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第15話

よろしくお願いします。

 普通にやったら、オリビアとアメリアは迷宮に入れない。

 一旦、マジックバックに入れるか。

 しかし、気が引ける。


 マジックバックの中は、時間が止まるのと止まらないのがあるが、入っても大丈夫なのか。

 後遺症とか無いのか。

 とりあえず、蛙みたいな小動物では、ランク2、ランク3どちらのマジックバックも試してみた。

 マジックバックから出してからも、普通に生きていた。


 時間が止まるランク3だと、入れている間の記憶が無いかな。

 時間がそのままのランク2だと、中で退屈な状況が続くのかな。

 あの騎士を出して、実際にどうなのか聞いてみるか。

 出してみて狂ってたら、嫌だな。

 見たくない。


 いや、待てよ。


 手を繋いだまま、短距離転移すれば、オリビアとアメリアを運べるかも。

 入口前に転移して、一気に迷宮に入れば、気付かれないだろう。

 そして、迷宮から出て直ぐに短距離転移で戻り、アイラと2人で普通に入る。


 これなら、上手くいきそうだ。

 とりあえず、一緒に短期距離転移ができるか確認する。


「できた。」


 意を決して、2人を連れて、短距離転移をして迷宮に入る。

 直ぐに戻って、アイラと共に受付に向かう。

 受付の衛兵に自分とアイラの冒険者証を提示する。


「昨日、Aランクが出たって噂だったよ。」


と言われただけで、そのまま迷宮に入れた。


 どうやら、あの時のことで、顔を覚えられてはいない様だ。

 良かった。


 迷宮に置いてきたオリビアとアメリアに


「大丈夫か。平気か。」


と声を掛けると、


「大丈夫だよ。」


と言うが、不安そうな顔をしていたため、


「2人の事は、私が守るから。魔物に襲われることは無いよ。それに護衛を付けるよ。」


と言って


「サモン・エンジェル」


を使い、力天使を3人召喚した。


「この子達を守ってくれ。」


と命令したところ、


「御意」


と言って消えた。


 迷宮内でダンジョンコアを出し、発動を試みるも駄目だった。


 さて、探索の開始だ。

 と言っても、まともに連れて歩いたら、1階層を探索するだけで、何時間も掛かりそうだった。

 天使を呼び、3人とも天使に抱えさせた。


「これで、いつものペースで行ける。」


 とりあえず、本気で走って進んだ。

 地下50階まで来たところで、お昼ご飯にすることにした。

 スマホは12時になっているから、今はお昼頃だと思う。

 ストレージから、ペットボトルのお茶とディナー〇ールというパンを出し、フライパンにウィンナーを載せ、ファイアの魔法で炙り、塩コショウで味付けした。

 それを4人で食べた。

 3人とも、美味しいと言って、喜んでいた。


「怖くないか」


と尋ねたが、天使が上手く相手をしている様で、怖くないらしい。

 天使は見た目、綺麗な女性で、優しそうだ。


 容赦ないだけじゃなくて、色々と仕事ができるのね。


「流石です!」


と言って、天使を褒めた。


「はっ、有り難き幸せ!」


と言って、跪いた。

 いちいち、仰々しいのが、玉に瑕だが。

 食事が終わったら、探索の再開だ。


 今日は、13時間くらいで地下130階まで進んだ。

 魔物を倒すとアイテム(トレゾール)が出た。

 結構、沢山出たが、ポーションとか要らない物ばかりだった。

 出てくる魔物も、地球の迷宮と同じ様な感じだった。

 色とか細かいところは、違うかもしれないけど。


 地球の迷宮と違いボス部屋は、50階に1度だ。

 ボスを倒すと討伐アイテム(トレゾール)が出るのは、同じだが出るものは違う。

 アヴァロンの討伐アイテム(トレゾール)は、


   地下50階 転移の水晶

   地下100階 魔鉄のブロードソード


だった。

 転移の水晶は、地球産と同じだった。


 夕飯を食べ歯磨きをして、リフレッシュの魔法でサッパリした。


 通路の行き止まりに陣取り、ベットを並べて寝ることにした。

 天使達には、周囲の警戒をお願いした。


 こうして、滞在2日目が終わった。




 12月9日 土曜日

 アヴァロン滞在8日目

 迷宮探索、7日目

 現在、地下935階だ。 


 良いペースだ。

 おそらく、今日中に踏破できるだろう。


 これまでのボスの討伐アイテムトレゾールは、


   500階までは、魔鉄製の武器防具が中心

   700階までは、ミスリルの武器防具ばかり。

   750階は、マダマンタイトのブロードソード

   800階は、マダマンタイトの盾

   850階は、マダマンタイトの鎧

   900階は、オリハルコンのブロードソード


と言った感じだった。

 3人娘のステータスを確認したところ、「階位2」になり、魔素保有量も900を超えていた。


 さて、ラストスパートだ!

 昼過ぎには、1000階に達した。


   950階で、オリハルコンの盾

   1,000階で、オリハルコンの鎧


だった。

 ボス部屋を出ると、奥にも部屋があった。

 地球の迷宮と同じ様に、一番奥にダンジョンコアがあった。


 ダンジョンコアを持ち上げると


「迷宮の管理者になりますか」


と身体の中から声がし、


「アーレン迷宮の管理者に登録しました。」


とアナウンスが流れた。

 こちらの迷宮は、番号じゃなくて地名らしい。


 突然、視界が真っ白になった。



 視界が変わると、目の前に壮年の男性が居た。

 男性は、ソファーに腰掛け、足を組んでいた。


「まぁ、そこに座りなさい。」


と対面のソファーに座るように促された。

 私は、言われるがまま、ソファーに座った。


「私は、ガイアだ。階位8 大地の神だ。」


と言ったので、私も、


「ハルトです。階位7の亜神らしいです。」


と簡単な自己紹介をした。


「ああ、判っている。だから、呼んだ。創造神様には、会ったんだよな。」


と聞かれたので、


「はい、東京の迷宮を踏破した後」


と答えた。


「あの人、独り言の様に、言いたいことだけ言ってただろ。」


と言われたので、


「あ、いつも、そうなんですか。でも、神様だから、人じゃなくて柱ですよね。」


と言うと、


「地球の人は、神のことを柱って言うらしいね。でも、それ趣味じゃないんだよね。」


と言う。


「そうなんですね。」


と相槌を打つと、


「私も、創造神様の眷属だ。そして、アヴァロンの管理者でもある。とりあえず、神と階位について説明するよ。」


と言われ、神の構成について説明を受けた。


   階位10 絶対神

   階位 9 創造神、破壊神

   階位 8 各種属性神など

   階位 7 亜神、半神


と言った感じで、神にも派閥があり、創造神派と破壊神派となっているらしい。

 しかし、派閥争い的なことは無く、系統の違いというか種類の違いだけらしい。


 そして、階位6以下についても説明を受けた。


   階位 6 上位天使 上位悪魔、精霊王 古竜王

   階位 5 中位天使 中位悪魔 上級精霊 古竜

   階位 4 下位天使 下位悪魔 中級精霊 属性竜 ハイエルフ


で、人などは、階位3以下らしい。


 一通り、階位の説明が終わった後、ガイア様から、


「もう、君は地球に帰れるよ。」

「君の考えたとおり。迷宮を踏破して、迷宮の管理者になれば、転移できる。」

「だから、迷宮間転移で、地球に戻れるよ。」

「あの人も、『アヴァロンに行ける』ってだけじゃなくてさ。」

「帰り方も教えておいて欲しいよね。」


と言われた。


 ダンジョンコアの迷宮間転移について質問したところ、


「基本的な設定は地球と同じだよ。」

「他の人が管理者になった迷宮には、転移できないよ。」

「アヴァロンの迷宮は全部で32あるよ。」

「既に、8つの迷宮は踏破されているよ。今回が9つ目だよ。」

「管理者になって、世界を自由に渡れるのは君だけだよ。」

「他の人にはできない。創造神様の『粋な計らい』って奴だよ。」


とのことだった。


「なぜ、最初の転移先が、アーバンの迷宮なんですか。なんとなく、最初の転移先なら、王都ドルトムントの迷宮という気がするのですが。」


と質問すると、


「あの人のことだから、『表記順』だろうね。」


と言うので、


「表記順って何ですか?」


と尋ねると、


「ああ、『あいうえお順』とか『アルファベット順』とか、そういうやつだよ。エスリンゲンの言葉でも、『ア』が一番最初にくるからね。」


と言われた。


「なるほど、特に意味はないのか。あと、ステータスとか、2の階乗が多いですね。なぜですか。」


と尋ねると、


「ああ、データ管理は基本的に2進数だからね。」

「迷宮関係も2の階乗だね。地球は。」

「アヴァロンでは、10進数を基本にしてるよ。」

「人には、その方が判りやすいだろ。」

「あの人は、適当だから、そのままなんだよ。」


との事だった。


「ガイア様は、普段、どちらにいらっしゃるのですか。」


と尋ねると、


「もちろん神界にいるよ。階位8以上の神は、長い時間、神界から離れることができないんだ。」


と言われたので、


「では、もう会えませんか。」


と聞いたら、


「王都の教会で、私の像に祈りを捧げて貰えれば、暇なら会いに行くよ。そこに来てもらえると、来たことが判るからね。」


と言われた。


「地球とアヴァロンの位置関係って、どうなっているのですか。ここは異世界ですか。」


と聞いたら、


「まぁ、異世界と言えば異世界だな。端的に言うと、地球とは違う宇宙にある惑星だ。宇宙が違うから、法則も若干違う。」


との回答だった。


「ありがとうございます。また、よろしくお願いします。」


と御礼を言った。


「じゃあね。」


と言われたところで、視界が真っ白になり、元の場所に戻った。



 迷宮転移で、950階に移動した。


「もう、一回1,000階まで行くよ。」


と言って、もう一度1,000階のボスを倒し、オリハルコンの鎧を、もう一度手に入れた。

 そして、ボス部屋を出たところで泊まった。




 12月10日 日曜日

 朝になった。

 3人のステータスを鑑定した。


*******************************

〇パーソナル情報

   名前  オリビア

   階位  3

   種族  人

   肉体年齢  9歳

   身長  131cm

   体重  29.5kg

   魔素保有量 1,123/4,096

〇基礎値

   物理出力 11 ×4(階位補正)

   物理耐性 21 ×4(階位補正)

   体力量  16/16

   魔法出力 23 ×4(階位補正)

   魔法耐性 45 ×4(階位補正)

   魔力量  41/41

*******************************


*******************************

〇パーソナル情報

   名前  アメリア

   階位  3

   種族  人

   肉体年齢  7歳

   身長  121cm

   体重  23kg

   魔素保有量 1,112/4,096

〇基礎値

   物理出力  9 ×4(階位補正)

   物理耐性 18 ×4(階位補正)

   体力量  14/14

   魔法出力 21 ×4(階位補正)

   魔法耐性 38 ×4(階位補正)

   魔力量  39/39

*******************************


*******************************

〇パーソナル情報

   名前  アイラ

   階位  3

   種族  エルフ

   肉体年齢  9歳

   身長  126cm

   体重  25kg

   魔素保有量 1,202/4,096

〇基礎値

   物理出力  9 ×4(階位補正)

   物理耐性 17 ×4(階位補正)

   体力量  14/14

   魔法出力 67 ×4(階位補正)

   魔法耐性 112 ×4(階位補正)

   魔力量  189/189

*******************************


 やはり、魔素の吸収が早い。

 3人とも早い。

 理由が判らん。

 こっちの人は、これがスタンダートなのか。


 さて、3人とも、なかなか強くなった。

 さらに、魔素保有量から、16倍程度の補正も付く。


 3人には、それぞれ


   魔力の宝玉(大)7個


を使わせ、魔法出力を210上げさせた。


 さらに、魔法の宝玉で

  ●ランク1

   身体強化(対象の物理出力を強化)

   ホーリーウェポン(対象に聖属性を付与)

  ●ランク2

   パラライズ(相手を麻痺させる)

   ホーリーアロー(聖なる矢で、相手を射る)

   アイスバレット(氷の弾で、相手を貫く)

   エアーバレット(空気の弾(圧縮空気)で、相手を弾く)

   サンダーボルト(電撃で相手を貫く)

  ●ランク3

   リジェネレイト(外傷、状態異常、疲労の回復)

   オール・プロテクション(指定した範囲を攻撃から保護する)

   エクスプロード(指定した範囲を爆発させる。)

   サンダー・レイン(指定したエリア全体に落雷を降らす。)


の魔法を習得させ、さらに魔法の宝玉(未)ランク2を使い、


 ウォーターカッター(水の刃で、相手を切る) 


を習得させた。


 元々、魔法が使えるアイラは、非常に驚いていた。


「なんで、こんなに簡単に魔法が覚えられるの。なんで、無詠唱で魔法が発動するの。」


と聞かれたが、私に聞かれても判らない。


 迷宮間転移で、地下1階に戻り、迷宮の外にでた。




 稚拙な文章で、申し訳ありません。

 楽しんで戴けたでしょうか。


 よろしければ、「ブックマーク」と下の☆マークを★に変えて戴けたら、幸いです。


 これを戴けてると、作者が喜びます。


 よろしくお願いします。

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