投稿数上位者を見てみる
すっかり間が空いてしまいました。
前回、投稿数が1-2件の筆者が80%を占める、という事が判りましたが、実は他ジャンルも調べてみるとあまり状況が変わらないという事が判りました。というわけで、そのあたりの検討は後に回して、とりあえず次は投稿数上位者について見てみる事にします。
今年の8/1時点での投稿数上位者(ただし2016年以降)としては、とりあえず上位20傑を選ぶと、次のようになります。色々考えては見たのですが、一応名前はおおむね伏せておきます。
まあ大体このあたりが100作投稿の境となります。ちなみに、今回は入りませんでしたが21番目には奇才の方がランクインされています。今現在の集計なら、多分リストアップされたことでしょう。
さて、今回はOver100率に色を付けています。大きいほど緑に、少ないほど赤になります。これをちょっと見るだけでも、大きな格差が生じていることがよく分かります。少数の方が7割以上の100pt率を誇っていながら、逆に多くの方が1%台の作品しか100ptを獲得していない。そして、前者は0ptの作品が一つもないのに対して、Over100率が0の方は最高6割にも及ぶ0pt率となってしまう。
そして、それは必ずしも投稿数の多寡とは関係しない。
100ptというと、一日で取れれば日間で表紙入りもありえ、もう少し取れれば月間にも入るという数字です(ただし、エッセイ板の話)。ですので、このOver100率はランキングにて人目に付く、という意味では非常に大きな意味を持ちそうです。そこで、ここまで大きな差が出ている、ということです。
まず投稿数の多い方Top3の投稿の傾向を見てみましょう。
一番投稿数が多い方。400件以上のエッセイを投稿されています。その内容は多岐にわたりますが、ポイントが高いものにはアニメ・ラノベ関係の投稿が多いようです。この方は、人類学的な投稿も多くされているようですが、そちらにはあまりポイントが付いていないようです。
二番目に投稿数が多い方。この方は主に政治・行政に関するエッセイを書かれています(最近は、別系統のエッセイを集中投稿されていました)。政治系のエッセイには、ポイントがなかなか集まらない、という傾向が強くみられるように思います。
三番目の方は、私的な諸々を綴られていたようです。今月いっぱいで作品は削除されてしまうという活動報告がありました。作家さんも作品も、在りつづけるわけではない、という無常は感じます。
特別なのは、5番目の作家MMさん(間違った読み方をしていた…… ユーザー検索して正しい読み方を知りました)。この方は、古いエッセイは別の連載にまとめてしまっておられます。このため、書かれたエッセイ数はここでの集計より300以上増えます。数で言えばダントツの実質一位に加えて、ポイントの指数も非常に良好です。
とある方のエッセイで、自らローカルに保存したエッセイの内容から、エッセイ板には魔王がいる、と書かれていました。エッセイ界の魔王は間違いなくこの方でしょう。ちなみに、今年の1-3月はお休みになられていたようで、このために前回の集計(今年の1-4月)における「異常値」の面々からは漏れてしまっていたようです。私がここに来たのは2年ほど前なので、この作家さんのイメージというとコロナとワクチンのエッセイだったのですが…… 実は魔王さまでした。
そして実はここからが本題なのですが、残りのイニシャル付きの4名の方。これらの方は、前回の解析で上げた5人の方のうちの4人となります。
そのエッセイの傾向は、数字にも表れている感じがします。投稿数の多い二方は、とらちらかというと主張系のエッセイ、他の二方は共感系のエッセイだと考えます。共感系のエッセイの方が打率(Over100率)も長打率(平均pt)も高い、というのは一般的に感じられているところだと思います。特にHNさんのOver100が100%、平均ポイントが魔王様の倍をはるかに超える、というのはものすごい値です。
ここで、特に気にしたいのが、エッセイ板への投稿開始の時期。この方々は全員そろって昨年の夏、エッセイデビューということになります。つまりは同期と呼んでも構わない関係かと。同期の方々であれば、相互に交流もある事でしょう。そして、全員が一年で100作以上のエッセイを書かれる多作家。
というところで、4月の話が発生してしまった理由が何となく判ってくる感じがします。
魔王様がいたとしても、それはそのときに問題にはならなかった。それは多分魔王様が一人だったから。今回は条件のそろった作家さんが一度に四人も揃ってしまった。そのことがある意味不幸だったのではないかと。
ちなみに、二つのタイプで現在投稿数の差があるのは。実は投稿数を週間などの単位で集計して推移を見てみると。主張系の作家さんは四月以降の投稿数の変動があまり無いのに対して、共感系の作者さんたちは四月以降は大きく投稿数を落としてしまっていました。これが現在の投稿数の差につながっていると思います。
四月の件は、これらの作家さんに非常に大きなストレスを掛けた、という事が感じられます。それは非常に不幸な話だったと思うのです。
どんな経路においても、作家さんを傷つけるような行動は有ってはならないと思います。またその一方で、全ての作家さんが恵まれているわけではない。沢山投稿したとしても、それが読まれていないという作家さんがいる、ということについても、心に留めておく必要があるように思います。
なろうのポイントにジニ係数みたいなものが有ったとしたら…
とても悲しいことになってしまうのでしょうね。