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第14話

冒険者ギルドの登場です。

よろしくお願いします。


 街の中を進めば、直ぐに冒険者ギルドの建物が見付かった。

 とても大きな建物で、赤いレンガの外壁だった。

 看板には、剣と杖のマークが描かれていた。


 ドアを開けてギルドに入ると、


   正面には、定番の様な受付窓口が3つ

   向かって左側には、丸テーブルが並んだレストランバー

   向かって右側には、何かの売店


があった。

 私達は、正面の受付に行った。

 受付には、25歳くらいの女性がいた。


「どういった用件ですか」


と聞いてきたので、


「私の冒険者登録をお願いします。」


と言ったところ、


「では、この登録用紙に必要事項を書いてください。代筆は必要ですか。」


と言われたが、宝玉の効果で書けそうだったので断り、自筆で書くことにした。


   名前

   種族

   年齢

   職業

   出身地


が、記載項目だったため、


「職業って何を書くの?冒険者って書けばいいの?」


と聞いたら、受付嬢は笑顔のまま、


「いえ、剣士とか魔法師とか、そういう意味の職業ですよ。」


と言われた。


「剣も魔法も使える。そういう場合は、どう書くの。」


と聞いたら、


「魔法は誰でも使えますよね。戦えるほど使えるのですか。」


と言うので、


「ああ、誰にも負けないくらいにな。」


と言っておいた。

 すると受付嬢から、


「凄い自信ですね。後でテストがあります。期待しているので、頑張ってくださいね。では、職業欄には『魔法剣士』と記載してください。」


と言われた。


「ちなみに、私は何歳に見えますか」


と聞いたら、


「20歳くらいですか」


と言われたので、


   名前  ハルト

   種族  人

   年齢  20歳  

   職業  魔法剣士

   出身地 ニホン


と書いて渡した。


「ニホンって、どこですか」


と聞かれたので、


「違う大陸から来た。」


と答えた。

 受付嬢は、


「そこの女の子達も登録するのですか」


と聞いてきた。


「こんな小さな子でも、登録できるのか」


と聞き返したら、


「実力主義ですから、戦えるのなら、登録できますよ。」


という返事だったので、3人に聞いたら、アイラだけ


「私も、良いですか」


と言ってきた。


 私は、アイラに


「魔物とか倒せるの」


と聞いたら、


「少し魔法が使えます。」


との返事だったので、アイラも登録することにした。

 アイラは、エスリンゲン語の字を、あまり書けない様なので、私が代筆した。


   名前  アイラ

   種族  エルフ

   年齢  9歳  

   職業  魔法師


と記載し、出身地はどうすると聞いたら、


「里は里だよ。名前なんて知らない。」


との返事だったから、空欄のまま受付嬢に出したら、何も言わずに受け取って受理された。


「なんだ、空欄でも良いのかよ。」


 受付嬢から、裏の訓練場に行くように指示を受けたので、受付嬢に連れられ、4人で訓練場へ向かった。



 訓練場は、長方形の形をし、サッカーコート半面くらいの広さがあった。

 足場は砂だけど、学校の運動場みたいな硬い感じだ。


 ガタイの良い30歳くらいの男性がいた。

 どうやら試験官の様だ。


「ああ、テンプレ発生だ。」


と呟いた。

 私は、魔法剣士なので、剣の試験があり、これが終わったら、アイラと共に魔法の試験があるらしい。


 試験官が、私に向かって、


「木剣を取れ。簡単な試合をするぞ。俺が戦ってみて、お前の戦闘力を判断する。俺は、Aランクだ。本気で来いよ。」


と言ってきた。

 私は、バスタードソードの形をした木剣をとり、開始場所に立った。

 受付嬢が、


「それでは、はじめ!」


と試合開始の合図をした。


 私は、剣を構えず、試験官の方へ歩いて行った。

 試験官の間合いに入ると、構えていた剣で胸を突いてきた。

 私は、それを紙一重で躱し、下から試験官の腕を斬り上げ、返す刃を試験官の首筋に当てた。


「それまで!」


 受付嬢が、試験終了の声を上げ、


「本当に強いのですね。」


と感嘆の声をあげた。


 試験官は、呆然としていた。

 信じられないという表情だった。

 試験官はAランクと言っていたので、鑑定してみた。


*******************************

   階位  3

   魔素保有量 1,073

*******************************


だった。

 Aランクだと、階位3クラスなのか。

 でも、魔素保有量を見ると、階位3になったばかりの量だ。

 次は、魔法の試験だ。



 魔法の試験は、簡単なものだった。

 剣の試験官と受付嬢が観ている前で、10mくらい離れた的に、攻撃魔法を当てるだけだった。


 魔力を1万くらい込めたサンダーボルトを撃った。


 いつも通りの轟音と光を放った。

 的は跡形もなく無くなった。


 剣の試験官は、目を丸くし、呆然として身じろぎすら、できないでいる。

 受付嬢は、腰を抜かしたのか、座り込み動けなくなっていた。

 3人の少女達も、震えていた。


「ああ、ごめん。ごめん。吃驚びっくりしちゃったね。」


と3人娘に謝った。



 新しい的が用意された。

 次は、アイラの番だ。

 アイラは、呪文を詠唱し、「エアーカッター」の魔法を使った。

 風の刃は、的に当たり、的が傷付き大きく揺れた。


「わぁ、凄いね。なかなかの威力よ。」


と受付嬢がアイラを褒めた。

 アイラは、受付嬢に


「でも、ハルトの魔法は、もっと、もっと凄かった。」


と言うが、受付嬢は、


「あれは異常よ。比べちゃ駄目。」


と、私に対し失礼な事をいう。


「結果と共に冒険者証を渡すわ。受付で待ってて。」


と受付嬢が言ったので、受付に移動した。

 受付で数分待つと受付嬢から、


「できましたよ。」


と声をかけられ、


「ハルトさんは、Aランクで、アイラさんは、Fランクです。」


と言われた。


「なにそれ、簡単にAランクになれた。」


と吃驚した。


「うちは、実力主義なので。」


と、どや顔で言う受付嬢。


 受付嬢に、


「これで迷宮探索ができるのか」


と確認したところ、


「ハルトさんは、問題ないですよ。一人でも、入れます。アイラさんも、ハルトさんと一緒であれば、入れますよ。Bランク以上の方と一緒なら、Fランクから迷宮に入れます。」


との返答だった。


「ありがとう」


と受付嬢に御礼を言い、お薦めの宿屋は無いかと尋ねたら、


「宿屋うたた寝」


を薦められた。

 ここに風呂はあるかと確認したが、風呂がある宿など、庶民が泊まる宿には無いと言われた。

 4人で「宿屋うたた寝」に行くと、普通の食堂だった。


「ここって宿屋ですよね」


と尋ねると、


「宿泊なのね。部屋は、どうする」


と言われた。

 どうやら、2階が宿泊用の部屋の様だ。


「4人とも同じ部屋で良いです。もちろん、ベットは4つで。」


と言うと、


「じゃ、1泊銀貨12枚ね。」


と言われたので、大銀貨1枚と銀貨2枚を渡した。


「食事は、どうする」


と聞かれたので、


「頼むよ。メニューはあるか。」


と言って、食堂の席に座る。

 3人の少女も、席に座らせ、好きなものを注文させた。


 私は、フォレストボアのステーキ定食を頼んだ。


「美味しかったー。」

「生姜が効いてて、美味しい。」

「豚の生姜焼きみたいな味。」


 4人とも腹が膨れ、満足したので、4人で部屋に入った。


 部屋に入ったところで、3人にリジェネレイト(外傷、状態異常、疲労の回復)をかける。


 宿で桶とタオルを借りた。1セット銀貨1枚だった。

 ウォーターの魔法で、水を出したので、服を脱いで、それで身体を拭くように言った。

 私は、服を脱いで下着となり、ベッドの上で横になった。


 現在、午後8時頃、まだ寝るには早いが、他にやることが無い。

 とりあえず、生活に必要な魔法を、魔法の宝玉で作るか。


 まず、風呂の代わりになる魔法が欲しいな。


   リフレッシュ(対象の汚れや余分な皮脂を落とす。)


という魔法を作った。

 落とした汚れ等は、ストレージに入る様だ。

 手始めに自分にかけてみた。


「ああ、風呂に入ったみたいにサッパリする。」


 次に着ていた服や下着にもかけた。

 ついでに、ベッドにもかけてみた。


「ああ、色々と快適になった。」


 3人娘達も、身体を拭き終わった様なので、同じ様にリフレッシュをかけた。


「3人の代えの服や、下着に寝間着も買わないとな。明日、買いに行こう。」


と言ってから、


「今日は色々とあったから、もう寝よう」


と言って、寝ることにした。




 12月3日 日曜日

 アヴァロン滞在2日目


 目が覚めたら、知らない天井だ。

 当たり前か。

 宿に泊まったんだからな。


 そういえば、時間の流れが、地球と同じかどうか判らない。

 1日は24時間だろうか。

 1年は365日だろうか。

 あと、時間や距離の単位は、どうなっているのか。


 3人の娘を起こす。

 顔を拭いてやり、手櫛で髪を整える。

 宿で朝食を取る。


 宿屋で、服屋や雑貨屋の場所を聞いて、街へ出る。

 全員の着替えと日用品を買う。

 野宿用にテントなどのキャンプ用品的なものも買う。

 ベッドや枕、毛布などの寝具も買った。



 この世界に知り合いは、居ない。

 強いて言うなら、冒険者ギルドの受付嬢くらいだ。

 名前も知らないけど。

 

 とりあえず、冒険者ギルドに行く。

 私の後ろを3人の娘が着いてくる。

 カルガモになった気分だ。


 昨日の受付嬢を探すと、昨日と同じ窓口にいた。


「おはようございます。」


と受付嬢に挨拶する。


「おはようございます。ハルトさん。今日は、どんなご用件ですか。」


と返事が返ってくる。


「探索に出る間、オリビアとアメリアの面倒を見てくれる所はないか。」


と聞けば、


「無いですね。差し支えなければ、どういう関係なのか教えて貰えますか。」


と聞かれた。


「3人は奴隷狩りに遭ったんだ。それを私が助けた。しかし、親は殺され帰る場所が無いんだ。」


と答えると、


「では、孤児院に入れたら、どうですか。」


と言われた。

 3人にどうするか聞くが、3人とも首を横に振った。


「ハルトさん、懐かれてますね。」


と受付嬢に言われた。


「王都なら、学院がありますよ。学院に入れれば、全寮制ですよ。でも、学費は高いですけどね。」


 私は、ため息をつき、


「ありがとう。世話になった。」


と言って、銀貨1枚をチップとして渡したが、


「必要ありません。」


と言って断られた。


「了解。じゃぁ、名前を教えてくれるか。」


と言ったら、


「ソフィアよ。よろしくね。」


と、名前を教えてくれた。


「3人も少女を連れて歩いてるけど、少女趣味じゃないから、勘違いしないでくれよ。」


と言ったら、笑っていた。


 私たちは、冒険者ギルドを出た。




 稚拙な文章で、申し訳ありません。


 楽しんで戴けたでしょうか。

 よろしければ、「ブックマーク」と下の☆マークを★に変えて戴けたら、幸いです。


 よろしくお願いします。

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