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序章(改)

そこそこ付け足しました。

主人公の意味不明さが若干カバー出来ると思っています。

 俺は普通の日本人だった。


 いや、ある意味では最も普通でない人間だっただろう。


 俺という人間を一言で表すなら、『平均』。もしくは『平凡』でも可だ。


 身長……170.8cm。体重……63.8kg。容姿……中の中。テストの成績……ちょうど平均点、もしくはそれの小数点を切り上げたもの。


 俺は何でもまんべんなく出来るが、決して上手くはない。


 良く言えば『万能』、悪く言えば『器用貧乏』、『代替可能』。


 平均に捕われ、平凡に呪われた人生だった。



 俺が何かを頑張った記憶は勿論ある。それが長続きしなかった訳ではないし、決して俺の努力が少なかった訳じゃない。それなのに、俺は『才能』と言う一言に敗北した。


 俺がどれほど頑張ろうと、俺の頑張りを嘲笑うかのように他の奴らが『才能』を開花させ、俺を追い越す。

 それが一度ではなく、何度もあった。



 俺は自分の存在理由を見失っていた。


 俺でなくても、俺より上手い奴らがそれをやるのだから、俺がやる必要は無いだろう。


 そう、俺は思った。


 俺でなければ出来ない事は無いのだろうか……と。


 自分に特別な存在理由を求めたのだ。



 だから俺は、××と契約した。

 そいつは言う。



『お前には心が有るか? 何があってもこの誓いを貫き通す、揺るぎない心が』


 

 その時、俺は知らなかったのだ。

 それが、どういう意味なのかを。


 ××は言った。



「これは罰ゲームだ」



   ☆ ☆ ☆



 俺の飛ばされた異世界は、どうやら日本と同じ形の島。平行世界の日本だと俺は踏んでいる。

 文字はひらがなとカタカナ、それに漢字だ。アルファベットは無いようだ。

 まあ、文字と地域の特色が解る以外は、異世界だ。


 魔法と科学で対立をしているのだ。

 西日本と東日本で帝国と王国に別れて、現在は戦争に突入しそうな状況。

 また、千年前に日本列島全てを巻き込む大きな戦い、戦乱時代があり、その当時の技術と文化レベルの遺跡が各地に点在し、その戦いによって地形がかなり変わっている。

 ちなみに、戦乱時代で文化と技術は廃れた。

 俺が今居る、魔法を支持するラザウェル王国は、中世ヨーロッパと江戸時代前半を足して二で割った感じだろうか。

 科学を支持するギルバート帝国は、行った事も見た事も無いので知らない。

 恐らく、魔法と対立出来るのだから、結構進歩しているのではないかと思われる。

 また、住人も日本とは違う。

 金髪碧眼を持つ人がいるし、魔族という存在が普通にいるようだ。

 黒髪が異端ではないのはありがたい。

 魔物が存在し、それを討伐して利益を得るギルド商会もあるらしい。 

 


 その異世界で俺に与えられた力は、二つ。


 一つは、こちらの世界で寝ている間に、元の世界に戻り、物を持ち帰る力『世渡り』。

 俺は魂だけで元の世界を彷徨い、そこにある物の概念を持ち帰っている。

 その際、自分が持ち上げている物しか持ち帰らないのが玉にきずだろう。


 魂だけのため、元の世界では自分の姿は誰にも見えない。

 だから盗みほうだーーげふんげふん。何でも無い。

 というか、この契約の結果、俺と言う人間は元の世界で抹消されてしまっている。

 このゲームが終わるまで、俺には帰る場所は無いと言う事だ。

 腹をくくれと言う意味だ。

 

 もう一つは、『創造魔法』と呼ばれる魔法を扱う能力。

 

 何かを創り出す魔法で、この世界の全ての魔法の基本らしい。

 魔法はイメージで、それを具現化させる事だかららしい。

 例えば炎の魔法では、炎を想像し、それを魔力で創り出している。

 まあ、属性とかあるみたいだが、俺には関係ない。

 『創造魔法』は全ての魔法の基本、威力では劣るだろうが、全て賄えるのだ。

 そしてこの魔法は、俺のオリジナルのようだ。


 はっきり言って、考えようによってはチートに成り得る力だ。

 勿論、発想力の乏しい者では『創造魔法』は使いこなせない。

 実際使ってみたが、全然上手くいかなかった。

 イメージが湧かないのだ。

 手から魔法を飛ばそうと思ったのだが、生かせん速さと威力が足りなかった。

 そのため、俺は日本からエアーガンを持ってきて、高速で魔力を発射するイメージの媒介としている。

 だから、仮にエアーガンを奪われたとしても、何も痛くない。

 

 

 最後に、俺が元の世界に帰る条件だが……。

 俺がこの異世界で試されているのは、俺の技量。

 いかにして人の心を掴み、支持を得るか。

 そして、元の世界で叶えるはずの夢を叶える事。


 俺がこの世界で夢を叶え、満足するようならば、俺には奴の力を得る資格が無いと言う事だ。

 この世界がもし奴の作り上げている世界ならば、俺はクリアしなければ存在ごと喰われるのだ。


 用は、一度手に入れたものを手放せるのか、叶えた夢は嘘だが良いか? というゲームだ。

 心折設計のゲームだな。

 罰にしか思えない。

 

 このゲームのクリア条件。

 それはつまり……世界平和……いや、これは日本だ。

 ならば。



 ーー天下統一だ。




能力説明章です。

そのため、何度か書き換えられるかもしれません。

あらかじめご了承ください。

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