1章3話 スラたんの宣材写真を撮ってみた
前回の3人イチャイチャタイムから数十分、ようやく一郎が3人の元に帰ってきた。
「はぁ、はぁ。聞いてきたぞー!」
「「お帰りなさい~」」
3人は待ちわびたのかそれぞれくつろいでいた。
「プロデューサー!しゃしん撮りたい!せんざいしゃしんとりたい~~!」
戻ってきたプロデューサーを見て、目を輝かせたスラたんが早速はしゃぎだす。
「まぁ待て待て。落ち着けって。
とりあえずいろいろ聞いて検討した結果!俺が写真を撮ることになった!」
「「・・・」」
大丈夫か?という目で訴えてる。特にのんのんは目が怖くなっている。
手を出したら噛まれそうなぐらいに。
「いや、これはしょうがないんだ。
機材も特殊な上に、バーチャルアイドルの写真家を見つけるには
時間がかかりすぎてしまうんだ。
でも大丈夫!
こう見えても昔はコミケのカメコとしてブイブイいわせてたんだぜ?」
ピースをしながら答える一郎に、またも不安を覚える3人だが
とりあえずは納得したようだ。
「それでな。一人ずつ写真を撮るんだが
えーっと、その辺に台のようなものはないか?」
というと、一郎は皆がいる位置の奥を指差す。
「これー?あるよー。
ぴょん。ぴょん。これかなー?これかなー?」
トテトテ歩いて台のようなものに乗るスラたん。
「それそれ。それで、えーっとスマホを起動して・・
このアプリか。起動っと」
Lordingという文字が流れしばらくすると
ヴゥンと音がなり、スマホの上にスラたんのホログラムが現れた。
「おー!すごいなこれ!」
「わっ、プロデューサー!お外が見えるよー!すごーい!」
素直に感動する二人。
「これと同じシステムが地下にもあるみたいだから、
そこで写真を撮るからな。
スラたん、そこでしばらく待っててくれ。
二人はスラたんの写真が撮れたら呼ぶからな~」
そう言って部屋を離れる一郎。
長いエレベーターを降り部屋に入った瞬間
目に映った機械の多さに、思わず感嘆の声を上げる一郎。
「これはすごいな、早速スラたんを呼び出さないと。
さっきとは違うアプリもあるんだな。」
ポチとアプリを押す起動画面が現れ、3人の顔が映し出される。
「これでスラたんをタップっと・・」
タップした瞬間、画面の右端に小さくONという表示が現れ
スラたんの元気な声が聞こえ出した。
「おーい、スラたん聞こえるかー?」
「わーい!プロデューサー聞こえるよー!」
「今から準備するから、少し待ってな。
終わったら呼ぶから待っててくれー」
「はーい!ドキドキッ、ワクワクッ」
このアプリにはテレビ通話のような機能の他に、
話した会話が自動でログとして残り
相手画面の下にあるログボタンを押すことで
その内容がわかるものだった。
一郎がこれを使いこなせるかは別問題だが。
「えーっと、このカメラ・・っぽいのが
パソコンと繋がってて・・・写すと・・・
ホログラムで映っているスラたんの姿が
モニター先で写真として撮れると・・・」
説明書を読みながら四苦八苦する一郎。
だがある程度やり方がわかったのか、意を決してスラたんを呼び出した。
「おーい、スラたん~。準備できたぞー!」
「はい、スラたんでーす!どうしたらいい?
なにしたらいいー?」
「今からスタジオにまたホログラムとして
呼び出すからその台の上でポーズをとってもらおうかな?」
そう言って一郎はニヤリと笑みを浮かべ
スラたんにカメラを向ける。
「はい、じゃあ一枚お願いしますー。」
すっかりカメコモードである。
「えと、えーっとじゃあこのポーズで!」
自信満々に答えるスラたんだが
明らかに自由の女神スタイルだ。
「あ、スラたん。もうちょっと普通で。
普通でいいんだぞ?」
「えー、一生懸命考えたのにー。
じゃあじゃあこれなんかどーかな?」
そういうと四つん這いになって
上目遣いで一郎を見上げる。
「お、おまっ、そんなポーズどこで知ったんだよ!」
「さっきね、スマホでセクシーポーズって
検索したら乗ってたの!」
「そんな検索しなくていいから!
普通でいいんだって!」
「えー、つまんないよー。スラたんもっと
面白いのがいいなー」
「これも仕事なんだからな。
わがまま言わないの。さぁ撮るよ」
「ぶー」
しぶしぶ普通のポーズを取り始めるスラたん。
「いーねー。いーねー。
もう一枚!あ、もう一枚お願いします!」
「もうつまんないよー、飽きたよー」
興味がそれてしまったのか、文句を言いだすスラたん。
「もうちょい、もーちょいね!
お、このアングルいいね!かわいいよー!」
「なんだかいつものプロデューサー
じゃないみたいー、変なのー」
スラたんのぼやきに対し、一郎のもうちょい攻撃が炸裂し
気づくと一郎自体何枚とったかわからないぐらい写真を撮っていた。
「も、もうそろそろ大丈夫か」
「スラたん、もうクタクタなの・・」
スラたんの疲労っぷりに少しやりすぎたかな?
罪悪感を感じた一郎はスラたんに休憩を促す。
「スラたん、ありがとうな。絶対いい写真が撮れたと思うから!
しばらく休んでていいからな!」
「うん~。そうする~。」
台から降りたのかスラたんのホログラムが
ヴゥンと音をして消える。
さて次は・・・ドラミーかのんのんか
どちらにしようかしばらく悩んだが意を決してアプリのボタンを押した。