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雑音ステップ  作者: 白井 雲
覚醒、不屈の剣
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虹が消えた日2

地に仰向けになりながら今日のダンジョンが終わるのを待ちながら、最初にミハヤに出会った日、僕は彼女から黒い塊を奪ったのを思い出していた。



それは暴食とも言えるほど、自分が持つシンマネを喰らい尽くすやっかいなものだった。



持った瞬間、立っていられないほど気分が悪かったんだけど、もう大丈夫になっていた。



それは多分、もう一人の僕に当たる、サンが黒い塊を引き受けて管理してくれていたからだ。



口うるさい彼が静かになっていたのはそのせいで、お陰で敵からのシンマネ攻撃を吸収し、自分のものとして戦いのエネルギーに転用する事さえ出来るようになっていた。



制御できる範囲はロワールと戦った時ほどではない、大分狭まったけどね。



この力を持ってしても、アゲハには全く及ばなかった。



悔しかった。



役に立ったとは思えない、心の何処かで負けを認めながらも、全力で抗った僕のせいで、彼女はもっと苦しんだだろう。



痛かったろうに、寂しかったかもしれない。



今、怖がっているかもしれない。



手を出してくれたのに、僕はその手を引かなかったのが、悔しかった。



何処に行けば、また彼女に会える?



どうすれば強くなれる?




まだ答えは見えない。


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