聖女は他国でスローライフを目指すなのよ
今回は過酷な労働環境に耐えられなくなった聖女がスローライフを目指して、他国に逃亡する話です。
「もう耐えられないわよ」
エメラルド聖国の聖女フリーナは過酷な労働環境に耐えられなかった。
【転移】
真夜中に荷物を纏めて、密かに習得した転移の魔法で王宮の謁見室に転移して、聖王の玉座に手紙を置いた。
【転移】
生まれ育った村の近くに転移した。
幸いにもこの村は国境付近にあるので、村には立ち寄らずに、急いで国境に向かった。
「この手紙は何だ」
余の玉座に手紙が置いてあるので、直ぐに読んでみた。
「・・・・」
聖王の顔は怒りで真っ赤になった。
手紙は『平民出身だからと粗末な食事しか与えられず、僅かな睡眠時間しか認められず、貴族出身の聖女候補達に雑務を押し付けられて、休日も無く、毎日祈りと治療を強要される生活なんて、もう耐えられない。過労死する前に過酷な労働環境の祖国なんか捨てて、他国でスローライフを目指す』という内容だった。
「神官長を直ちに呼び出せ」
激しい口調で直ちに神官長を呼び出せと、側近に命じた。
「聖王陛下、何の御用ですか」
神官長が謁見室に入室してきた。
「この手紙を読め」
「この手紙は何ですか」
「早く読まんか」
「は、はい」
神官長は急いで手紙を読み、顔が真っ青になった。
「手紙に書かれている事は事実か。本当に過酷な労働を強要したのか」
「・・・・そ、それは」
神官長は緊張し過ぎて、上手く言い訳出来なかった。
「もう良い。事実なのだな。衛兵、神官長を地下牢に投獄しろ」
聖王の命令によって、神官長は地下牢に投獄された。
「必ず聖女フリーナを探し出せと、国中の貴族に通達せよ」
聖王の厳命が国中の貴族に通達されたが、既に手遅れだった。
「この大河の向こう岸が隣国なのよね」
遂に隣国に到着か。
そして過酷な労働環境のブラックな祖国とのお別れか。
渡し船で隣国に到着した。
「これで私は自由だ。思いきって亜人族の大陸に向かおうっと」
フリーナは亜人族の大陸に向かおうと決めた。




