第2話『経済1位の大国ミスナヴ』
「じゃああれか、世界の危機を救うために日本人が大量召喚されたってパターンか。あるよなそういうジャンル」
それなら納得できる。
……いや、異世界転移を当たり前のように受け入れられているのが少し怖いのだが。
「ニホンジン?何それ」
何を言ってるんだろうコイツは。
「いやいやわかるだろ?日本の人だよ、日本。ニホン、ニッポン、ジャパーン」
「……?」
マジかよ、召喚されたのは日本人だけじゃないってことか。
てか、日本人じゃなくても日本の存在くらい知ってるだろ。
世界4位とか5位とかの経済大国じゃなかったか?
……いや、知らない人もいるわな、当たり前だ。
「じゃあ、あんたはどこから来たんだ?」
よく見れば腰にホルスターがあり、拳銃らしき物が収まっている。
となるとアメリカ人とかかな?
「私はミスナヴから来た」
あーはいはいミスナヴねー。
「とは、ならない」
「1人で何言ってるの?」
「いや違くて。冗談とか良いから、ちゃんと教えてくれよ」
名前だけでなく出身地まで隠されるとは、どんだけ信用されてないんだ。
「ほんとだよ。もしかしてミスナヴ連邦国を知らない?義務教育受けてないの?経済1位の大国だよ?」
……俺が見下されてるのはものすごくわかった。
だがそんなことはどうでもいい。
こいつが嘘をついている様には見えないのだ。
「なあ、もしかして俺たちって」
違う世界から来たんじゃないか、そう言おうとした時、
「首になんか書いてある……。……なんて読むのかわからない」
俺の首を見ていたコイツに遮られた。
「首ィ?ってお前の首にもなんか書いてあんぞ。えっと……、S…E…C H S……かな?」
すると、コイツは目を丸くして驚いた。
「読めるの?こんな字」
いやアルファベットだろ?
その後、手鏡を貸してもらい、俺の首の字も読んだ。
『FÜNF』




