第24話 心強きエクソシスト
お待たせしました!
また3日に間に合わず申し訳ありませんでした……
では、本編をどうぞ!
「エクソシスト…… めんどくさい奴はさっさと片付けなきゃね……」
少女がそう呟くと、周りにいた神父たちが騒ぎ出しました。
「ジル様を何としてでもお守りしろ!奴の狙いはジル様だ!!」
ジルと呼ばれた青年を取り囲むように、神父たちが青年の前に立ちふさがりました。
「こんな悪魔1人相手なら、私たち全員でかかれば何とか倒せるだろう!」
神父の1人がそう周りの神父に言ったとき、少女の体に異変が起きました。
自分の心臓を掴み、苦しそうにし始めたのです。
「な、何なの……」
「エクソシストなんて久々に見た。ここは俺にやらせろ」
少女の頭の中にレイカの声が響き、次の瞬間少女の意識は暗闇に消えてしまいました。
「おい!神父ども!!今回は特別に俺が相手してやるよ!!」
少女の体からは想像できないような声が発せられ、周りの神父たちもすぐにそれが先ほどの少女ではないことが分かりました。
「やっと本性を現したか!早くその少女の体から出ていけ!!」
ジルがそう叫ぶと、少女は大声をあげて笑い始めました。
「俺がこいつの体を乗っ取ったと思っているのなら、随分と頭がお花畑のエクソシストだな。こいつは俺と契約したんだよ、つまりこいつは正真正銘悪魔だ」
ジルの前に立ちふさがる神父達に近づき、少女はそうジルに話します。
「さぁ、誰から俺と遊んでくれるんだ?」
さっきまで威勢の良かった神父達は、皆顔を青くして少女から離れていきます。
「なんだよ…… 来ないなら俺から行くぞ?」
そう言って、少女は一番近くにいた神父の頭を拳銃で撃ち抜きました。
倒れた神父を見て他の神父たちは余計に騒ぎ始めます。
「挨拶代りさ。俺はこんなもん使わなくても強いぞ?」
少女は指を静かに鳴らし、5人程の神父を氷の中に閉じ込めたのです。
そして、もう一度少女が指を静かに鳴らすと、その氷は中にいる神父を巻き込み粉々に砕け散りました。
「どうだ?人間風情にはできない芸当だろ?」
砕けた神父は血液まで凍り付き、まるで本物の氷のような硬さになっています。
「随分と派手に暴れるじゃないか……!悪魔のくせに調子に乗るんじゃない!!」
ジルは怒りをあらわにしながら、少女の胸ぐらを掴みました。
「おいおい、出しゃばるなよ。メインディッシュは最後に食べるんだよ」
少女はジルの腕を掴み、そのまま壁に投げ飛ばしてから周りの神父を殺し始めました。
ジルが壁にぶつかった衝撃から目を覚ます頃には、全員の神父の屍が出来上がっていたのです。
「よう、やっとお目覚めか。遅かったじゃないか」
「な、何だ…… これは……」
ジルは目の前の状況が理解できず、生存者がいないか確認します。
「無駄だ、全員死んでるさ。お前を助ける為に必死に俺に挑み無様に死んでいったよ」
少女は床に落ちている屍を蹴り飛ばしジルに近づいていきます。
しかし、そこでまた少女の体に異変が起きます。
少女は心臓を掴み、その場に膝をつきました。
「ハァ……ハァ…… レイカ…… やっぱりこいつは私にやらせて……」
再び立ち上がり、少女はジルを鋭く睨みつけます。
ジルは一瞬少女のその姿に気負いしましたが、すぐさま体制を立て直しました。
「行くわよエクソシスト。死ぬ準備はいいかしら?」
少女がそう言った瞬間、ジルが少女を諭すように話し始めました。
「何故君はその悪魔と契約したんだ?そんなこと自分を捨てるようなものだ…… 悪魔なんかに頼らなくても叶えられるものはあ……」
「お前に何が分かる!!お前に愛する者を殺される悲しみが分かるのか!?私はそれを変えるためにここに来たの、なんて言われようとそれを変える気はないわ」
少女はそう叫び、ジルに向かって指を静かに鳴らします。
しかし、少女が何度同じことをしても何も起こりません。
「なんで!?なんで何も起きないの!?」
「起こるわけないだろう。魔力経路がお前の魂にはないんだからよ、いくら俺と同じことをしようとしても魔力経路がなければ何もできない。いいから俺に変われ……」
少女の頭の中にレイカの声が響きます。
少女は肩をプルプルと震わせながら静かに頷き、片翼を使って空に飛びあがりました。
「今日だけだから……」
そう呟き、少女は静かに目を瞑る。
すると、しばらくしないうちに少女が力強く目を開き、ジルを鋭い目つきで睨みつけました。
「どうだ分かっただろ?こいつは俺と契約することを自ら望んだんだ。グダグダこいつを諭してる暇があるならさっさとかかってこい」
ジルに分かりやすい挑発をし、少女は地面に降りてジルの攻撃を待ちます。
「エクソシストの名に懸けて、確実にお前をその少女の中から追い出してやる……!」
レイピアを取り出し、ジルはすぐさま少女に斬りかかりました。
しかし、少女はジルの攻撃をひらりひらりとかわしていき、逆に隙をつきジルの腹に思いきり拳を入れたのです。
「ぐっ……!」
口から数滴の血を垂らし、ジルは腹を抱えてその場にうずくまります。
「レイピアなんて使うから少し本気で殴っちまったぜ…… 悪かったな坊主。苦しくないように今楽にしてやるよ」
「まて……!まだ戦いは終わってない……」
ふらふらとしながら立ち上がるジルの目は絶望に歪んでいました。
体はもうわかっているのです。こいつには何があっても勝てない、潔く負けを認めたほうがいいと。
しかし、心がそれを許さないと言わんばかりに少女の前に立ち尽くします。
「エクソシストとしての腕は未熟だが、心は俺が知っている人間の中で5本指に入るくらいの強さだ。たぶん俺が初めて会う悪魔だろう?俺じゃなきゃもう少し長生きできたかもな」
そう言って少女は爪でジルの首筋を切り落としにかかります。
しかし、ジルのレイピアがその爪を弾いたのです。
「見たか…… そう簡単にはやられ……」
出し抜いたと思ったのか、ジルの顔は笑顔に満ちていました。しかし、ジルが言葉を言い終わらないうちにその首は少女の持っていた鉈によって切り落とされました。
「こっちが本命だ。俺の思い通りに動く奴だったな、そういう自分の気持ちに正直な奴はエクソシストなんかにはむいてねぇよ」
首の切り口から血が噴き出す体を眺めながら、少女は怪しい笑みを浮かべてそう呟きました。
そして、少女は静かに目を瞑り体を元の少女に明け渡します。
「もう終わったの……?」
「ああ、手ごたえがなかったから早々に殺した」
少女は周りの死屍累々を眺め小さくため息をつきました。
「どうした?自分のやってることが嫌にでもなったか?」
「違うわよ。ただ…… あの子の為に全部私が殺したかったって思っただけ」
少女は怪しい笑みを浮かべ切り落とされたジルの首を蹴り飛ばしました。
「安心しろ。この町でまだやることはある」
「何があるって言うのよ」
「マギルの同期の元騎士団探しだよ。とりあえずその話は明日してやるよ、お前はいったん休め。体にかなりの負荷をかけたからな」
少女はその言葉を素直に聞き、自分が先ほど居た部屋のベッドに横になりました。
「待っててね…… すぐに会いに行くから……」
そう呟き、少女は静かに眠りについた
最後まで読んでくださりありがとうございました。
次回更新は一応4日以内とさせてください




