入学式
「どうしたんだよ?」
「いや急にトイレに行きたくなってな」
(まさかあの女もこの学校に入学してたのか)
「いや〜花榊さん可愛いかったな〜、彰ぶつかってたけど大丈夫か?」
「あ、ああ」
俺はそう海人に告げトイレにむかったが、
(まずいまずいまずいまずいまずい)
これから入学式があるもし同じクラスになろうものなら気まずいに決まってる。
だって俺とあいつは元許嫁の関係で、俺はともかく婚約を破棄したのは「花榊自信」なんだからな。
(まぁ俺はどうする事もできないしとりあえずクラスの名簿見てくるか)
「彰同じクラスだなよろしくな」
「ああ」
(俺達は2組で花榊は5組か海人も同じクラスだしひとまず安心だな)
俺達が教室に向かっている途中5組の目の前で人だかりができていた。
「花榊さん人気だよな〜、なんか入学初日なのにもう男共はファンクラブ作ろうって話してたぜ」
なんだそれ。
「俺も入ろっかな〜」
「海人俺は今一生のお願いを使うぞだからやめとけ」
「冗談だって」
そして入学式が始まった。どこの学校も校長先生の話は長いんだなと思いつつ適当に校長先生の話を聞いて、入学生代表の花榊の話があったが、
(あいつ相変わらずだな)
何事も無く入学式が終わり教室に戻ると、俺達は用済みらしく部活を見学して帰るようにとのことだ。
(さてと、俺も行くか)
「彰一緒に回るか?」
「いやお前は新しくできた友達と一緒に回りたいだろ」
「おお、悪いな」
そう言って海人は複数人のグループへ向かっていった。
あいつはコミュの塊のような男だからな。
コミュ障の俺とは違ってすぐ友達でもできるとおもったが、
そんな事を思いつつ俺はカバンを背負い教室を後にした。
(俺が向かう場所はただ1つ)
そう思い俺は幻の「オカルト会」に足を運んでいた。
今日は色々あったがこれから毎日俺の癒しの場所になるだろう。
そんなウキウキな気分の状態で「オカルト会」とかかれた教室に入ろうと扉を開けるが…