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第20話 風邪ひいちゃった

毎日2話更新してます!

今日は今井さんがいない。いつも右を見ると目があって、笑顔で「おはよう」と言ってくれる人がいない。


ここ最近で1番の、寂しさを実感している。


「今日は今井さんは、欠席です」


「何でですか?」クラスメイト達が聞く。

「風邪をひいてしまったそうで、今37.8度あるそうです」


(熱があるのか…心配だな)


僕は生まれつき免疫が弱くて、頻繁に風邪をひいていたからわかる。


柴崎先生が僕の方を見て「中嶋くん。良かったら何だけど、今井さんの家に宿題届けてくれない?」


(ちょうど良かった。心配し、どんなところに住んでいるか気になるし)


「はい。わかりました。帰り道寄っていきます」


「分かったわ。じゃあ、住所教えるからスマホで調べて言ってくださいね」


「はい」


そして、今井さんの家に宿題を届けることになった。


帰りの会が終わると僕は今井さんの上に向かって歩みを始めた。


スマホの地図を頼りに歩いていくと、住宅街の一角に今井さんの家が見えてきた。


白い外壁に、庭には小さな花壇。思っていたよりも可愛らしい家で、妙に緊張してしまう。


(うわ、なんか…家に入るってだけでドキドキするな)


インターホンを押すと、しばらくしてガチャっと玄関の扉が開いた。


「……あ、中嶋くん?」


顔を出したのは、寝間着姿の今井さん。いつもの元気な笑顔じゃなく、少し顔が赤くて、弱々しい声だった。


「あ、あの…これ、宿題。先生に頼まれて」


「あぁ…ありがとう。わざわざごめんね」


受け取る彼女の手は少し熱くて、触れた瞬間に僕まで心配になる。


「大丈夫? 顔赤いけど…」


「うん、ちょっと熱でね。でも寝てれば大丈夫だから」


そう言って笑おうとするけど、その笑顔がいつもより弱々しい。

見ているだけで胸が締め付けられた。


「……少しでいいなら、中でお茶でも飲んでく?」


「え!? いや、そんな、悪いし」


「どうせひとりで退屈だし。すぐ帰ってくれれば大丈夫だから」


そう言われてしまえば断れなくて、僕は結局お邪魔することになった。


彼女の部屋に通されると、机の上には教科書が開きっぱなしで、ベッドには毛布がぐちゃぐちゃにかけられている。

生活感があって、なんだかドキドキしてしまう。


「ほんとに来てくれて嬉しい。噂とか色々あるけど…こういうとき頼れるのは真也くんしかいないから」


その一言で、僕の心臓は大きく跳ねた。


(やばい…これは、友達って思い込むのがますます難しくなる…)


「早く元気になれよ」

僕はそれだけを言って、彼女の額に手を伸ばす。


「まだ、結構熱あるね。じゃあ、僕は帰るよ。安静にしてなよ」


「うん。今日はありがとう」


そうして、僕は今井さんの家を後にした。

しかし、気になることがいくつかあった。あれは何なんだろうか。


今井さんの部屋は確かに生活感があった。でもそれ以外、リビングも含めてだけど全く生活感がなかった。


(綺麗好きとは言ってもあまりにも…)


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