天使と悪魔
クリックありがとうございます。
作者の梓衣です☆
この作品は、PC内で初作品です!!
「どきどき♪きゅん」
ってしてもらえたら、ほんと、最高です。
最後まで読んでくださいね。
ありえないと思った。
「つきあって……くれる?」
ずっと片思いだと思ってた稀人から告られた。
「おねがいします」
堅苦しいんだろうな。なんて思いながらも、この嬉しすぎる気持ちを隠す事に一生懸命になっていて、つい敬語を使ってしまった。
-キーンコーンカーンコーン
授業が終わるベルが鳴った。これが鳴ると、稀人はいつも私のクラスまで迎えに来る。稀人は隣のクラスの3年3組。私が4組。3年……「受験」という言葉が浮かんでしかたがない。まだ11月。でも行きたい大学は決まってる。そこに行くためには……勉強。しないと。
「結伊っ!!」
「稀人!」
元気な声が、教室の前の扉から聞こえた。稀人は世間で言うかわいい系。でも、ある時だけ肉食化する。もう付き合って半年。「あるとき」の意味、わかると思う。
「結伊。帰ろっか」
稀人は太くて優しい声をしている。その声を聞くと、優しいものに包まれた感じがする。
「うん」
付き合う前まではこの道をひとりで帰ってた。今、稀人がとなりにいる。となりにいてくれると、心からあったかくなる。いつもの普通の道が、明るくて、安心する道になる。
「結伊?」
「なに?」
「今日、用事ある?」
どうしたんだろ急に。
「塾が……8時からかな?あったと思う」
時間は曖昧。親友の未優と同じ塾に行ってて、時間になると迎えに来てくれて、一緒にバスで向かう。結構遠い。バスでも15分かかる……と思う。クラスの友達と違う塾に行きたくて遠くまで通ってる。だって、独自の教え方で、裏の解き方とか教えてくれてテストで85点以上でるカラ。
「あのさ……今5時だし、結伊ん家よっていい?」
えっっ、
「えっと……今日の数学の方程式、わかんないとこあって。結伊、あたまいいし」
なぁんだ。アッチだと思っちゃった。……って、私変態じゃんっ!!
「全然いいよっ。昨日部屋かたしたし」
-カチャ
「ただいまぁ」
「あっ、結伊。昨日パンツしまい忘れてたでしょ!」
陽菜姉っ!!いま言うこと??稀人いんのにっ
「えっと……おじゃまします」
稀人引いてるし。もう最悪っ!死んでも恨み続けてやるっ!
「あぁ~。彼氏ィ?こんにちわ♪陽菜です!!」
反省してねェー!!!!!陽菜姉の右手には私のパンツ。しかも、ママが勝手に買ってきたあんまりお気に入りじゃない真ブルーのオニュー。かわいいやつだったらまだ……って、ばかじゃないの!?いいかげんにしてよっ!!
「陽菜姉あっち行って!」
「あれぇ?もしやチョメチョメしようと思ってたの?」
「はぁ??」
ほんっとムカつくっ。陽菜姉はよく遊んでて、いろんな人としてるかもしれないけど、私たちはマジメで、真剣に1回しか……ってなに言わせてんの!?
「稀人、ほっと……」
え……
「ごめっ。結伊の部屋、上だったよな」
「……うん」
稀人、真っ赤だったよ?もしかして、ホントにするつもりだったとか?えっ、でも、あんなの陽菜姉のおふざけだし……まさか……そんなわけないかっ
-カチャ
「勉強しよっか。ごめんね。あんなお姉ちゃんでっっ」
「あ……ううん」
稀人、なんか今日変だよ?私ん家来てから。やっぱあのパンツ??真ブルーはさすがにマズかったよね……。こっから変な関係になっちゃうのはヤダよぉ。
「結伊どうした?」
「えっ?あぁっ、ごめん。なんでもない。さっ、やろっか!」
集中集中。
「結伊?」
「ん?どこがわかんないの?」
バンバン答えてやるっ!!
「結伊」
「だから……」
一瞬目の前が真っ白になった。キス……されてる。えっ、待って。待って。
「きひ……」
深い。どこまでも深く入っていく。稀人、どうしたの?
すでに稀人の左手は、私の後頭部にまわっていた。右手で強く固定させて、動けない。
ドンッ
床に倒された。待って?
この状態はまずい。稀人が私の上にかぶさっている。
待って?
やっぱり稀人、するつもりだったの?