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空音の怪奇譚  作者: 如月颯人
第一章:空音の不思議な出会い
8/31

第六怪 調査後編 力渡編

お待たせしました、やっと後編です

次回は戦闘になる可能性がありますので、それが嫌な方は他の小説へ(^-^;

それではお楽しみください!

「見つけだしてやる...」

僕は手から血が出そうな程握った。

この件の怪奇は人間ではないことは確かだ

ならば、そいつが現れたら倒してやる


「今の状態では不利になりそうだな」

部屋から出て、真ん中の部屋へと入った

その部屋は何故か電気が点いていた


「ん?なぜここだけ電気が点いているんだ?」

他の部屋を見た限り、電気などは点いておらず

ここだけの部屋が点いている。


「なんだ、寒いな?この部屋に冷房なんてなかったはず」

悪寒を感じていた、冬でもないのに

ただ言える事は1つだけだ。


「この部屋に何かある」

僕はそう確信した

たまたま、寒気を感じただけだと思うが

そうじゃないと、僕の直感がそう言っている。


「どれを調べればいいのか...ん?」

集中のせいで気がつかなかったのか、何かが臭う

これは、血か...?

僕は臭いがする方向へと探索しに行った。


「見つけた、臭いの正体はこれか」

臭いの正体は、血が付着した刀だった

少しだけだが霊的な力を感じる。


「一応、貰っておくか」

「...ん?」

刀が置いてあった隣には御神酒おみきらしき物がある

こんな所にどうしてだ?僕は疑問を覚えながらも、それを貰った。


「御神酒があるなんてな...神棚もあるのか?」

ビンゴだ、思ってた通り神棚が壁にあった

しかし位置が高すぎないか?


「あの少女だったら届かなかったかもな、よいしょっ」

僕は跳んで神棚にあった御札を取った

罰当たりかもしれないが、護身用として持っておいた方がいいはずだ


「祟り起きないよな...?」

少し不安だったが、今はそういう場合じゃない

怪奇の正体と遭遇した時に使おう。


それにしても、よく見るとここは書斎のようだ

何故こういう物がここに置いてあったのかは不明だが、予想はつく。

それはこの家に怪奇モンスターがいるからだ。

刀には血が付着していて、穢れてそうだが

御神酒で洗えば何とかなるな。


「さて、最後に右側の部屋に行くか」

残る扉は右側の扉しかない

僕は緊張する気持ちを抑えて、部屋を出た


「右側の部屋には何があるんだ?」

「また広い部屋じゃなければいいんだが...」

そのままドアノブを回し、部屋を開けた


「良かった、ここは探索しやすそうだ」

部屋は他の部屋と違って狭い部屋だ

どうやらここは物置のようだ、カビの臭い鼻につく

暗くて見えないが、うっすらと何かが見える

なるほど、ダンボールが10個くらい置いてあるな...


「うぉっ...がはっ」

ダンボールの何処からか異臭がする

腐ったようなやつか...


「この中に、何かが、ある...のか?」

僕は異臭を放ってるダンボールを開いた

暗闇で少し見えなかったが、目が慣れてきた時

とんでもない光景を見てしまった




「──し、死体だとっ!?」

ダンボールの中には、胴体、手足をバラバラに切断され

所々大量に出血していた死体があった

体系からして男性だろうか、その顔は口を大きく開いたまま

息を絶えていた。


気付いたらグシャアッ...という音が鳴った


「──ぐっ!?」

男性の目玉が突然外れて、それを踏んでしまった

気持ち悪い感触だった、今まで感じた事のない禍々しい感覚だ

グシャっと、まるで蛙を踏み潰したような感じだ。


「あぁ...遅かったわけか。」

「すまない、助けられなくてな...」

僕は後悔と悔しさを抑えて

そのまま立ち上がった


「次の所へ探索だ、ここにいても仕方ない」

部屋から出ようとドアノブを手に掛け、回したが


「開かないだと...」

何故かドアが開かなかった、ただ単に建て付けが悪いかもしれないが

その時、音が聞こえる。そして耳を澄ますと、何かが聞こえる

雨?それに激しいぞ、何故今まで聞こえていなかったんだ?


「何なんだよ、一体...」

僕が言葉を発したのと同時に、何者かの気配を感じ

恐る恐る背後を見た

そこに居た者はこの世の者ではなかった

いや、厳密に言うと怪奇そのものがいたと言うべきだろう


「──っ!?」

「ギギギギギギィィィィ、ダダダダァアレレレダァ?」

思わず耳を塞ぎそうになる程、うるさい声だ

それに彼奴の姿をよく見ないと...


「ぐっ...!?よ、く...みえな...」

さっきまで暗闇に慣れていたはずだった目が

急に目の前がブラックアウトした感じに真っ暗になっていた


「ココココタタタアアアエエエエロロォオオオ!」

「くそっ...どうすればいいんだよ...」

───

──

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