ミハヤ5
突き立てられた男もミハヤと同じく、シンマネで出来た体でいた。
目を摘むり、倒れた後すぐに、七色の淡い光を放ち、霧散していく。
ミハヤも同じく光となり、散り始めようとしていたのだが、すぐに青年が体に触れると、それはすぐに収まった。
「なぜあなたがこんな所に、俺たちに任せてたんじゃないんですか!?」
「任せているよ、頑張って」
ミハヤに手を添えて、険しい表情で答える。
「あ、忘れてた」
片方の手も、男に添える。
やはり、死を食い止めるように霧散は止まる。
「そいつを保護して何になるんですか!?」
「前から目を付けていた子でね、この子はナイトメア・アクセルだよ」
目を見開き驚く男。
「そんなのは分かってますよ!俺たちはこいつらと対を為す立ち位置にいて、アクセルの使命に嫌気が刺したからアンタの側についたんだ!」
「……この子も同じなんだ。弱いナイトメアは頑張ってくれればすぐに強くなれるけど、キミのように使命に背こうと思ってくれるように仕向けるのは、難しい」
溜息をついてから。
「それに、大の男二人相手、それも知らない奴相手に力なんか発揮できるわけないだろ……」
「そういうモンなんすか!?」
「そういうものだ」
それから私はすぐに目を覚ました。
男連中はいなくなっていたが、行方はどうでもよく思い聞かなかった。
怪我をあの人が治してくれたようだった。
そこで私はシンマネというエネルギーの存在を彼に教わったんだ。
「大丈夫?」
「うわっ、嫌な奴だ」
「ごめんよ」
その人は今の燦と同じ表情をしていた。