エント遺跡の捜索(準備編)
コンコンコン
「レストさん、フィンさんいらっしゃいますか?」
コンコンコン
ジャックの声がする。
「ふぁ~い、今行きます」
「お休みでしたか、急な呼び出しすみませんでした」
「いえいえ、ちょうど仕事終わったところでしたので、今もやる事がないので仮眠をとってただけです」
「それはちょうどよかった、できれば今すぐ出発したいので詳細は移動の馬車でお話させてもらって大丈夫でしょうか?」
「大丈夫ですよ」
「お、やっぱすぐ出発するんじゃな」
「フィンさんもよろしくお願いします」
ダートの予想通りすぐに出発になった。
「今回の経緯は軽くお話した通り探索隊の消息が不明となったので捜索隊を組んで探すという内容なのですが……」
「が?」
「おそらく消息不明となった原因はヨドゥン遺跡の転送魔法陣と同じような物があって、とんだ先から帰ってこれなくなっているのかと思われます」
「ふむふむ」
「そして転送魔法陣があった場合そこから捜索に向かうのは返ってこれない可能性に同意してもらえる人だけ飛ぶ事となります」
「なるほど、それで俺達が呼ばれたわけですね」
「お二人は一度一緒に来ていただけたのでおそらく同意してもらえるかと思いまして、もちろん私も行きますが今回はセリアは置いてきました」
「そう言えば見かけないと思っていたら来てないのですね」
「ヨドゥン遺跡の調査がまだ終わっていないのと向こうの調査が終わればこちらの参考にもできるかと思いまして」
「聞いた話では王国の探索隊は優秀なメンバーだったとか」
「私が知ってる限りでは王国探索隊の隊長はお二人に見劣りしないぐらい強い人ですね」
「ほほう」
「その隊長がついていて消息不明になっているのでもちろんお断りしていただいても大丈夫です」
「いや、失礼だとは思いますがむしろ楽しそうなので行きます」
「もちろんわしも行くぞ」
「ありがとうございます、では詳細をお話ししますね」
今回はまず全員で遺跡の中を捜索する、その際に転送の魔法陣らしき物が無いかを探索する。
遺跡の中の捜索終了後、探索隊を発見する事が出来ず魔法陣を発見出来たら発見個数に対してPTを編成して魔法陣を発動させる。
魔法陣の発動のリスクに同意してもらえない冒険者はその後近隣の捜索に切り替える。
「ひとつ気になったのですが」
「なんでしょうか?」
「例えば魔法陣を見つけて発動させて転送したとして、そういう場合全員で発動させるよに思えないのですが?」
「そうですね、仮にも王国の探索隊が待機を作らずに全員でリスクを伴う行動をするとは思えません、ただ……」
「ただ?」
「あの魔法陣を調べていて分かった事ですが反対側からの発動に対して相互で転送するようになっていたようで、反対側から何者かが発動させて探索隊が捕まったという可能性も考えられます」
「なるほど……、つまり初動の捜索で魔法陣らしきものを見つけたら極力近寄らない方がいいという事ですね」
「そうです、なのでできればお二人には捜索の時点では別の隊の先頭をお願いしたいのですが、私を含めて3部隊編成しようかと思っています、実物を見た事がある人が居たほうがいいので」
「俺はいいけどフィンは……」
「なんじゃわしもよいぞ」
「いや、うっかり遺跡壊さないかなと……」
「あー、気をつける……」
「助かります、遺跡到着後現地で部隊を編成しますのでしばらくは休憩しておいてください」
この世界に来てから初の別行動か、フィンがうっかり遺跡を壊さなければよいが……




