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6

 ステキな女の子に向かって、彼は、とんでもない懇願をしたのでした。

()()()()()()()()……!」

 説明を始めます。

「ぼくは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだ」

 小学生なのに、大真面目に、まるで中学生のようなことを言ってます。

「人にさせることも可能だ」

 言ってて、恥ずかしくないのでしょうか?

「その力を使って、上に上がって、様子を見てほしい」

 嗚呼、外聞お構いなしに、もう、怒濤の攻勢です。

「連絡通路がなかったら、諦めます。素直に国道を辿る……」

「でも、もし通路があったら、ラッキーじゃないですか!」

「え……?」

「おっしゃる通りです。ですが、そうでなきゃならない、真っ当な事情があるんです!」

 ワープ君、もう“必死のパッチ”で弁舌を奮ったのでした。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……?」

 説得の台詞としては意味不明でしたが、つまりは熱意に(ほだ)されたのか、やがて――

 見えない女の子は、ワープ君に同意した、様子だったのでした。

 大っぴらに喜色満面な、ワープ君だったのです。


 早速です。彼は声に力を込めて、さながら呪文を、唱えたのでした。


「ワープ!」


 ぴゅん! という音が聞こえたような気がしました……?

 おもむろに、顔を上に上げるワープ君。やがて頷き――

「ラッキー……」

 と一言。

 次に、地面に落ちている、()()()()()()()()()()()()そぶりを見せたのち。

 真っ赤な顔で、()()を大事そうに抱えながら――

 これまた見えない、聞こえない案内に導かれるように橋の向こう側面へ進み――

 ひっそりと目立たなかった、国道橋の上に上がる連絡通路を、つつがなく発見。

 目出度く、当初のルートに復帰することが、叶ったのでありました。

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