56/100
再々会1
その子は眩いばかりの銀髪をしていて、周りのヒトの目を惹きつけていた。
その容姿はこの雪祭りの作り物達によく合う。
「燦……覚えてない……?」
白い肌に照れた頬のコントラストがよく映えていた。
長い髪、冷たそうな肌。
赤目。
うーん、誰だ?
雪祭りのイベントで来た何かの芸人さんか?
「誰……あんた」
そう言ってやると、物凄く悲しそうな顔をした。
「なんで、俺の名前を知っているんだ?」
「分からないの……?」
いやいや、こんな綺麗なヒトを忘れる男がこの世にいるのかぁ?
でも、俺の名前を知ってるからなぁ。
ずっと俯いたまま、泣き出すか堪えるか分からない、微妙な表情をして俺を見ていた。
ヘンな女。