第69話
夕方になり、娘達が帰ってくるタイミングで、玄関ホールに行く。
「ただいまー!」
と言って、アメリアが元気よく玄関から入ってきた。
続いて、イザベラ、オリビア、アイラの3人が入って来る。
「おじゃまします。」
と言って、ソフィーも入ってきた。
「皆、おかえり。」
と言って、おもむろにアメリアを捕まえて、抱きしめ頬擦りをする。
「はぁ、アメリアが居ないと、パパはパワーが出ないよう。」
と言って、充電してると、
「やめろー!」
と言って、私の肩を叩いてくる。
全く、可愛い奴よ。
「皆、着替えたらリビングに来てくれ。」
と言って、リビングで待つ。
皆が集まったので、まずは、オリビアに眷属の太刀を渡す。
次、アメリアに眷属の打刀を渡す。
最後、アイラに眷属のレイピアを渡す。
「今週、時間が有ったので、新しいのを造った。前のより、良いものだ。以前のとは、使い分ければ良い。」
と言うと、オリビアが鞘から抜いた。
刀身が白く光り輝き、神気が溢れている。
「これ、凄いね。見ただけで判るくらい凄いよ。」
と言って、刀を褒めてくれた。
アメリアもアイラも、同じ様に鞘から抜いて、刀身の輝きを確認した。
アイラが、
「でも、私は、前のが良いな。あれ、気に入ってるから。」
と言うので、
「普段は、そうしろ。やばい敵が出た時に使えばいい。」
と言ったら、「そうする。」と言ってレイピアを仕舞った。
ソフィーには、世界樹の杖を渡した。
「これは、叡智の杖の上位互換と言っても良い。エルフの国の世界樹を使って作ったよ。」
と説明すると、
「叡智の杖も貰ってて良い?」
と聞いてくるので、
「別に良いよ。」
と答えると、
「叡智の杖は、お父様にあげる。なんか欲しそうにしてたから。」
と言うので、「好きにすればいい。」と答えておいた。
「イザベラの剣も、神殿に行って、ちょっと直すよ。」
と言うと、嬉しそうにしてたが、
「別に、今のままで良いよ。」
と言う。
「ソフィーは、いつエルフの国に行くの。ハイエルフになった報告は良いの。」
と言うと、ソフィーは、
「ハルト様、いつ連れてってくれるのですか。」
と言う。
「ゲート狙いか。じゃぁ、アイラ、明日、連れてってやってくれ。」
と、アイラに丸投げした。
「え、アイラもゲートの魔法が使えるの。」
とソフィーが驚いている。
「ハルトに教わったの。」
と、アイラが宝玉の事を、はぐらかして説明する。
私はソフィーに
「空間魔法だから、イメージが掴めれば、直ぐにできるようになるよ。」
と言うが、ソフィーが、
「そんな簡単に伝説級の魔法が、使える様になる訳ないでしょ。」
と言って反論する。
「まぁ、アイラはハイエルフだからな。ソフィーもハイエルフだから、そのうちだよ。」
と言って、ソフィーを納得させた。
私は、
「あ、そうそう。これをドミニク大司教に渡してくれ。神殿の中なら、浄化が使えるようになる。」
と言って、ダイヤモンドの宝玉を入れた「浄化の杖」をアイラに渡し、
「これは、エドワード王に渡してくれ。約束通り、世界樹の枝から造った物だ。」
と言って、「エルフの杖」が100本入ったマジックバッグを、ソフィーに渡した。
「アイビィーは、どうしたんだ。」
と聞くと、イザベラから、
「婚約したので、そちらの付き合いがある様ですよ。」
と言われた。
なるほど。
私とイザベラが婚約したので、侯爵としては、アイビィーをここに送り込む理由が無くなった。
それで婚約をさせて、別のところに送り込んだ訳か。
貴族令嬢も、色々と大変だ。
今日、仕留めたフォレストボアは、今夜の食材になっていた。
しかも、トンテキだ。
親子で食べ比べると、ウリ坊の方が、脂身も少なく、美味しかった。
しかし、親ボアの方が、魔素が多い様で、そういう意味での満足感は、親の方が良かった。
イザベラや娘達には、親ボアの方が人気だった。
あと、血抜きが良かったのか、全体的に臭みが無く、肉の味がしっかりしていた。
トンチャンの野菜炒めもあり、これも絶品の美味しさだった。
4月14日 土曜日
朝一番で、神殿に行き、ディスアピアーソードに神気を込め、付与のレベルを上げた。
剣をイザベラに返した後、日本へ転移した。
今日は、子供達に会うつもりだ。
元妻に電話をして、「突然だけど会えるか」と聞くと、快く了解を得たので、名古屋の家に行った。
「パパ、おかえり。」
と次男が出迎えてくれた。
長男は、
「何をしにきたの。」
と言うので、
「顔を見に来ただけ。」
と言うと、「あっそ。」と言う。
なんか、元妻にソックリだ。
長女は、珍しく私に抱き着いてきて、
「逆充電だよ。」
と言っている。
4月になり、長男は高校1年生、長女は小学6年生、次男は小学3年生だ。
長男は、志望校に合格し、春から高校生になった。
我が子が高校生になった。
ちょっと感慨深い。
「お父さん、東京にマンションを買ったんだけど、遊びに来ないか。」
と聞くと、長女と次男は、
「行くー!」
と即答だったが、長男は、
「東京に行って、何するの。」
と言うので、
「東京観光するか。」
と言うと、
「別に行きたい所無いから、行かない。」
と言うので、無理には誘わなかった。
「2人を連れて行くよ。明日の夕方には、帰ってくる。」
と元妻に伝え、車のガレージにゲートを開き、マンションの部屋に連れて行った。
今日明日は、子供達と普通に東京観光だ。
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