第29話 鏡の中の不思議な国
お待たせしました!
次の日になんとか更新出来ました!
では、本編をどうぞ!
街に戻った少女は、先日ジャンダの情報を聞いた小さな喫茶店を訪れました。
「お久しぶり小さなレディー。またコーヒーでいいかな?」
店に入ってきた少女をふと見ると、老紳士はコーヒーカップを磨く手を止めて、少女に振る舞うためのコーヒーの準備をし始めた。
「あ、またごちそうになるのはご迷惑では……」
少女が心配そうな声を上げると、老紳士は少し笑い少女に近づき少女の頭を撫でました。
「こんな可愛らしいレディーと話をするのに、何も出さないなんて逆に失礼というものさ。何も気にせず飲んでいってくれるかな?」
「あ、ありがとうございます……」
老紳士のエスコートに従い、少女はカウンター席に座り出されたコーヒーを静かに口にします。
「味はどうだい?今回はブラック好きなレディーのためのスペシャルブレンド何だが」
「前回のんだコーヒーも美味しかったですが、今回のコーヒーはこの前以上に美味しいです」
少女は顔をほころばせ、夢中になってコーヒーを飲みます。
その姿は先程まで騎士団員を殺し、復讐のために戦う少女ではなく。年相応に美味しいものを楽しむ少女でした。
「おかわりはいるかい?」
「あ、すみません…… お願いします」
「お安い御用さ」
自分のコップと少女のコップにコーヒーを注ぎ、老紳士は少女にある疑問を投げかけます。
「ところで今日は何を聞きに来たんだい?」
「ジャンダさんについてです……」
「彼女には会えたのかい?なんだか珍しく街に降りてきたみたいだが」
老紳士はそう言って、コーヒーを優しく口に含みました。
「会えたは会えたのですが、喧嘩をしてしまって……」
悲しそうに少女が話すと、頭の中にレイカの声が響きました。
「喧嘩なんてそんな甘っちょろいもんじゃなかったと思うがな」
うるさいと心の中で叫び、少女は老紳士の話に耳を傾けます。
「喧嘩か、青春じゃないか。ま、そういうものは時間がなんとかしてくれるものさ。ところで、客から面白い話を聞いたんだが聞いていかないかい?」
「面白い話……ですか?」
少女は少し不安になりながらもその話に興味を持ち始めます。
「その話、聞いてもいいですか?」
「てことはもう1杯コーヒーのおかわりがいるね。少し待ってておくれ」
再びお互いのカップにコーヒーが注がれ、老紳士はその話を始めた。
「ある男から聞いた話なんだが、この街の中に異世界へと繋がる鏡があるそうだ」
「異世界ですか……?」
少女はその話を聞いているうちにある種の感覚を覚えた。
「異世界というのは語弊があるか、不思議な国と言っていたな。そこではうさぎや猫が喋り、おもちゃの兵隊やトランプ姿の兵隊が闊歩しているという」
老紳士は確かめるように話を進めます。
「そして、その国は少女と同じくらいの歳の女の子が統治しているそうだ」
「なんでそんなにその男の人は詳しいんですか?」
少女は率直な疑問を老紳士に投げかけます。
すると、老紳士はニヤリと笑い少女に静かに耳打ちをしました。
「その男、なんとその国に迷い込み自力で帰って来たらしいんだ。単なる男の作り話にしては、随分と作り込まれている。本当にそんな経験をしないと話せないような話し方だった。だから、この話は本当の可能性は高いさ」
老紳士は自信満々にそう告げ、話を再開しました。
「最後に男が言っていたことを教えるよ。その国からの脱出方法は、入ってきた鏡と同じ鏡に飛び込むこと、入ってきた鏡と同じ鏡でないと元に帰れないらしい」
「ちなみにその男っていうのは……」
少女はコーヒーを飲み干し、そう老紳士に聞きます。
「その国を統治していた女の子の父親だよ。いなくなった女の子を探していたら偶然その鏡を見つけたらしい」
それから少女は老紳士の話を聞き、頭の中である程度の鏡の位置を特定しました。
「今日も面白い話とコーヒーをありがとうございました。本当に代金は要らないんですか……?」
「ああ、構わないさ。可愛いレディーと話すっていうのが一番の代金だよ。また、何かあったら来るといいさ」
店を出る前に老紳士にお礼を言い、少女はそのまま店を後にします。
少女は怪しい笑みを浮かべて、特定した鏡の位置に向かって歩き出します。
「おい、ジャンダを追うんじゃなかったのか?」
「まだ泳がせておくのよ。他の元騎士団と接触するかもしれないしね。それよりその不思議な国っての気にならない?」
その言葉を聞いたレイカは、一呼吸置いて小さく笑いました。
「そうだな、話を聞く限り…… 悪魔が関与してる可能性があるな」
「だから、私たちの邪魔をするようなやつなら、今のうちに潰しておかないとって思ったの」
少女は鉈を取りだし、ニヤニヤと怪しい笑みを浮かべます。
そうこうしているうちに、少女は例の鏡の前にたどり着きました。
その鏡は人通りの少ない場所に設置されていて、今にも引き込まれそうな輝きを放っています。
「さぁ、行きましょうか」
そう言って少女は鏡に手を当てます。
すると、鏡から眩い光が飛び出し少女を包み込みこんだのです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
次の更新も出来るだけ早く出来るように頑張ります




