第十四怪 迷走
投稿です。
これからはレビューに合った通り休みながら書こうと思います。
あと64ptありがとうございます、これからも無理のないように頑張って書きます。
──私と力渡は同時に雅俊さんが犯人だと答えた。
私達は考えてる事が同じで『言動がおかしい』そんな感じだった
「...じゃあ、俺たちは雅俊さんが犯人という方向で進むか」
「そうだね...... それしか考えられないからそっちに行こう」
そして私達は雅俊さんが犯人と確定して調査へ再開した──
「そう言えば雅俊さんが言ってた心霊現象の事はどうするの?」
「あいつが言ってる事は嘘だろ」
確かに考えて見れば嘘なのかもしれない。
皐月さんが雅俊さんを庇って喉を怪我したのも全て雅俊さんの計画通りか...... もしくは争って喉を怪我したのか......
「あ、そうだ。ねぇ、力渡少しいい?」
「ん? 何だその心配そうな目をして......」
力渡は目を細めながら答えた。どうやらいつの間にか心配そうな目でしていたそうだった...... 肉片が散らばり夥しい異臭が発してる中で私は言った
「このまま証拠が見つからなかったらどうなるの?」
「もしかしたら犯人を逃して未解決事件になるな」
マズいかもしれない、あと屋敷にいるのが1日だけだから
早めに証拠を見つけて事件解決に励まないと大変な事になる。
「軽いね...... なんていうか余裕を感じるかというか」
「ん? 内心は結構焦ってるぞ。言葉に出して焦った様子を見せると頼りなく思うだろ?」
力渡は『ふ...』とうす笑いしながら調査へ戻った。
確かに敵に焦った様子を見せると嘲笑って来る可能性がある。
この猟奇的殺人を行った犯人は精神が病んでる...... よくあんな殺人の仕方を出来たんだろう。と考えていた
「なんだこれ...? 血の付いた鋸が何故ここにあるんだ?」
「えっ......?!」
タンスの場所にいる力渡の方へ駆け寄ると
──そこには血肉がこびりついた鋸があった。
「もしかして、犯行に使った凶器はこの鋸......だったの?」
「馬鹿な、そんな事はないはずだ」
力渡は険しい顔をしながら鋸を睨んでいる。新たなに見つかった新たな証拠品──もしくは凶器──がある...... これは一体どう言うことだろう?
犯人が捜査を錯乱させる為に作った偽装した鋸なのか......
「くそっ、雅俊のやつ...... 面倒くさいことをするな」
「そう言えば天井にワイヤーがあったよね?」
「あぁ、確かにあったな...... それがどうかしたか?」
私は力渡に天井にあるワイヤーから皐月さんを殺害する事は出来ないんじゃない? と話した
「床から天井って4mあるよね? あの高さから切断して殺せると思う?」
「確かに、皐月さんの身長は170cmで女性にしては高身長だが...... 天井まで身体が届かないな。」
力渡の考えている事は合っている。身長が170の皐月さんを4mある天井にあるワイヤーから殺すには身体がワイヤー近くに来なければいけない。
「ん...? となると、犯人は鋸で真っ二つにしたのか?」
「そう考えるしかないよね...」
私達の考えはさっきまでは犯人がワイヤーを使い皐月さんを殺害したと考えていたけど...... その考えは儚く崩れ去り”鋸でバラバラにした”という考えに至ってしまった。
「だとしてもだ、悲鳴を上げてからの間...... 犯人はどうやって切断して殺したんだ? 切断してる間に抵抗されて逃がしてしまうはず。鋸で切断したとしても返り血を浴びてるはずだから屋敷の中のに犯人を特定しやすくなるはず」
「屋敷以外の人、つまり部外者が入ってきて殺したとか?」
「そうにしてもあの鋸では切断に時間が掛かるし、侵入してきた痕跡もない」
私は黙り込んだ...... じゃあ何だと言うのだろうか
仮に雅俊さんが犯人だとして返り血は、切断する時間はどうなるの?
そして頭の中には混乱でいっぱいになりそうで壊れそうだった。
「思ってる事は分かる、雅俊さんが犯人と確定しても事件発生後は俺達と居たから殺すこともできないんだろうな」
──えっ? 確かに雅俊さんは事件発生後にも居た...... だから皐月さんを殺す事も出来ない...... となると、誰が殺したの?
「空音、考えても仕方ない。屋敷の皆のアリバイを聞きに行くぞ」
そう言えばアリバイを聞くのを忘れていた。事件発生後に何処にいたのか? それを聞くのが手っ取り早かったはずなのに調査に手間取って忘れていた。
「まずは執事の雅俊さんだな。明らかにあいつが怪しいからな......」
そう言うと殺人現場の部屋から出て行った。そして、私も後に続いて──死体があるとこに留まりたくなかったから──部屋から出て行った。
部屋から出ると屋敷の皆が外へ待っていた。殺人事件が起きたがら全員見にきたのか、それとも修一郎さんの命令で集まったのかもしれない。
メイド4人、執事の雅俊さん、屋敷の当主の修一郎さん、シェフ合わせて7人が待っていたことになるのか......
「それで探偵さん...... 犯人は誰か分かりましたかな?」
修一郎さんが真剣な眼差しで力渡の方へと見ている。
「まだ分かりません、ですがこれから始めるアリバイ調査で犯人が分かるかもしれない。だから教え──」
「私達のこと疑ってるのっ!?」
すると、一人の黒髪ショートヘアーのメイドが口を開いた。
私達は貴女の事を誰一人疑ってないのだけど...
「いや、疑ってるわけではなく...... あなた達が容疑者ではないことを証明する為にアリバイ調査をするんだ」
「何でそんな事をしなきゃいけないの!! 別に──」
「おい、保実っ! 探偵さんの言う事を聞くんだ!!」
どうやら名前は保実さんのようだ。修一郎さんが怒鳴ると涙目になって『は、はい......』と返事をした。
──こうして私達の苦渋な表情をしながらもアリバイ調査は始まった。
今回は個人的に地の文を上手く書けたと思います。




