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聖痕使い  作者: 中間
第一章:人間の国
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8話 宿屋とイリヤ

聞いていたことだが二日足らずで王都についてしまった。そのたった二日の距離しかない村が盗賊に苦しんでいたことに俺は、驚いた。

これが国民に対する扱いか王なら治安にも気を使うべきだろうに。

だが反乱は難しいのだろう成功しても失敗して死ぬのは奴隷だ。まず傷つくのは奴隷、この国ではそれが当たり前なのだ。



門はあっさり通れた。怪しいやつなどいちいち取り締まらないのだろう。

もう夕方なので、ソフィアが一度泊まったことのある宿屋を目指した。王都を眺めているとやはり裕福なところと貧しい者の差は激しい裏路地を見たときは、吐きそうになった。

首輪の付いた死体がいくつか転がっていたのだ。俺は密かにこの国を滅ぼす決意を強くした。

もう他の物を眺めたりせずに前だけを見て歩いた。ソウィア達もつらそうにしていた。不謹慎ではあるがそのことに安堵してしまっていた。



宿屋に着くとソフィアが女将に、

「ダブルとツイン一部屋ずつお願いします。」

「いやちょっと待てソフィア、まず三人部屋と一人部屋を聞くべきだろう。」

「三人でやるんですか」

「(何いってんだこの子は)いや違うから」

「それにツインとダブルの方が安いんですよ」

後ろの二人は、何も言わないので、後ぶっちゃけ女将の視線が痛い

蔑まれているわけではないのだがなんかニヤニヤしている。実はこのとき後ろでイリヤが何か言いたそうにしているのを見たからなのだが。

「わかった、それでいい」



食堂で先に食事を済ませた後。部屋に行った。ちなみにこの世界の通貨は、ギルだ。

  金貨一枚= 10000ギル

 半金貨一枚=  1000ギル

  銀貨一枚=   100ギル

 半銀貨一枚=    10ギル

  銅貨一枚=     1ギル

になる(半金貨、半銀貨は、混ぜ物があって色が鈍いのだ)1ギル=約10円だ。



一部屋150×2ギル、宿泊客は一食30×4ギル しめて420ギルの出費だ

それを盗賊のアジトから取ってきた銀貨4枚で払い半銀貨を一枚受け取っていた。


盗賊は周りの村を食い物にしていただけあってかなり溜め込んでいた。換金の必要のない貨幣を幾らか貰ってきていたのだ。

その額は1万ギル なので残高9580ギルなり


割り当てられた部屋の、ダブルの方に集まり、イリヤとリリスに魔物の大侵攻と神様に頼まれたことについて話した。

ソフィアの時のようにはいかなかったが、ソフィアが室内なのに空から降ってきたことをはなしたり、『契約の無効化』を思い出してもらったり七つの聖痕を見せて一応の納得を得た。

嘘をつく必要性がないこととイリヤが聖痕について少し知っていたおかげだ。その上でついてくるかを聞くともちろん絶対について行くと言ってくれた。




「あのご主人様」

「・・・なぜにご主人様?」

「リリスが、メイドならそれが基本だと」

リリスが、ニマ~としていた。まあ役得だからそのままで

「で、なんだっけ?」

「確か聖痕は、徐々に力を溜めていくもので使用にインターバルがあるのですよね?」

「ああ、よく知っているな。でも今は光と闇以外は、ほぼ満タンだぞ。光と闇についてはまだ聖痕の発動ができないから溜めることができないんだが」

「それでジン様は、盗賊も奴隷商人も聖痕を使わずに倒していたのですね。」

ソフィアが納得していた。

「そゆこと、まあ聖痕のおまけみたいなもので精霊と仲いいからな、でもなんでそんなこと聞くんだ?」

「聖痕保持者が殺されるときは、基本そのインターバルの間ですから、ここにいる人だけでも知っておくべきかと思いまして。」

「やっぱりそうなのか、まあ俺は、素でも強いし聖痕も七つあるから大丈夫だと思うが、ありがとなイリヤ」


頭を撫でてやると嬉しそうに細めた目から涙がこぼれた。

「どうした?大丈夫か?」


震えた声でイリヤが

「はい、うれしくて本当なら私今頃誰かに買われてきっと今も奴隷で、でもご主人様に助けていただいてうれしくて」

怖かったのだろう、頭を抱きしめ頭を撫でてやる。

しばらくそうしていると、リリスとソフィヤが、

「じゃあ今日はこの辺でお開きとゆうことで、ごゆっくりご両人」

「たくさん甘えてくださいねイリヤさん」

部屋を出て行ってしまった。


____________



もう外は真っ暗になってしまった。

「ご主人様」

「落ち着いたか?」

「はいご主人様の腕の中とても落ち着きます~」

なんか言葉がとろけてきているな。頭を撫でていると顔を上げてきた近い。周りをみて

「あの、二人は?」

気付いていなかったのか。

「ああもうひとつの部屋にいったよ、ごゆっくりだと」

俯いたイリヤが顔を真っ赤にして


「・・・あのご主人様、・・・その・・お情けを・・ください」


詰まりながらもそういってくれた。

「いいのか、俺はハーレムを作るつもりだぞ。」

「はい、ご主人様ならば当然です。私もそこに入れて同じように愛してくださればわたしは幸せです。それにもうソフィアさんは入っているのでしょう、負けられません」


考えた時間は、ほんのわずかだった。

「わかった。イリヤ、俺の女になってくれ。」

「はい、あなたの女にしてください」

「早速で悪いんだが・・・耳を触ってもいいか」

「ふぇ・・・耳ですか、ど、どうぞ」

触ってみると不思議な感じがした、さわり心地は人間の耳とそこまで変わらない気がするのだがあきらかに耳の形がちがうのが面白かった。

特に触っているとイリヤが


「あっ・ん・・んあ」


ちょっと喘ぐのだエルフで耳が気持ちいいのか、やるなイリヤ。そんなイリヤに我慢できずベットに押し倒して

「先に言っておく俺Sなんだ」

「ならば私がMになります。」

さすが天然のイリヤ、凄いセリフを平然と言うな。



俺は、イリヤと体を重ねた。




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