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第17話 この世界の尚侍について

 色々と話が飛んで、本当にすみません。

 それこそ思い起こすままに、このエッセイを描いています。

 私が戦国時代を舞台にした小説を、余り読んでいないだけかもしれませんが。

 戦国時代の宮中が詳しく描かれ、更に尚侍が出て来る小説というのを、私は読んだ覚えがありません。

 そんなことから却って、尚侍が大活躍するという今回の小説が描けた気がします。


 猶、本来は宮中女官長といえる尚侍ですが、それこそ源氏物語を始めとする王朝物語には出てきますが、史実では南北朝時代に廃絶状態になったこともあって、戦国時代には存在しないといっても過言では無かったのも、私が読んできた戦国時代の小説において登場しない要因ではないか、と私は考えます。


 それはともかくで済ませてはいけませんが、そんなことから義理の伯母姪になる織田(三条)美子と鷹司(上里)美子の2人は、作中で尚侍として様々な活躍をすることに。


 そして、織田(三条)美子は主に正親町天皇陛下と、鷹司(上里)美子は主に後水尾天皇陛下と、尚侍として仕事上の関係を主に築くことになり、鷹司(上里)美子に至っては王朝物語どころか、史実でもよくあるように、尚侍から中宮へと最終的には出世することになりました。


 最も二人共に宮中女官長、尚侍として、前代未聞といって良い程に世界を駆け巡る存在になりました。

 織田(三条)美子はオスマン帝国に副使として2回も派遣されることになり、1回目の時はオスマン帝国とエジプトの講和の仲介役に奔走することになり、2回目の時はローマ帝国とオスマン帝国の講和の仲介役を事実上は務めることになりました。

 又、鷹司(上里)美子に至っては、世界一周旅行をして、後水尾天皇陛下と徳川千江の縁談をまとめるために奔走するようなことをしています。


(更に言えば、織田(三条)美子が尚侍に就任して、1回目にオスマン帝国に派遣されたのは32歳の時でしたが、鷹司(上里)美子が尚侍に就任したのは15歳、世界一周旅行は19歳の時になります。

 20歳にならない若い身空、現代で言えば女子大生か、高校を出て就職したばかりの年齢で、世界的な縁談、日本の皇太子殿下と養女とはいえローマ帝国の皇女の縁談をまとめるとは。

 本当に作者の筆が奔り過ぎるのにも程があった、と今更ながら、私は自省せざるを得ません)


 それにしても、当初はどうやれば第5部で描いたエジプト独立戦争に織田信長夫妻を自然と関わらせられるだろうか、という発想から織田(三条)美子の尚侍就任を思いついた、と私は覚えているのですが。

 それこそ最終部まで、この尚侍の話が事実上は生き続けるとは、本当に望外のことでした。


 最も振り返ってみれば、ある意味では上手い具合に、宮中において尚侍という立場があるというのが大きかった気が私はしてなりません。

 何しろ宮中女官長という立場に尚侍はあるのです。

 今上陛下の秘書的存在として、様々に活躍できる立場になります。

 更に言えば、今上陛下と直に公私の話をしても、尚侍はおかしいどころか、当然の立場です。


 そうしたことから、織田(三条)美子は正親町天皇陛下の腹心の部下といえる存在となり、鷹司(上里)美子に至ってはそれ以上の立場になって、後水尾天皇陛下と結果的にそれ以上の関係を結ぶまでの事態になりました。


(最も次話で補足しますが、鷹司(上里)美子と後水尾天皇陛下の最終的な関係は、今年の大河ドラマというか、源氏物語に煽られた結果といって良く、本来ならば、永遠の謎になる予定でした。

 

 1620年に本編完結とすることで、鷹司(上里)美子と後水尾天皇陛下、更に鷹司信尚の三角関係のこの後は読者の皆様のご想像にお任せします、という予定だったのですが。

 結果的に鷹司信尚は薨去して、鷹司(上里)美子は後水尾天皇陛下と結婚しました)

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〈20歳にならない若い身空で〜作者の筆が奔り過ぎるのにも程があった、と今更ながら私は自省せざるを得ません〉  (*´ω`)しかしながらあのワンダーウーマンっぷりが描かれたからこそあらゆる仮想戦記で見…
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