表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/19

16

 いろいろとおしゃべりしながら、とある一画に来たときでした。ワープ君、おもわず、感嘆の声を発していたのです。

「わぁ……!」

 それは、住宅地の生活道、その道の両側に並ぶ、椿の並木道だったのです!

 今が盛りとばかりに、赤い花、白い花と、咲きにけり、状態だったのでした。寒い季節、勇ましく凜として、それはもう見事な花街道です。

「うふふ、これを見せたかったの!」

 小母さん、誇らしげです。

「とっても美しいと思います! 名所なんですか?」

「ううん、そうでもない。昔ね、百年くらい前。この中のどなたか一軒さんが、椿の木を垣根として植えられたの。それがまぁ素敵でね、それで皆まねして、ついにはこんなになったのよ」

「淡路島の新名所と言ってもいいですよ! ここの皆さん、名所を新しく作ったんだ」

「ありがと。名所と言えば、水仙公園はもう訪れた?」

「ううん……」

 旅ゲーのために来たのですから、とは、言いづらい彼だったのでした。

 小母さんも無理押しすることなく、

「じゃあ、この道を真っ直ぐ行けば橋だから、そこがそうですよ、“ギュウナイガワ”……」

 オホホと指さし、そして気持ちよくお別れしたのでした。

「ありがとう御座いました……!」

 頭を下げる、ワープ君だったのです。


 さぁ――!


 川を通り過ぎてしまえばこちらのものです。

 ワープ君、最初の横道で自信満々、左進行し、目出度く。国道28号に到達できたのでありました。


挿絵(By みてみん)


 あと、約3.5km!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=695168455&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ