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悪逆非道なマッチ売りの少女  作者: ポカ猫
第2章 絶望と憎悪のシンデレラ
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第45話 絶望と憎悪のシンデレラ

超絶お待たせしました!


本編をどうぞ!

 少女は時計を起動させる前に自分の体と翼の傷と出血をなんとかしないとと思いました。


「なにか…… 使える物……そうだ……火……」


 少女は指を鳴らしますが、手の魔法陣は光るのに魔法が発動しません。

 少女の体と心はすでに限界を迎えていたのです。


「こんな時に……!!」


 フラフラになりながら少女は家中を探し、使えるものがないかを探します。

 すると、引き出しからライターを見つけたのです。


「マッチじゃないって言うのが最高の皮肉よね…… あの子に近づけないって言われてるみたいで憎らしい」


 少女が手にしたライターにはなんの絵柄も書かれていません。


「こんなもん何に使うんだよ」

「そんなの決まってるでしょ……」


 そう言って少女は手の魔法陣を光らせてライターを点火させます。

 すると、ライターから電流が走りその電流が傷口に近づいた瞬間、大きな炎となり少女の傷口を焼いたのです。


「あああああああ!ま、まだよ……!」


 火が消えると同時に少女はまたライターを点火させて、また消えたらつけると何度もそれを繰り返しました。


「はぁはぁ…… これで傷口は塞がって血も止まるわね……」


 少女はライターを使った炎の魔法で自分の体の傷口を焼いて塞いだのです。

 少女が使ったライターには怪しい模様が描かれ、禍々しい雰囲気を放ち始めました。


「魔道具に変わったか。悪魔が使うと普通の道具ですらそれは魔道具になる。本格的に悪魔になったな」

「うるさいわよ…… あの子と約束したからさっさと行かないと」

「今回と同じ行動をしても起こることは同じだぞ」


 レイカがあざ笑うように少女に話しかけます。


「でも、戻る日付は同じよ。考えがあるの。あなたの助言も借りないといけないからね」


 そう言って少女は二階に上がり、置いていた自分の道具を懐にしまいました。





「多分、レイカは追ってこない。私がこれを動かすまで確実に待っているはず…… なら、少しまた思い出に更けてもいいわよね」


 少女は自分で焼いた体の跡をさすりながら、ベッドに寝転び目を閉じました。


「あなたと契約してから本当に色々な変化があったわ。そもそも人間じゃなくなったしね」


 断頭台にくくりつけられた際のあのレイカの囁きがなければ、あの怒りが爆発していなければ、少女はきっとあの場で死んでいたであろう。


 再び少女は自分が焼いた傷跡を触ります。


 年頃の女の子がつける傷跡にしては大きく目立ち、きっと周りの人間が見たら怖がるであろう禍々しさまで放っています。


「でも、あの中の人間であの子を助けることを誓えたのは私だけ。あそこには悪魔は貴方しかいなかった、そしてその悪魔は私の物だった」


 レイカは何も言わず、その言葉を淡々と聞いています。

 ゆっくりと呼吸を整え、ベッドから立ち上がります。


「私が契約した悪魔はそれはそれは悪い悪魔だったわ。悪魔に良い悪魔悪い悪魔がいるかは知らないけど、私が知っている中では1番悪くて、そして1番強い悪魔だった」


「私が今度戻った時、1回目の貴方にした行動をしなかったらどうなると思う?正確に言えば、今回の行動をしなかった時」


 懐中時計を握りしめ、時刻をあの日の夜に直しながら少女はレイカにそう問いかけます。


「どういうことだ」

「貴方に隣町の地図を渡さず、マギルの情報も渡さない、そしてマギルを殺さなかった場合。どうなると思う?」


 隣町の地図をレイカに渡さなければ、きっとレイカはすんなりと母親を殺すことは叶わず、それと同時に隣国の崩壊も起こりません。


 そして、マギルの情報を渡さなければ同じくマギル探しに時間がかかることになります。


「あいつの死期が遅くなるな。だからといって、それをしてお前はどうするんだ。何も出来ないだけじゃないのか?」

「そうよ、多分遅くなっても何も出来ないし未来は変わらない。でも、私が活動できる時間が伸びる」


 それを聞いて、レイカは驚くように息を飲みました。


 この少女が次に何をしようとしているかが分かったからです。


「お前……まさか……」

「経験だけは私の体に蓄積される、培った力も同じようにね。だから、可能ならば次であの子を助ける。でも、それでもダメなら……」


 少女は涙を流し、懐中時計を握りしめます。


「次の世界も捨てる…… あの子が死ぬところをこの目で見ることにするわ……」


「つまり、次の戻りを最終的な準備時間にするわけか……」

「そういうことよ。次の世界で私はエラとして生きない」


 本当はすぐにでも助けたいはずなのに、今の自分にはその力がないと悟り、力を貯えることを選択したのです。


 背中の翼を広げ、瞳の色を変化させます。


 1回目の移動の時とは違い、完全に姿が悪魔に変化した少女。

 自らの願いを叶える為、再び悪魔の時計の力を借ります。


「置いて言った道具たちは次に使うから持っていかないとね」

「準備はいいか?」

「ええ……もちろん」


 少女は言葉と同時に時計のスイッチを押します。






 少女が立っていたのはまたも少し積もった雪の上でした。


 前回と同じひどく寒い。去年最後の夜。

 この寒さと暗闇の中、あの少女は道を歩いてマッチを売っているのです。


「戻ってきたのね…… 2人とも……いる?」

「ちゃんと居ますよ」

「いない訳ないだろ」


 自分と共に中の悪魔たちもいることに安堵し、少女は翼と瞳を元に戻します。


「これからまずどうするんだ?」

「あの子を救う為に、私の力を高める為に変化の悪魔の力を思う存分使うことにするわ」


 そう言って少女は魔法陣を光らせ、指を鳴らします。

 すると、少女の足元から紫色の煙が出て少女の体を包みます。


「その姿……」


 煙が晴れた時、少女はレイカと少女が見た事のある姿をしていました。


「赤ずきんか」

「ええ、私はこの世界で赤ずきんとして生きていく……」


「変幻自在の赤ずきんとしてね」


 少女は怪しく笑い夜の街をかけていきます。


最後まで読んでくださりありがとうございました。

まだまだ続きます!!!

第3章「変幻自在の赤ずきん」で会いましょう!

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