旅立ちなのよ
今回は主人公の旅立ちの話です。
「もうバテましたかな」
「まだまだなのよ」
薄暗い場所で少女と老人が剣で闘っている。
【破砕斬】
少女の剣技で老人の剣が破砕した。
「お見事です」
「これで免許皆伝なのよ」
「勿論です」
「やったなのよ」
老人から免許皆伝を認められて、少女は笑みを浮かべた。
「姫様、おめでとうございます」
侍女が駆け寄って、少女に祝辞を述べた。
「マルローゼ、ありがとうなのよ」
「お父様、お母様、今日まで育てて頂いて、ありがとうございましたなのよ」
「シャルル、本当に冒険の旅に行ってしまうのかい」
「お願いだから、考え直してくれない」
「ごめんなさいなのよ。どうしても冒険の旅をしてみたいなのよ」
私はシャルル。
人族の少女。
赤子の時に隠れダンジョンの入り口に捨てられていたのを、ダンジョンマスターのお父様達に拾われて、今日まで育てて頂いた。
シャルルという名前もお母様に付けて貰った。
そして十五歳になり、成人した私は冒険の旅をする決心をした。
その為に密かにF級冒険者の資格を得ていた。
育ての親のお父様とお母様に引き止められたが、決心は変わらなかった。
「・・・・分かった」
「・・・・身体には気を付けてね」
「ありがとうございますなのよ」
「姫、やはり護衛として付いて行っては駄目ですか」
「私も専属侍女としてお供したいです」
「それは駄目なのよ。爺、マルローゼ、ごめんなさいなのよ」
「・・・・分かりました」
「・・・・残念です」
「それじゃ出発するなのよ」
「「「「「姫様、お気を付けて」」」」」
「分かったなのよ。皆も元気でねなのよ」
皆に見送られて、私は旅立った。