第5話『旅立ち』
俺達はそれぞれの世界について知っていること、一般常識などをひたすら出し合い、情報を共有し合った。
SECHSは六つの世界の中で、最も文明が進んでいる。
シルフだけでなく、他にも十数名ほどZWEI に転送されていた。
彼らが衛星を打ち上げ、ある平原に扉を発見した。
その扉からは空間の歪み的なものが察知され、世界を繋ぐものではないかという結論に至った。
ちなみに、SECHSでは常に非常用の超小型衛星を携帯するのが一般なんだそうな。
その扉へ向かうメンバーの選出、集団戦闘の訓練、食糧やアイテムの準備などをして、ひと月が経った。
「———では、行ってくる!」
アドラーさんの掛け声で俺達十人は、この街に残る帰還者団の団員達に見送られながら出発した。
……二台の軽自動車に乗って。
シルフ達のポケットから出てきたホ◯ポ◯カプセルみたいな物から出てきたのだ。
異世界ムードなどへったくれもないが、便利なのは間違いないので、俺とアドラーさんは気にしないことにした。
「おい、一度止まれ!」
ZWEI のマックスが静止の声を上げる。
そして眼前に広がるは魔物の群れ。
これがZWEI の特徴の一つ、魔物が存在していることだ。
「こりゃあ、大仕事になるぜ……」
アドラーさんがぽそっと呟くが、
「すっげぇ、ゴブリンだ、ゴブリンだ!」
「初めて見たわー!これぞゴブリンって感じのゴブリンだ!」
「そんなに珍しい物でもないんだがな。お前らだってゴブリン肉食ってただろ」
「何それ初耳なんだけど」
テンションぶち上げな俺達の耳には入らなかった。
「……」
アドラーが何か言いたげにこっちを見てくるがそれどころではない。
戦闘開始!




