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らーめん

それらしい店が見つかった。


包丁、ハサミ、ナイフに金物が色々と売っていある。


「へいらっしゃい、何かお探しで?」


「長めの刃物を探していまして」


「長めのですかい、豚や牛の解体用ですかい?」


「魔物と戦う為にほしいなと」


「魔物?お客さん冷やかしですかい?」


「いやいや、真面目に探しています」


「魔物にわざわざ近寄って戦うなんて聞いたことありませんぜ」


たしかに魔法が当たり前の世界でわざわざ近寄ろうという発想は出てこないか……。


「魔法をうまく使えない時に刃物を使って戦っていて慣れていまして」


「そーですか、残念ですがうちにある刃物で魔物と戦えそうなものはありませんね」


「ちなみに一番強度のある刃物はどれになりますか?」


「強度ですか、強度ならこの包丁ですかね」


刃渡り20センチぐらいに対して厚み3センチぐらいある包丁が出てきた。


「これは何に使うものですか?」


「料理のスープを作る時の骨を叩き切るのに使われてますね」


「この包丁を作っている人ってわかりますか?」


「アダムスっていう共和国の職人が作った物ですね」


共和国のアダムスか、行くことがあれば探してみるか。


「情報ありがとうございます、ちなみにそれはおいくらですか?」


「10金だよ、買うのかい?」


「はい、試しに使ってみたいので」


「売れと言われれば商売だから売るけど無茶はするんじゃないよ」


「ありがとうございます」


一応試し切りがしたいので買ってみた。


「残念じゃったな」


「ダメ元でしたし、でもこれすごく良い刃物ですよ」


「そうなのか?刃物の事はぜんぜんわからんぞ」


「刃物は薄ければ曲がり厚ければ砕けるそういう物なのですがこれは厚いのに柔らかみを感じます」


「ふむう」


「フィンは料理とかしないのですか?」


「料理か……やろうと思った事はあるんじゃが……」


「苦手ですか」


「いや、料理部屋を吹き飛ばして二度とさせてもらえんかったわ」


(………………)


「ま、まぁ料理難しいですもんね、俺もそんなにできるわけじゃないし」


フィンに料理を頼むのはやめておこう。


「そろそろお腹すいてきましたね」


「そうじゃな、何か変わったものが食べたいの」


「変わった物ですか、フィンが食べた事が無い物が何かわかりませんのでお任せします」


「そうか、ならあれがよいぞ」


フィンが指さす方向にはそこそこ行列ができている店があった。


「すごい列ですね」


「濃厚な匂いにこの行列きっとうまいぞ」


そこそこの行列だった割にはそんなに時間がかからずに順番が回ってきた。


「らっしゃい!なんにしやすか!」


「すみません初めてなのですがどんなメニューがあるんですか」


「うちはらーめん屋でね、らーめん、チャーシューらーめん、餃子、御飯、あとは日替わりのつまみがあるよ」


らーめん、初めて聞く食べ物だが周りが食べている汁の中に細長い物が入っている物の事か。


「らーめんとチャーシューらーめんの違いは何ですか?」


「チャーシューめんにはニコール豚を甘辛く煮込んだチャーシューってものがはいってますぜ」


「あの豚か」


「わしはそのチャーシューめんで」


「じゃあ俺も」


餃子という物も気になるがらーめんだけでもなかなかの量があるみたいなので今回はやめておこう。


「へいよ」


「楽しみじゃの」


「へいおまち」


「はや!!!」


あれほどの行列ですぐに順番が回ってきたわけだ、すごく調理が早い。


「これは周りの人みたいにすすって食べればよいのか?」


「そのようですね」


「では早速、いただくのじゃ」


「いただきます」


「む!これは……」


おいしいがフィンの口には合わなかったかな?


ズズズズズズズ


すごい勢いでフィンが食べ始めた。


「ふぅ、なんだこれはすごくうまいぞ」


お気に召したようでよかった。


「このスープもおいしいぞ」


「スープって言うよりはソースって言えるぐらい濃厚ですね」


「じゃが飲めるぞ」


「このらーめんという食べ物はみなこの味なのかの」


「どーなんでしょうね」


「じょーちゃん、うちをそこらの店と一緒にしてもらっちゃこまるぜ」


「店によって味が違うのですか?」


「そりゃーもう全然違うよ、うちは厳選された素材を煮詰めて作った濃厚なスープが自慢の店だ」


「ほー、このうまいスープは他所では食べられんのか」


「おうよ、気に入ったのならまた来てくんな、まってるぜ」


「ごちそうさまでした」


「はいよ、全部で3金です」


なかなか美味しかった、店によって味が違うなら違う店のらーめんも食べてみたいな。


「レスよ宿に行く前に風呂に行きたいぞ」


「あー、そうですね」


食事も風呂も冒険の環境もいままでの勇者として生きなければならない生活から考えればとてもいい生活である、なんで最初元の世界に戻りたいと思ったのだろうか……。


フィンが元の世界に戻りたくない理由もなんとなくわかった。


だが勇者として生きてきた経験があるから冒険者として活動できると思えばそれはそれでよかったのか。


過去は過去、これからはこれから、何も背負ってない世界だから楽しんで生きたいと思う。

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