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悪逆非道なマッチ売りの少女  作者: ポカ猫
第1章 悪逆非道なマッチ売りの少女
7/49

第7話 不思議な探偵

お待たせしました!

1週間も休んですみませんでした!


休み明けで少し文がおかしいかも知れませんが、次回からは治すのでご了承ください


では、本編をどうぞ!

 宿に泊まっていた探偵と助手は、ロビーで1人の少女を見つけました。


「お嬢ちゃん、こんな所に1人で何の用だい?お父さんとお母さんはどうしたの?」


 少女に助手が優しく声をかけます。

 すると少女は、怯えたような顔でその場に座り込んでしまいました。


「その話しかけ方だと、誘拐犯みたいだぞ?怖がられるのも無理ないよ。お嬢さん、怖がらせてすまなかったね。私たちは探偵をしている者だ、もし良かったら名前を聞かせてもらえるかな?」


 探偵が手を差し少女を立ち上がらせると、近くにあった椅子まで少女を誘導し、そう質問した。


「私の名前はエラと言います。少し理由があって、家族は全員いません」

「私の名前はマギル、その理由ってのを話してもらってもいいかい?」


 するとエラは少し嬉しそうな顔をしてマギルの顔を見ました。


「私の家族はみんなが私に酷いことをする人達でした。そしたら、殺してくれたんです。1人の優しい女の子が……」


「女の子!?そいつは誰なんだ!!」


 それを聞いた瞬間、助手が物凄い剣幕でエラの肩を掴みエルを問いただしました。


「それは教えられません、あの子は私の命の恩人ですから」

「教えない!?お前、殺人に加担することになるんだぞ!?」


 エラの返答を聞き、助手の口調がさらに激しくなる。


「それでも構いません、私は捕まっても絶対にあの子の事は言いませんから」


 そう言い、エラはフロントで鍵を貰い部屋へ歩き出しました。


「待ってくれ!うちの助手が失礼な事を言った!最後に1つ聞かせてくれ、その女の子は自分の事を『俺』と言っていなかったか?」


 すると、エラはマギルの方を振り返り少し険しい表情をした。


「教えません!」


 そう言い放ち、今度こそエラは部屋に入ってしまった。


「先生!なんで捕まえなかったんですか!?あいつは殺人に加担してるんですよ?」

「いいんだ…… とんでもない情報が手に入ったようなものだからね」

「えっ!?」


 助手が疑問の声をあげ、そのまま首を傾げる。


「居るかもしれないんだ、この街にあいつが……」

「誰なんですか?あいつって……」

「…………じきに分かるさ」


 そして、マギルと助手はそれぞれの部屋に入っていった。




「少し予定を変更するか、あの塔にはもう少し経った後に行こう」


 ハーメルンの事件があった夜が明け、少女は街の方へ買い物に来ていました。


「俺は別に食べ物を食べなくてもいいんだが、こいつの体がもたなくなるからな…… 本当に面倒だな」


 少女が買い物をしていると、いきなり何者かに手を掴まれた。


「レイカ!久しぶり!!」


 声の方を振り返ると、そこにはレイカの手を掴んで嬉しそうな表情を浮かべるエラの姿がありました。

 レイカはその手を振りほどき、エラを睨みつけます。


「何の用だ……」

「いや、レイカの姿が見えたから嬉しくて……」

「ならもういいだろ。消えろ」


 すると、エラが再度手を掴みレイカを路地裏に連れていきました。


「レイカに話さなきゃいけないことがあるの!」

「なんだ、早くしろ……」


 少女はイライラしながらエラの前に立ちます。


「昨日宿に泊まった時に、探偵の人にレイカの事を聞かれたの。何もしゃべらなかったけどなんだかレイカの事を知っているような感じだったわ、名前は確か…… マギルって言ってたわ」


 その話を聞いた途端、少女の眉がピクリと動いた。


「探偵…… 騎士じゃなくてか?」

「えぇ、探偵と言ってたわ。助手も連れていたし……」


 すると少女はニヤリと怪しい笑みを浮かべます。


「本当にそいつは自分の事をマギルと言っていたんだな?」

「うん……」


 エラの返答を聞くと、少女はエラに金貨が大量に入った袋を手渡しました。


「えっ!?」

「礼と謝罪だ、嫌な態度をとって悪かったな」

「いや、私はこんな事の為に知らせたんじゃ……」


 エラの言葉を聞かずに少女は路地裏から出て行ってしまった。


「レイカの為にもっと頑張らなくちゃ……」


 エラは目を輝かせ一人気合を入れるのでした。




「そうか…… あいつはやはりこの街にいたのか……」


 怪しい笑みを浮かべながら、少女はいつかの武器屋に向かいました。


「いらっしゃい…… ってあんたは!?」


 店に入ると主人が驚きの表情で少女を見たのです。


「お久しぶりです」


 少女が外向けに使う声で主人に話しかけると、主人があの時と同じように台を叩きました。


「猫を被るのはやめろ!私はお前の事を知っているんだぞ!!」


 すると少女は舌打ちをして、主人を睨みながら持っている銃の銃口を主人にむける。


「知っているからどうした?俺はただ買い物に来ただけだ。お前も死にたくはないだろ?だったらグダグダ文句を言うんじゃねぇよ……」


 銃口をむけられた主人は青ざめ壁に寄りかかり、声にならない悲鳴をあげた。


「度胸がないくせに威張った態度をとるな。この店にレイピアはあるか?」


 すると、主人は急いで店の中に引っ込みレイピアを少女の所に持ってきた。

 少女はそのレイピアを眺め軽く素振りをすると、大量の金貨を台の上に置きました。


「銃に続いて、このレイピアもとても良い物だ。釣りは要らないから、口止め料って事で置いておく。まぁ、もし喋ったりしたら…… どうなるか分かるよな?」


 少女の問いに主人は黙って首を縦に振ることしか出来ませんでした。

 少女は、自分の体には不恰好のレイピアを腰に身に着け、店を後にしました。


「さて、塔に登るのは後だ…… まずはあいつを探すためにこの街の人間を消さなきゃな……」


 クスクスと笑い、自分の家に戻るのでした。




「先生、あの女の子が言ってた子供を探すんですか?」

「あぁ、あいつがここら一帯の事件の犯人だ……」


 探偵と助手は子供がいる家庭を一軒一軒回り、少女の事を探し始めました。


最後まで読んでくださりありがとうございました。


次回更新は土日のうちに上げたいです

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