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第1話

よろしくお願いします。

 7月1日土曜日 午前0時


 深夜、私がインターネットで調べものをしていた時、大きな音と振動があった。


「え、なに、事故?」


 音の方向から、何となく裏庭からだと感じた。


 なんか妙な胸騒ぎがして、


「これは確認しないと駄目だ。」


 スリッパを履いて勝手口から出て、裏庭に行った。


 すると、高さ約3m、横幅約3mのカマクラみたいな塊を見つけた。

 そのカマクラみたいなものは、庭が盛り上がって出来たみたいだった。

 表面には、庭に敷いた芝生がある。


 洞窟か?

 なんと、入り口があった。


 外から見た時、洞窟の中は真っ暗だった。

 しかし、洞窟の中を覗くと薄明かりがあり、下に降りる階段があった。


 階段は、角ばった等間隔のものだった。

 どう考えても、人工物だ。


「なんで、こんな階段がある。」


 私は、恐る恐る階段を降りた。


 階段は20段くらいあり、降りると意外に明るい。

 天井を見ると、どうやら天井自体が薄く光っている様だ。


 外は蒸し暑いのに、この中は少し肌寒い。

 私は、何となく、「丸腰は不味い。」と思い家に戻った。


 しかし、「中を確認したい」という好奇心に負けた。

 私は、家にある木刀を持ち、スニーカーに履き替え、また洞窟の中に入った。


 洞窟の階段を木刀で突くと、「カツン」という音がした。


「階段は、岩でできているのか?とにかく硬いな。どうなってんだ。」


等と考えながら、洞窟の中に入り階段を降りる。


 階段を降りると、大きな広間になっていた。

 広間を見渡すと、正面に出口があった。


 床の左右の隅に、魔法陣みたいなものがあった。

 魔法陣に近づいて、中に入ってみたが、何も起きなかった。

 六芒星に幾何学模様と文字のようなものが、床に彫られている。


 そのまま、出口から広間を出て、洞窟の中をしばらく進むと、大きい青虫が1匹いた。

 全長1mくらいの色は緑色で、アゲハチョウの青虫みたいな感じだった。


「うげ、きもっ!」と、ちょっと引いた。


 しかし、「こんなのが、庭に出てきたら困る」と思い木刀で何度か殴った。

 巨大な青虫は、簡単に潰れ体液を滲ませて死んだ。


「大きいと、余計に気持ち悪いな。」


等と考えていると、


「魔物の世界初討伐です。特典として、『ステータスエディター』の能力を付与します。『ステータス』を意識すれば起動します。」


というアナウンスが流れた。


「なんだ、この声は。身体の中から聞こえたぞ。」


 周囲を見回したが、誰もいない。

 倒した大きな青虫は、なんか薄くなって消えていく。


「え、、、消えるの?!」


 ちょっと、色々と驚いてしまう。

 どうしようか少し考え、とりあえず心の中で声を出さずに、


「ステータス」


と念じてみた。


 すると、透明な石板の様な物、いや、タブレットか。

 それが、目の前に現れた。

 記載されている内容を確認すると


*******************************

〇パーソナル情報

   階位  1

   種族  人

   肉体年齢  38歳

   魔素保有量 0/256

〇基礎値

   物理出力 43

   物理耐性 90

   体力量  68/83

   魔法出力 0

   魔法耐性 0

   魔力量  1/1

〇能力

   ステータスエディター

*******************************


だった。

 ええ、なにこれ。

 ロープレちっくだな。

 本当は40歳だけど、肉体年齢は38歳か。

 ちょっと若いな。


「これ、エディターだから、いじれるんだよなぁ。」


と考え、項目を指で触れると数値の変更ができた。


 数字の脇に上下のボタンがあり、それを押すことで数を増やしたり減らしたりできる様だ。

 とりあえず、階位の上ボタンを押すと、数値が上がった。

 しかし、「3」までしか上がらなかった。

 3が最大値なのか?

 変更できる数値は、変更し


*******************************

〇パーソナル情報

   階位  3

   種族  人

   肉体年齢  20歳

   魔素保有量 0/256

〇基礎値

   物理出力 43

   物理耐性 256

   体力量  68/256

   魔法出力 0

   魔法耐性 256

   魔力量  1/256

*******************************


といった感じにしてみた。

 20歳位が身体能力的にピークだと思い、肉体年齢を20歳にしてみた。


 魔素保有量は上がらなかった。

 基礎値は、出力系が上がらなかったが、耐性と量は256まで上がった。

 能力については、


「テンプレートを使用しますか?」


とウィンドウが出たので、「はい」を選んだところ、色々な能力が表示された。

 その中から、


   限界突破

   鑑定(階位1級)


を選び、最後に「保存する」を押した。

変化は、あまり感じないか、身体が軽くなった気がする。

しかし、気のせいかも。


 洞窟の奥に進みたいが、魔物がいるらしい。

一度家に戻った。


 まず、武器については、以前BBQ用に買った100均の包丁を用意し、木刀の先にビニールテープで括り付けた。


「これで、槍の代わりになるな。虫が相手なら、鈍器よりも刃物だよな。」


 防具は、フルフェイスのヘルメット。革グローブ。

 それにリュックを背負って、中に懐中電灯やビニールテープ等、なんか使えそうな物を見繕って入れておいた。


 さぁ、装備は有るもので整えた。


「なんか、リアルだ。」


と思った。

 中学、高校時代、ドラ〇エやファイ〇ァンにハマってた頃を思い出す。


「ドラ〇エならレベル制で強くなる。」

「ファイ〇ァンだとサ〇ヤ人方式で強くなるんだよなぁ。」

「これは、どっちのパターンだろうなぁ。」


等と、どうでも良いことを考えつつ、


「ステータス」


と言ってみた。


 限界突破の能力を得たし、数値の上限に変化がないか確認した。

 階位の意味が良く判らなかったが、レベルの様なものだろうか。

 とりあえず、階位を上げたら、6まで上がった。


 さっき、階位を3に上げたからか、基礎値に×4の補正値が付いていた。

 階位を6に上げ、一旦、保存してから、再度ステータスを上げた。


*******************************

〇パーソナル情報

   階位  6

   種族  人

   肉体年齢  20歳

   魔素保有量 0/4,294,967,296

〇基礎値

   物理出力 43 ×65,536(階位補正)

   物理耐性 256 ×65,536(階位補正)

   体力量  68/4,294,967,296

   魔法出力 0 ×65,536(階位補正)

   魔法耐性 256 ×65,536(階位補正)

   魔力量  1/4,294,967,296

*******************************


 さっきと同じで、基礎値の出力は、上がらなかったが65,536の補正が付いた。

 耐性も65,536の補正が付いた。

 つまり2の16乗か。16ビットだな。


 体力量、魔力量、魔素保有量の最大値が、4,294,967,296になった。

 こっちは、32ビットか。


 再度、能力についても確認したところ、先ほどはテンプレートに表示されなかった能力が、今度は沢山でてきた。

 どうやら、能力は階位と関係が深いようだ。


*******************************

〇能力

 ステータスエディター

 限界突破   

 ★感知系(階位6級)

   気配感知

   危機感知

   魔力感知

   空間感知

   敵意感知

   予感

   暗視

   魔力視


 ★強化系(階位6級)

   魔素吸収率95%

   病気耐性強化

   状態異常耐性強化

   精神耐性強化

   物理耐性強化

   魔法耐性強化

   外傷・欠損超回復

   精神力超回復

   体力超回復

   魔力超回復


 ★才能(階位6級)

   身体操作、魔力操作

   剣技、刀技、槍技、投擲技、格闘技

   通常魔法、時魔法、空間魔法、魂魄魔法、重力魔法、錬金魔法


 ★支配力(階位6級)

   地の精霊の支配、水の精霊の支配、火の精霊の支配、風の精霊の支配

   天使の支配、悪魔の支配


 ★その他(階位6級)

   鑑定、並列思考、ストレージ

*******************************


 他にも色々とあったが、とりあえず、この辺を取っておいた。


「つーか、すげーチートだよなぁ、これ」


等と思いつつ


「さぁ、準備は整った。」


と思い、気合を入れ家を出た。


 現在、午前0時30分。

 洞窟内の探索だ。


「討伐するぞー!おー!!!」


と独り言を言った。

 なんか、変なテンションのまま、洞窟内に入った。


 地下1階は、曲がり角は何度かあったが、分かれ道の無い洞窟の様な通路だった。凸凹しているが、上り下りの無い道だった。

 最初に出たのと同じような青虫が、1匹づつ、何度か出てきたが瞬殺だった。


 地下2階への下り階段まで、概ね20分くらいだった。距離にして1kmくらいか。


 地下2階は、平らな石畳の道なり、壁や天井も平らで、迷宮らしい感じになった。

 入って直ぐに十字路があり、見渡す限り、道は直線で、同じような十字路がある様だった。


 魔物は、地下1階より、少し大きくなった青虫が、2,3匹づつ出てきて、尻尾で攻撃してきたり、口から粘々の糸を吐いてきたりした。

 しかし、頭を一突きすれば、瞬殺だった。


 一通り探索した結果、大きな部屋にたどり着いた。


「おお、これはボス部屋か!」


 扉を開け、中を覗くと体長2mくらいの蛾が居た。


「こいつが、ボスか?青虫のボスだから蛾なのか」


 部屋の中に入ると、扉が閉まった。

 私は、木刀を上段に構えた。


 蛾が、天井すれすれを飛ぶ。

 しかし、あまり速くない。


 天井まで3mくらいしか無いので、包丁付きの木刀が、蛾の身体に届く。

 私は、飛んできた蛾の頭に向かって、木刀を振り下ろした。

 包丁の刃の部分が、蛾の頭を斬り裂き、瞬殺だった。


 ボスを討伐したが、アナウンスは流れなった。

 ボスが、青虫と同じように消えていく。


 すると、そこに日本刀が現れた。


「おお、討伐アイテムか!」


と思いつつ、日本刀を手に取った。


 よく見ると、刀身と鍔と柄が、一体になっている。

 鉄製だな。

 しかし、日本刀の形をしているだけだ。


 鑑定の能力を取っていることを思い出し、討伐アイテムの刀を鑑定してみる。


*******************************

   名称 迷宮産の太刀 魔鉄製

   材質 鉄 魔素

*******************************


だった。

 材質が鉄と魔素だと。

 鉄に魔素が混じってるのか。


 しかし、何とも厨二心が、くすぐられる仕様だ。

 魔鉄の太刀か。

 私は、太刀を右手に持ち、上段から更に振りかぶり、刀身を背中に付けた。

 そのまま、左足を前に出し、斜に構え、右足を前に出すと同時に、太刀を振り下ろし、


 「魔神剣」


と叫んでみたが、何も起こらなかった。

 恥ずかし。

 帰って寝よ。


 家に帰って寝た。

 午前3時だった。

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 作者のモチベーションを上げるためにも、よろしくお願いします。



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