表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

エピローグ




カラスだという事は嫌でも理解出来た。


しかしながら、そのカラスが何故人間の私と同じ言語を喋り、同じ様に衣服を・・・まして紳士服を纏っているのかが不思議でならなかった。

身長も私より大き目くらいか、はたまたそれ以上か・・・・


「やっとお会い出来ましたね。」


渋めの声帯を持つ恐らくオスであろうカラスは、人間の様な前足で私の手を取り、そっと会釈をした。

鋭い瞳孔が私の目を捕らえ、目が離せない。


「貴方を手に入れるのにどれだけの犠牲を払って来たか・・・今となってはどうでもいいこととなりましょう。」

「いやいやあの・・・どゆこと?」


カラス・・・鳥人の彼は紳士的な態度で私に好意を向けている事はわかる。が、それ以上に明らかに私と彼を囲う様にある“それ”に、私は動揺を隠し切れなかった。


「貴女様を欲する事200年と半刻・・・・夢が叶いましたぞ。」

「まって・・・この・・・辺りの血は?」


私はその悍ましい光景に目を奪われていた。


血。

肉片。

四肢。

頭部。

臓器。


明らかに殺人現場にしか見えない光景が、


私と彼の周囲で繰り広げられていた。


「あぁ、ご心配無く。」


私の恐怖と絶望感を他所に、


彼はこう言った。



「これはただの屍です。」




満面の鳥面の笑みで。




後に彼は2000と言う同胞を、


人間界にいるカナと言う少女を召喚する為だけに、



惨殺の限りを尽くしたと言う報道が、



人外同盟国に放映された。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ