黄の剣聖クズガーとの模擬戦なのよ
「勝負の方法は選ばせてやる」
「それでは剣でお願いしますなのよ」
「剣で俺様に勝てるつもりか。本当に生意気な奴だな」
私とクズガーは木刀を構えて、睨み合った。
「試合始め」
私を侮って、正面から突っ込んで来た。
(やっぱり剣筋に鋭さが無いなのよ)
クズガーに合わせて、暫く打ち合っていたら、クズガーが息切れし始めた。
「もう息切れですかなのよ」
「うるさい」
クズガーが木刀を振り上げた。
【巻き上げ】
その隙を狙って、木刀を巻き上げてやった。
クズガーの木刀は空中をぐるぐると回転している。
クズガーの首筋に木刀を突き付けた。
「・・・・」
クズガーは呆然となって、反応しない。
「私の勝ちなのよ」
「それまで。赤の剣聖シャルル様の勝利」
私の勝利宣言がされた。
「赤の剣聖シャルル様が勝った」
「黄の剣聖クズガー様が負けた」
「嘘だろう」
「信じられない」
「夢じゃないのか」
「今のは油断しただけだ。もう一度闘え」
「実際の闘いにもう一度はありませんなのよ」
「うるさい。もう一度闘え」
「クズガー殿、見苦しいですよ」
皇帝陛下がクズガーを非難した。
「・・・・分かりました。俺の負けです」
クズガーは周囲の冷たい視線に気付いて、渋々敗北を認めた。
クズガーが私に敗北したという噂はその日の内に帝都中に広まった。
クズガーは面目を潰されて、翌日に帝都を立ち去り、トパーズ公国に帰国した。




