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空音の怪奇譚  作者: 如月颯人
第二章:深淵迷宮の噂
29/31

二十七怪 道の駅の怪 0.3

何だかぁ...眠たいですっ......あ、もう直ぐ400pt行くと思います。

仮に今のポイントが400だと仮定しまして、残り600ptで1000pt!!

1000pt言ったら詩やら、友達が主人公の小説を書いたりしたいですねー!


なので気になったら方はポイント評価とブックマークお願いしますー

宣伝も出来ればお願いしたいですね❗❗


そういえば、読者様の中で『ゲーム化しそうな小説』だと言われて凄く嬉しかったです!ありがとうございます!


では、徹夜で書いた空音の怪奇譚を読んでください~


「そっちはどうだ? 俺の方は特に布団がカビ臭いだけだ」


私の方は椅──厳密には旅館にあるような座椅子だけど──しか無く

他に探そうとしても暗すぎて見えない為、探そうにも探せなかった

ただ、微かに小さいが穴らしき物がここからでは確認が出来る


「私の方は座椅子しかありません。でも、穴らしき物は見えます」

「分かった。俺が見てやるから、そこを退いてくれ」


私は『はい』と言い、襖から後ずさるように少し下がっていく

そして篠崎さんが調べるまで内股で待っている事にした。

見た感じは特に何も無い襖だけど、何かがありそうな予感はする。


「確かに、10cm程度の穴が見えるな。奥には何があるんだ?」


そう言って篠崎さんは穴の隅々まで調べるように覗く。

しばらくして、ふと篠崎さんは私に言ってきた。


「奥に部屋があるな。だが、どんな部屋かは全く分からない」

「そうなんですか? その部屋の扉の場所とか分かりますかね......?」

「それは分からない......」


篠崎さんは首を横に振って『分からない』と答えた。

私はあの部屋に何かがあると思う、確信は無いけれど探してみる価値はあるかも


「この部屋は大体調べ終わったので、あの部屋へと繋がる扉を探しましょう」

「別にいいが、俺も一緒に着いて行くぞ」

「はい、分かりました」


私は首を縦に振って頷き『分かりました』と言う

受付の中から出ようとして、一歩、二歩、三歩と歩いていると

また、あの不気味で不快な『声』が後ろの襖から聞こえてくる。


『あいつらってやばい』

『たしかに、にんげんとはおもえないよね』


一体何の話をしているか分からないが、不快には変わりがない

何とかしてでも声の正体を見つけないと精神的に落ち着きようがないよ。


「篠崎さん、やっぱり声が聞こえますよね?」

「いや......聞こえないが」


おかしい、あんなに私達に分かりやすく大声で喋っているはずなのに

どうして篠崎さんには全く声が聞こえていないのだろうか


『でも、あいつだけきこえてないみたい』

『そうだね、きこえてないようだね』


そして謎の声は『クスクス』と笑う、まるであざ笑ってるかのように。

ここで私は本当の声が何処から聞こえて来たのか解った気がする

恐らく、声は篠崎さんの言う穴から見える部屋から聞こえて来ている


「......もう、この部屋から出ましょう」

「ああ、その方がいいな」


私達はこの畳の部屋の受付から足早に出て行く事にした

受付から出ると、冷たい空気が口と鼻にほんのりと入ってきた

その所為か、少し頭がズキズキと小刻みに痛んできた。


「うっ......」

「頭痛なのか、大丈夫か? 一応頭痛薬を持ってきてるが」

「はい、少し......頭痛薬くれませんか?」

「ああ、その前に缶を買って来るから待ってろ」


篠崎さんは急いで休憩所から出て行き、缶を買いに行った

今は私1人だけ休憩所に残っているから余計な孤独感を感じる

ラップ音も微かに聞こえてる為、いつ何が起きるのかは分からない。


──そして待つこと数分が経過した。


「遅いなぁ......何分経ったんだろう」


体の感覚では30分位経ったのだろう、それだと当てにならないから

考えるよりも壁に飾ってある壁時計に近付いて時刻を確認する


──すると突然、時計からいきなり不快な音を立てながらゴーンとチャイムが鳴った


「っ......!? ち、チャイムかぁ、驚かさないでよ」


私はバクバクと鳴る心臓を抑えながら深呼吸をする。

そして改めて時刻を確認すると、長針は『15分』も進んでいた


「やっぱり遅いよね、外に出て呼びに行こうかな......」


流石にこれ以上待っていても不安で押しつぶされそうになる

それに休憩所の前に自動販売機は置いてある為、そんな時間は掛からない

もしかして外で何かが起きたのか、全て売り切れで別の場所へ行ったのか。


私は不安を抑えながら、忍び足でゆっくりと音を立てずに玄関へと向かう。

ガラス越しからでは、外灯のない暗闇の道路が広がって見えるだけだった

自動ドアではない為、センサーに反応して勝手に開いてくれないから自力で扉を横に引っ張って、そしてそのまま外へ出た。


「うーん、やっぱり外の空気と中の空気は全く違っていいなぁ」


外の空気は中より全く綺麗で、味は美味しいとまでは行かないけど

凄く気持ちよく清々しい気分になる程の空気だ

例えるなら高い山で標高が中間辺りの空気みたいな感じだと思う。


わたしの真上に何か看板がある。文字は汚れきっていて読めない部分があるけど『ひなまち、しりょうかん』と描かれていた。


「それどころじゃない......一体、篠崎さんは何処にいるの?」


周りを見渡しても篠崎さんは何処にもいなかった

もちろん自動販売機の場所へ目を移しても人も動物も人影一個も無かった。

やっぱり何処かへ行ったのだろうか、一応念の為自動販売機を確認しに行く。

自動販売機には売り切れのマークは1つも無く、まだ在庫が残っている状態だ


「篠崎さーん......?!」


呼ぼうとして声を上げると、声が反射して周りに鳴り響いた

しばらくして待っていると、返って来たのはさっきの正体不明の声とは全く違う若い高校生位の女性の声が聞こえてきた。


『あの、雰囲気があの探×に似ているわ』


何だろう、『雰囲気があの』という言葉の後が上手く聞き取る事が出来なかった

まるで何かが言葉を防いでるような感じで規制されてるような感じだ。


「さっきからだ、誰なの? 姿を見せてくださいよ......」


出来れば姿を見て少しでも安心というのを感じたい。

──だけど、その願いも儚く案の定声の主からは、一切の返事が返って来なかった


「やっぱり誰も姿を見せてくれない......」


私は『はぁ』という大きな溜め息を霊に聞こえるようにつく。

ただ怖がりたいのではなく、声の主の姿を見て少しでも安心がしたかった

霊感があるけど見える恐怖より、見えない恐怖の方が怖いよ


「やっぱりもう一度呼んで見た方がいいよね」


息を大きく吸い込み、さき程の声よりも大声で篠崎さんを呼ぶ


「篠崎さーん!! いるんですか!」


二度同じ事をやっても、声が周りに反射して鳴り響いているだけだった

それよりか、ますます不安が私に迫っている気がしてならない。


この場に留まっていてはダメだと思い、早足に駐車場へと向かっていく。

それにしても大きな駐車場だ、車30台分は止まれそうな気がする

やっぱり道の駅なだけであって利用者も多いのかな


そして、私はここで足の動きを止めて周りを改めて見渡す。

身体の向きを変えながら、空を仰いだり、下のアスファルトを確認したり、私の方向──施設から出て前の方向だけど──からして向こう側を確認するけど

特に、人影や何も見当たりはしなかった。


外灯が無い場所は暗くて、そして冷たい空気が再び私の方へと流れてくる。

同じように鼻に冷たい空気が入ってきて、また頭痛が起きてしまう。

ズキズキと痛む頭を押さえながら歩道へと進んで行く──

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