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16話 領主邸へ

翌朝、エイリアは子供たちと朝ご飯を食べて冒険者ギルドへ向かった。

ギルドに着くとそこには馬車があり、その陰からギルドマスターのランスが出て来ると

うやうやしく頭を下げ

「お待ちしていました」と言うと馬車の扉を開けた。

エイリアは開けられた扉をくぐり中に入るとランスは扉を閉め、自分は御者席に乗る。

馬車はゆっくりと走り出し街の奥の貴族街へ行く。


窓の外の流れる街並みを見てる、暗い雰囲気はない皆まじめに働き笑顔もあちこち見える。

時折子供たちも元気に走っている、その姿を見て少し微笑むエイリア。

しばらくすると検問に着いた、そこでランスは衛兵にそっと何かを言う。

するとその兵はピッと背筋を伸ばし「どうぞ!」と許可を出した。

検問の門をくぐる時、先ほどの衛兵が馬車の中のエイリアと目が合う、あまりにも人間離れした

美しさにボーっと見てしまう。

エイリアは軽く会釈するとランスが操る馬車は検問も抜けて貴族街へ入っていった。


貴族街と言うだけあって先ほどの街の通りと違いきれいに舗装された道、ゴミも無く

にぎやかな屋台の主人の呼び込みの声も無い。

歩いているの各貴族の使用人やメイドたちで買い物に来ている人がちらほら見えるくらい。

しばらく走ると奥の方にひときわは大きな屋敷が見える、その屋敷の門前に着くと馬車は静かに止まり

ランスは御者台から降り、門の衛兵に先ほどの時と同じように何か話してる。

するとまた同じようにピッと背筋を伸ばす衛兵。

ランスは馬車まで来て扉を開けると

「お疲れさまでした、領主邸に到着しました。すみませんが馬車はここまででここからは

歩いて行く事になります、よろしいでしょうか?」

「ええ、問題ありません。行きましょう。」

と言うと馬車から降りるエイリア。

衛兵たちはあまりに美しい姿にあっけにとられる。

ランスとエイリアは衛兵の反応は放って置いて門をくぐって中に入っていった。


道なりに歩いて行く2人、奥の方には巨大な屋敷が見える。

しばらく歩いてあと少しで正面玄関の前の大きな噴水の所まで来ると奥の方から声がした。

「どなたですか?」

2人が声のした方に向くと女の子と女性とその後ろには初老の男性が居た。


「あ、これはサーシャ様、それとアリス様お久しぶりでございます。」

と一礼した。

するとサーシャはたどたどしい歩きでランスの方に歩こうとする、隣の女性が手を握り

介助して歩いてくる。

ランスは片膝を着き目線を合わせた。

「お久しぶりでございます、サーシャ様はお変わりありませんか?」と言うと

「はい、この通り変わらず元気です。」と言うと笑顔を見せた。

ランスは立ち上がると隣のサーシャの母親のアリスにもあいさつした。

「お久しぶりでございます、今日は訳あって領主様に面会に来ました。」

「そうですか、ところでそちらの方はどなたかしら?」と言いエイリアの方に顔を向けるアリス。

軽く一礼して「初めまして、エイリアです。」と言うと

「実はクレスト様がこちらのエイリア様と面会がしたいという事で参上いたしました。」

と少し緊張した顔でランスが言う。

「そうですか。」と少し微笑むアリス。

すると下からかわいい声で

「エイリア様って言うのね、初めまして私はサーシャです。」

と可愛いカテーシーをした。

エイリアは両ひざをついて目線をサーシャに合わせ

「初めましてサーシャ様、私はエイリアと言います。」

と言うとサーシャの顔をじっと見た。目は開いているが光が無い。

顔を上げてアリスを見ると静かに首を縦に振った。

するとサーシャが両手を伸ばしてきて、エイリアの顔を触れる。

ランスは一瞬「あっ」と言い、止めようとしたがエイリアが制止した。

顔を触るサーシャ耳の方まで行くと特徴のある形で気が付いた。

「この形、エルフですか?」

その言葉にもランスは反応して何か言いそうになるが、エイリアに止められる。

「ええ、そうですよ。」と微笑みながら答えた。


するとランスが申し訳なさそうに「申し訳ありません、そろそろ面会のお時間ですので。」

と言うとエイリアは立ち上がり3人に軽く一礼した。

屋敷の玄関に向かって歩く姿を3人は見送る。

玄関に着くと扉が開き執事が出迎えた。

「お待ちしていました、どうぞこちらです。」と言い二人を案内する。

部屋の前に着くと執事がノックをし「旦那様、ランス殿がいらっしゃいました。」

と言うと扉の奥から「入れ」と言う声がした。

扉を開ける執事、「どうぞ。」というと

二人は中に入っていき、執事が扉を閉めた。



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