第5話 球技大会の準備!
毎日1話更新してます。たまに2話更新します。
入学から1ヶ月が経とうとしている頃、学校ではあるイベントに向けての話し合いの時間が設けられていた。
「来月は学校の大イベントの1つ球技大会です。それに向けて各々が適材適所を見つけて種目を選びましょう」
柴崎先生がそうはいうが、適材適所を見つけるのが大変なんだ。得意なスポーツや部活に入っていればいいんだろうが…そもそも自分の得意な種目があればの話だ…
「先生!今年は何の種目があるんですか?」と、とある男子生徒が聞く。
「今年の球技大会の種目は縄跳び、ダンス、リレーです」と柴崎先生が言う。
何なんだそのチョイスは。小学生の運動会か、もうちょっといい種目あっただろと僕は思った。というか球技大会と言っているのにも関わらず球技1個もいないし。
「えー。種目少ないっすよ!」
いや、触れるのはそこではないだろ。僕と同じ意見がクラスから出てくることはなかった。
「でも、楽しいよ。去年は盛大に盛り上がって警察沙汰になったくらいだよ」
盛り上がりすぎだろと言う感想しか出てこなかった。
「去年の球技大会、私見に行ったんだ〜」と今井さんが言う。
「そうなんだ」
僕は前に指摘されたことを正直まだ引きずっている。
「うん。去年はラグビーがあってね、それが本当に盛り上がってみてて楽しかったよ」
間違いなくそのラグビーに参加していた人達が取り押さえられたんだろう。生徒VS生徒ではなく、生徒VS 警察になった光景が想像つく。
「真也は種目何にする?」
隼人は恐らくリレーだな。自己紹介の時も自信満々に勉強のこと言えるくらいだし、アンカーにでもなって女子達にチヤホヤされるんだろう。
「因みに俺は縄跳びにするぜ!」
意気揚々と言う隼人に今日一ビックリした。
「僕はリレーかな」
最初の方で適当に走っていればいいからだ。ダンスなんて論外だ。僕がダンスなんて踊ったらダンスではなくただの奇行になるからだ。
「私はダンスかな。みんなで踊るの楽しいし!」
やはりこの人とは合わないな。コミュ力お化けが心底嫌になりそうだった。
僕ら3人は希望通りの種目に入れた。そして先生達が球技大会に参加するそうだ。種目が何なのか若干興味があった。
「先生達は何やるんですか?」とクラスみんなが言っている。そうすると柴崎先生が驚いたことにこう言ったのだ。
「先生達はバスケットボールをやります」
いや、先生達は球技やるんかいとツッコミを入れたくなった。でも自分の希望通りの種目に入れたわけだし、いいとすることにした。
「みなさん、優勝できるように楽しみながら頑張りましょう!」
こうして地獄の球技大会が始まるのだが、球技大会当日、あんな事件があるとは、この時の僕は知る由もなかった。
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