11話 依頼とお買い物
チームの登録が終わるとクレアさんが
「依頼は受けられますか?」
「そうですね、みんなで受けられて、お金を稼げるそんな都合がいいのってありますか?」
「ありますよ」
「・・・あるんですか」
これは、驚きだ。
「チーム限定の依頼でランクが低くいけどちょっときつい依頼があります。」
「どんな依頼ですか?」
普通なら疑うところだが俺はもうクレアさんを信用していた。
「討伐系の依頼で一週間以内に一定数以上の魔物を討伐する依頼です。成功報酬はそれほど高くないのですが、どの魔物をどれだけ倒したかで報酬が上乗せされます。」
「討伐すればしただけ報酬が貰えるのか、いいね。それでお願いします。」
「では、皆さんのギルドカードに依頼をいれますね」
俺たちがカードを渡すとカウンターの石盤の上に置き何か操作していた。
「これで誰がどれだけ魔物を倒したかが分かります。ギルドカードを見てみてください。一番したに欄が増えていますから。」
作業が終わり返してもらった。
ギルドカードを見ると。一番したに
総合討伐数 000
ジン討伐数 000
内訳
と、いった具合だ
「討伐指定地域は、オルムの森です。指定討伐数は300です。報酬に上乗せできるのは500なので上限は800ですね。」
「ありがと、次いでに何処かいい武具屋と宝石商を知らないか?」
「武具屋でしたら、ギルドを出て左側の三件先あるところがいいですよ、ギルドが近いので商売もまともですしギルドが懇意にしてるので、宝石商は武具屋の正面にあるお店をおすすめします。」
「ありがとう。じゃあ皆行こうか」
「頑張ってくださいね」
こうして俺たちはギルドを出た。
俺たちはまず宝石商で奴隷商人の馬車から取ってきた宝石や装飾品を売りはらった。
宝石と装飾品は三万ギルになった。
そして今俺たちは、勧められた武具屋にいる。
「誰に何がいるんだっけ?」
「わたしはレイピアかな、前使っていたのもレイピアだったし」
リリスは、すんなり答えたが、ソフィアとイリヤは黙ったままだ
「どうした?二人とも」
「実は何がいるのか解らなくて」
「実はわたしも」
「じゃあ店主に聞いてみようか」
「じゃあ、わたしはあっちでレイピアさがすね」
「ああ、頼む」
リリスは剣が並ぶ場所にいった。
「じゃあ、二人とも行こうか」
奥に行くと恰幅のいいおじさんが話しかけてきた。
「いらっしゃいませ。私はこの店の店主のドルトンと申します、何かお探しで?」
「ええ精霊術師と治癒術師で使えそうなものってありますか?」
「ふむ、精霊術師のかたは、どの精霊をお使いになるのですかな?」
「水の精霊です。」
「それでしたら」
ドルトンは、奥から小さな箱を持ってきて中を見せてくれた。それは青い石のような物のついた石の栄える綺麗な指輪だった。
「こちらについている石は、水の石といいまして魔力を込めると水の精霊が集まりやすくなるものです。名前は、そのまま水の指輪といいます。」
「試しても?」
「どうぞどうぞ」
ソフィアに持たせてみる。するとしばらくしていつも以上に精霊が集まってきた。
これは、アリだな。
「これはいくらですか?」
「精霊術師は少ないので、需要は少ないのですが、水の石が貴重でして。8000ギルになります。」
「買います。」
「え、よろしいのですかそんな大金」
「装備をケチってソフィアが怪我したら大変だろ、だからいいの。」
「ありがとうございます。(やった、ジン様から指輪をいただけるなんて)」
「いいなあ、ソフィアさん」
イリヤが羨ましそうにしている。
それを見たドルトンが、気を利かせたのかおもしろそうに
「治癒術師の方は、こちらなどいかがでしょうか?」
別の箱を取り出した。こちらも指輪だ。こちらは、石は無く少し幅広で複雑な文様が描かれているこちらも水の指輪に劣らず綺麗な指輪だった。
「これは単純な、治癒魔術を含む魔術の補助ですね。その中でも治癒術を意識して作られたものです。ヒーリング・リングといいます。」
イリヤが目を輝かせていた。ソフィアは、少しうなだれていたが。イリヤがおそるおそる
「あの、おいくらですか?」
「そのこちらは、治癒術を意識しているのと、装飾品もかねておりまして10000ギルとなります。」
「うう、高いです。」
イリヤが落ち込んでしまった。
「イリヤ大丈夫だから」
と頭を撫でる。撫でていると
「どうしたの?」
リリアが戻ってきた。
「ちょっとな、それより決まった?。」
「うん、ちょっと高いんだけど。」
そして、レイピアを出してきた。
「わたしスピードタイプだから。強度補強と軽量化の魔法がかけられてるこれを選んだんだけどね。値段がね、その~」
リリスが、言いづらそうに
「4000ギルなんだ」
少なくとも二人よりは安い。
ああ、ふたりが落ち込んでしまった。
「あーえーと、後俺だな。刀はあるか?」
「刀ですか、内にあるのは、これくらいしか。」
刀の入った箱を持ってきて中から二本取り出した。あまりいい物ではない。ドルトンもそれはわかっているのだろうバツがわるそうだ。
箱を見るともう一本小太刀があった。俺は妙に気になって
「それは?」
「ああこれですか。これは不良品でして抜けないのです。」
「見せてもらえますか」
「どうぞ」
持って抜いてみる。簡単に抜けた、すると突然、
「【初めまして、我が主、わたしは『鉄餓刀』(てつがとう)と申します。テツとお呼びください。】」
小太刀が喋りだした。みんなにも聞こえているのだろうみんな驚いている。しかし土の精霊術師でもある俺は、落ち着いていた。これは、土の精霊に似ている。
「よろしく俺はジン、誰にも抜けなかったらしいんだが?」
「【私は、土の精霊使いでないとぬけません。私の製作者が土の聖痕保持者でしたので。】」
「それでか。それでテツおまえは何ができるんだ?」
「【刀は切るものです。あえて言うなら金属等を吸収して成長することができますね。】」
「よし買った。店主こいつは、いくらだ?」
「きみすごいね。土の精霊術師なのかな?勉強になったよ。凄そうだけど他の人には売れないし1000ギルでいいよ。」
「これからよろしくなテツ」
「【はい、よろしくお願いします主】」
全部で23000ギルか・・・
「なあ、鎧以外に体を守れるものってあるか?」
「それでしたら、防御の護符などいかがでしょう。魔力を通すだけで体の周りに障壁を張ってくれます。強度を魔力に左右されてしまうのが難点ですが。」
「それはいくらだ。」
「ひとつ1000ギルになります。」
「よし四つ買おう、全部で27000か」
「いえいえこれだけの金額を買っていただけるのです。珍しい物も見れましたしサービスで25000ギルでどうでしょう。」
「ありがたい。それで頼む」
お金を払い各々自分の武器と護符を持って出口に向かう
「毎度ありがとうございます。またのご来店をお待ちしております。」
9440+30000-25000=14440
その後も、イリヤとリリスの服や食料などこれから必要な物を買い集め940ギルになった。
残金 13500ギル