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聖痕使い  作者: 中間
第一章:人間の国
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7話 奴隷の二人

それじゃあなかの二人とご対面しますかね。

馬車の中に入ると暗くてよく見えないが金髪と炎髪の少女が床に座っていた。

首には、複雑な模様のかかれた鉄の首輪のような物がつけれていた。

俺の顔を見ると金髪には、ビクッと怯えられた、炎髪の方は俺の前まで来ると突然。床に頭を押し付け土下座の格好で


「奴隷の分際でお願い申し上げます。イリヤは逃がしてもらえませんでしょうか、わたしが戦闘奴隷も高級奴隷もいたします。

だからどうかイリヤを逃がしてくださいお願いします。イリヤはまだ」


「黙ってくれ」


ビクッ


つい言葉に怒気を混じらせてしまった。炎髪が黙ってガクガク震えている。このとき俺は、かなり苛立っていた。

これがこの世界の普通なのか、自分の認識を改めさせられた。軽く会ってみるか、と思った自分が腹立たしい。


「ちょっと頭を冷やしてくる、ソフィア二人を頼む」


俺は馬車から出て少し離れて座り込んだ周りは血のにおいが充満していた。

初対面の誰とも知れない人間に対してすることが、あの対応なのかこの国は、それが普通なのかはわからない。

だが、今決めたこの世界から奴隷制度をなくす絶対になくす。たとえ国を滅ぼしても。

ソフィアに心配をかけてしまったな。


しばらくしてから馬車に戻った。


ビクッ


怯えられた

「ああ、さっきはすまなかった。」

「い、いえ、ソフィアさんから私達に対して怒っているわけではないと聞きましたので」

金髪の少女が初めて喋った。金髪を肩ぐらいまであって顔はかなり整っている。髪から耳は尖っているのでエルフだった。


「あ、あの先程は、も、も申し訳ありませんでした。」

炎髪の方は、かなりの怯えている近くで怒気を浴びせてしまったから仕方ないか。

顔が俯いていてよく見えないが、それでも綺麗なのはわかった。髪をポニーテールにしているのも可愛らしい。

「あの私たちはどうなるのでしょう」

「悪いようにはしない」

それでも二人は、不安そうだった。

「ソフィア、マスターキーはあったか?」

実は一応探してもらっていたんだが

「いいえありません。着飾るための衣装と宝石などがあるだけです。」

やはりないか。・・・しかたない神様のやつにもらった力を使うしかないか。

「あの助けていただいてありがとうございました。ですが私たちは・・・」

二人は、あきらめの表情を浮かべた。キーがなければ逃げることはできない、そんな二人に俺は、

「二人とも立ってくれるか?」

「「え」」

「ほら早く」

「「は、はい」」

その姿勢だとちょっとあぶないな

「ちょっと前かがみになってくれる」

二人は、言われるがまま前かがみになる。

俺は、両手をあげ二人の鉄の首輪に手をあてて神様からもらった力『契約の無効化』を使った。

首輪が少し淡い光を放ったと思ったら。


ゴト


二人の首輪が落ちていた。


「「「え」」」


これには、ソフィアも驚いていた。


「驚いているところ悪いけど、どんどん行くよ、いいかい今から君たちは自由だ、そして俺たちと君達は対等だいいね。

ちなみに今の力は、『契約の無効化』って力で神様とか余程のやつと契約しない限り無効化できる。つまり君たちはもう奴隷ではないんだ」


徐々に状況が飲み込めてきたようだ。絶望の表情は消えその顔に希望が表れる。いいことだ。二人でなにか話しているとおもむろに。


「あのお願いがあります。」

「なんだい、聞けることならきくけど。」



「「私達をあなたの奴隷にしてください」」



「なぜそうなる」

「むぅ、覚悟はしていましたが、二日目で二人旅が終わってしまいまいした。」

俺は、驚くというより呆れていて。ソフィアはなんだか残念そうだった。



理由を聞いてみると奴隷から開放してくれた恩を返すために側に置いてほしいらしい。

ならばどうすれば側にいられるか考えた挙句出た言葉が「奴隷にしてください」だったのだ。



「それじゃあ意味がないじゃないか」

「そうなんですけど」

「それなら別の形で仕えればいいだけです。それにジン様もハーレムを作ると言っていたではありませんか」

さっきまで残念そうだったのになぜかソフィアが乗り気になっていた。

(これで夜の営みを満足させて差し上げることができます。)

なんて考えていたことにジンが気づくはずもない。ハーレムと聞いて二人は、頬を染めていた。エルフの少女なんかちょっと嬉しそうだった。



結局エルフの少女はメイド、炎髪の少女は護衛として仕えることになった。



「じゃあよろしく俺は、ジン。聖痕使いだ。」

「ソフィアです。水の精霊術師です。」

エルフの少女は、恥ずかしそうに

「イリヤです。治癒術師です。その、末永く可愛がって下さい」

とんでもない事を言ってのけた。この子は絶対天然だな。

炎髪の少女は、くだけた感じで

「リリスよ、冒険者でギルドランクはB。これからもよろしくねジン、ソフィア」

こちらが素なのだろう、これはいい傾向だ。


二人には、衣装のなかで比較的に落ち着いた服に着替えてもらった。ついでに宝石類を頂いた。二人とも何か聞きたそうにしていたが。


「先に王都に向かおう、宿でいろいろ話すよ」

「そうしましょう」

「わかりました」

「了解」






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