる現象。

 例えば、相手の容姿をコピーする、絶対服従の命令を下す現象。

 

 ただし、魔法は大域的な意味で用いられる。

 そのため、魔術と『魔法』が混在している。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ