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空音の怪奇譚  作者: 如月颯人
第二章:真宮邸 猟奇的 怪奇事件
14/31

第十二怪 現世に帰還、そして殺人事件

投稿です、そう言えばいきなりPV数が上がった気がします。

沢山の方が自分の作品を読んでくれていて嬉しい限りです(>_<)


この話が良ければ評価お願いします!

まだ様子を見て評価をする方はブックマーク必須ですっ



追記:PV数500突破いたしました。

皆さんいつも見て下さりありがとうございます。


:PV数が700突破いたしました。

いきなり増えて驚きを隠せません、本当にありがとうございます


:何故かPV数が1000突破いたしました!!? 誰かが宣伝してくれて見て下さった方がいらっしゃるのでしょうか? 本当にありがとうございます!


──あれ? ここって何処だろう?

身体がフワフワしていて気持ちいい感じがする。

そうか、私は死んだんだっけ... 今から幽世かくりよへいくのかな?


今まで私...... お母さんとか職場の人に迷惑を掛けたなぁ

まだ親孝行もしてないし、謝ってなかったなぁ...

聞こえてないと思うけど謝ろう。今までごめんなさい、どうか今まで犯してきた罪をお許しください......


「...い! ...きろ!!」


誰かが叫んでいる、怒ってるのかな?

私って今までみんなに酷い事をしたから仕方ないよね...


「お...らね! ...おい! 起きろ! 空音っ!!!」


気付いたら力渡が私の名前を叫び続けていた

今までのは夢だったのだろうか?


「力渡...?」

「あぁ、やっと起きたか。突然倒れてどうしたんだよ?!」


よく顔を見ると混乱した表情をしていた。何があったのか...

私は力渡に聞いてみることにした。




「力渡、私はさっきまでなにをしてたのか教えてくれない?」

「分かった。実はお前が真宮さんの部屋から出ようとした時に」

「いきなり倒れ込んだんだよ...」


どうやら私は部屋から出ようとした時に倒れていたようだった。

何故倒れたのか分からない、ただの疲れによって倒れたのかも知れない。


「そうだったんだ...ごめんね、昨日の疲労で倒れたみたい」

「そうか...あまり無理するなよ、ただでさえ──おい、それ何だ?」


何か言い掛けてたがその話より重要な事を見つけたみたいだ

それとは何の事なのか?


「それってどこよ?」

「手首だよ、何か小さい刺し跡というか注射の跡があるんだよ」


そう言われて手首を見ると”注射の跡”があった。

一体いつ出来たんだろうか? 誰かがやったのか...


「ダニにでも刺されたのかな?」

「いや、僕は様々な事件を見てきたから分かる」

「これは幻覚作用と睡眠作用を含んだ薬を打たれた跡だ」


幻覚作用と睡眠作用が含んだ薬... それはどういう事だろう?

もしかしてやっぱり誰かに打たれたのか...  でも一体誰が打ったのか?


「何故幻覚と睡眠作用が含まれてるって分かったの?」

「薬の汁と匂いだ、汁だけでは分からなかったが」

「匂いで分かったんだ、煙草の匂いとレモンが混ざり合った匂いだからな」


探偵というのは凄いな、薬のことまで分かるなんて...


「取り敢えず立てるか?」

「うん、大丈夫...何とか立てるよ。少しフラフラするけど...」


私はフラフラする身体を起こして立ち上がった。

薬のせいかズキズキする。


「お嬢さん、大丈夫ですかな?!」


屋敷の当主の修一郎さんが心配そうな顔をしていた


「ええ、大丈夫です。 どうやら疲労により倒れたそうで」

「ご迷惑お掛けしてすみません...」


私はそう言うと修一郎さんはホッとした様子をした

安心してくれて良かった、一言間違えると大騒ぎになるから...


「いえいえ、よかったですよ。取り敢えず生きていて良かった。」


このまま死んでたらどうなってたんだろうか...

考えているだけでゾクッとした


「おやおや、生きてて良かったです」


誰かの声が聞こえ振り向くと、一瞬だけニヤニヤしていた

執事の雅俊さんがそこにはいた。


「おい、さっきのニヤニヤは何だ? 雅俊さん」


力渡が怒ってるか、怒ってないかの表情で聞いた


「ん? 別にニヤニヤなんてしておりませんよ」

「嘘を吐けっ!! さっきしていただろ!」


力渡が雅俊さんの胸ぐらを掴んで言い争っている。

別にニヤニヤしてもいいんじゃないかと思った


「お前はな?! いいか、こいつは薬を打たれ──」

「打たれて生死の境を彷徨っていた。と仰りたいんですね?」


力渡が言い終わる前に先に雅俊さんが言った


「くっ...」


力渡は悔しそうな顔をしているがそれを私は宥めた


「落ち着いて、この人は何もしてないでしょ?」

「いや、お前...部屋を出る前に誰と話したか?」


力渡は変な質問をしてきた。部屋に出る前に誰かと話したのか...

そう言えば私は部屋に出る前、雅俊さんと話したような...まさか!?


「雅俊さんと話したけど、まさか...?」

「そのまさかだ、あいつがお前に薬を打った可能性が高いんだ...」


そんな馬鹿な、あの流暢で優しい雅俊さんが私に薬を?

一体どうして薬を打つような──殺すこともできるような──真似を?


「...関わる時は気をつけた方がいいわね...」


私は唾を強く飲み込み雅俊さんを見た


「あの人が私を殺そうとした...」


でもそう言う人には見えない。しかし、あのニヤニヤは一体...

深く考えると雅俊さんの行動自体怪しく思えてきた。


「どうされましたか? 空音様?」


──雅俊さんは私の方へ振り向いた。やっぱりニヤニヤしている...

この人は絶対に怪しい、そう感じた。


「え、いやっ...何でもありません」

「ふっ、そうですか。何か”困ってる事”があれば申し付けて下さい」


そう言って雅俊さんは扉の外へ出て行った。


「はぁ...何か疲れるなぁ」


疲れてるのは精神的の意味だ。今日は最悪の日になりそうな予感した


「ああ、探偵さん。もう直ぐ夕食の時間ですよ」

「そうですね、じゃあもう食堂へ行きます」


そう言えばもう7時30分になる。そろそろ食堂へ行かないと

私のお腹がペコペコになっていた。


「空音、そろそろご飯だ。行くぞ」

「あ、うん今行くね!」


私は力渡の後を追った。フラフラするけど手摺りにそって歩けば大丈夫だ


そして一分も掛からないうちに食堂へとたどり着いた


「はぁ、お腹がペコペコだぁ」

「お、空音もそうなのか? 俺も2日間何も食わずに水しか飲んでないんだよ。」


いや、あんたは昨日焼き肉を16枚以上食べていたでしょ。

それに水以外にも飲んでいたよね? と私は思っていた


「お、来ましたな。どうですかな、この食堂は?」

「貴族感が出ていて豪華な飾り付けされていいな。」


食堂を確認すると真ん中に大きいクロステーブルに左側の端っこにテレビ

右側には恐らくキッチンへの扉だろうか。


「ご主人様、いつもお疲れ様です」


『いつもお疲れ様です』という声の正体はどうやらメイドのようだった

身長は150cmくらいか、顔が可愛いらしい。


「ああ、友香ゆうかくんか。いつも丁寧に挨拶してくれてありがとう」

「あっ! いえ立場が上の者には敬語が...」


メイドの名前は友香らしいが。最後に何て言っているのか分からなかった

もしかしたら『上の者には敬語が当たり前です』と言いたかったのかも


「おやおや、皆様どうやら食堂でお集まりのようですね」


すると雅俊さんが食堂に入ってきた。例の薬の件の事もあるから

警戒しないといけない...


「おいおい、そんなに睨み付けないで下さいよ空音様ぁ?」

「な、睨み付けてなんかいませんよ...」


マズい、いつの間にか雅俊さんを睨んでいたようだ。

これで怪しまれたら──既に警戒されてるかもしれない──行動しにくい。


「さて、皆様。今日は探偵さん達が来てるの、で心霊現象解決を頑張れるように盛り上げましょう!」


「いただきます!」


修一郎さんが『いただきます』と言うと私達も後に続いて『いただきます』と挨拶をして食事を始めた。


「うおぉお?! このドレッシングのかかったレタス美味うまいな!」

「確かに美味しいわね、一般のレストランに出されるやつより。」


あまりにも美味しさからなのか私の言葉は倒置法になっていた

そしてレタスを食べ終わった後にマグロの刺身を醤油に漬けて食べた


「このマグロも新鮮で美味しいわ、高級品って感じね。」

「お、そうなのか? ...ふむふむ。うおっ! これも美味いな...」


力渡はそう言うと刺身をバクバクと食べていく

さて、次はジャガイモと辛子のスープを飲もうかな


そして私はスープを飲んだ...すると


「辛いっ...でも美味しい。」

「んー、そんなに辛いか?」


あんたは辛子耐性でもあるのかっ! とツッコミたかったが

呆れて何も言えなくなった。


「修一郎さん、この飯美味いなっ...」

「そんな事ないですよ、それに褒め言葉はシェフに言ってください。」


修一郎さんは少し照れながら言った


「さて、少しテレビでも見ますか。」


修一郎さんがそう言うとリモコンを取りテレビを点けた...


──その直後、耳が壊れるような程の悲鳴が聞こえてきた


「きゃあ”あああ!」


「──今の悲鳴はなんだっ!?」

「メ、メイドの皐月くんの声だ...」


皐月...どこかで聞いたことがある気がする

確か雅俊さんの話で出て来てたメイドさんだよね?


「す、すまないが、皐月とは誰のことだ?」

「喉を怪我しているメイドのことで、心霊現象の時に雅俊くんの事を庇った本人です。」

「それは分かっているのだが、具体的に教えてくれないか?!」

「ずっと無口のメイドですよ!」


どうやら皐月さんは屋敷に入る前からずっと

無言のままだったメイドさんのことのようだった。


「取り敢えず皐月くんを見てきます!」

「ま、待て! 僕も行きます!」


二人は皐月さんの様子を見に行ったようだ。

私もそろそろ行こうとすると


──パタンっという落下音が天井──二階だと思うけど──から聞こえてきた


メイド達は『な、なに? 今の悲鳴って皐月先輩だよね...それに今の物音は何?』と慌ててる様子だった。


「私も行かなきゃ...」


ふと雅俊さんを見ると悲鳴が聞こえてないかのように夕食を食べていた。

そんなことより私は力渡の後へ追い掛けた。


...そして、数分も経たないうちに力渡に追い付いた。


「力渡、皐月さんは見つかった?」

「いや、それが何処にいるのか分からないんだ!」


力渡は混乱した様子でこちらを見ている。


「確か、一階の近くで聞こえたんですがね...」


修一郎さんの言う通り、悲鳴は一階の近くで聞こえていた。

しかし私は考えた。本当は二階の食堂から聞こえた...と


「食堂の上から悲鳴が聞こえたのでは?」

「食堂の上となると...皐月くんの部屋じゃないか!!」


そう言った後、修一郎さんは急いで二階へと上って行った

さて私も行こうとすると力渡が聞いてきた


「なんで皐月さんの部屋だと分かるんだ?」

「あんたが出て行った後に食堂の上から大きな物音がしたからよ」


そう言うと少し笑った表情で小声で『お前、すごいな』と言って

二階へと上って行った。さ、私も早く行かないと...





──そして皐月さんの部屋に入ろうとすると部屋から

違う声の悲鳴が聞こえてきた。


「うおぁっ!?」


これは修一郎さんの悲鳴だ。そして私は扉を開いた

その先に見た光景は...






──片腕を無くし、下半身が切断されたメイドの皐月さんの姿が見えた。

辺りは血が飛び散り、床は血のカーペットのように赤く染まっていた。

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