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夏のとある1日

作者: 白井クロ

時間通りにやって来る黄色い電車によって、目的地まで運ばれる私。運ばれるため、電車に乗り込む。


今日は土曜日。これから出勤という出で立ちの人は、いつもの平日と比べて少ない。私の曜日感覚を呼び覚ます。


ビルに反射する朝焼け、夕焼けともまごう程にオレンジ色で強い光線。私の季節感覚を刺激する。


田舎から都心に進むにつれ、増えてくる乗客の数。人口の分布図を想起させる。


そして駅によって相当に変わる、電車の乗降人数。その地域の発展較差を思わせる。


向かいのおばちゃんがコンビニの袋から取り出して飲むのは、ペットボトルの緑茶。購入時の選択。私は緑茶は選択しない、緑色より茶色のお茶を好む。私と他人の趣向の違いを認識させる。


増えてくる車内人数、人口密度。人の体内に取り込まれては出て、を繰り返す水分子。今日は蒸し暑い。


そうこうしている間に、目的地の駅に電車が到着する。眩しい太陽光と汗腺がひらく外気温。暑い。


今日は夏。今日も夏。いつから夏と認識し、いつまでを夏と捉えるのだろうか、自分。


電車によって運ばれた先は、いつもと同じ都心部のとある場所。人が多い。自分の地元に比べて、の話だが。


移ろう季節、留まる私。


場所を変えても、変わらない私。


他の人間と、私。違う生命個体、同じ生命種族。


しょうもない考え事を繰り返し、しょうもない1日がまた、過ぎていく。

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― 新着の感想 ―
[一言] 拝読させていただきましたので、感想を残していきます。 受動的な一文で締められる文章が続いた前半、不思議な感じがしました。 ぽつりぽつりと語られる「〜された」の味気ない文章が続いたかと思うと、…
2011/07/04 01:59 退会済み
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