第三話 初めてのクエスト。
さて、何のクエストがあるのかなーと、掲示板を見てみるといろいろな依頼が貼ってあり、すごくゴチャゴチャしていた。
確かにガルマ先生の所で文字は覚えたが、やはりまだこの世界の言葉にはまだ慣れていない。
外国語は覚えたけどやっぱり違和感がある、そんな感じだ。
日本語が一番書きやすいな。
ゴブリンの退治にオークの討伐や草むしりに迷子の犬の捜索など
本当に種類が豊富で難易度もさまざまだ。
「よし、試しにゴブリン退治に行ってみようかな」
そう言って俺はゴブリン退治の張り紙を剥がし、カウンターに持っていった。
「これを受けたいのですが」
「はい!ゴブリン5匹の討伐ですね。でも……」
でも?
これそんな難易度高いのか? 俺、間違えた?
「そんな装備で大丈夫ですか?」
――あぁそういうことか。
俺はこの町に来るまで、魔法でモンスターを倒していたので、別に剣はいらなかったのだ。
だから受付の人は、丸腰の俺を見て、心配してくれたのだろう。
「大丈夫だ、問題ない」
一度言ってみたかったことを言ってみた。
そしてその後ゴブリンを倒すために近くの森まで行くことにした。
とりあえず町の近くの森についた。
少し薄暗く、いかにも熊とか兎とかがでてきそうだ。
くる途中何匹かモンスターに襲われたが火球で倒した。
速い所ゴブリンを倒して帰りたい……
森の中へ入っていくと、すぐにゴブリンを見つけた。
よし、まだ気づかれていないな。
炎魔法だけじゃつまらないから水魔法も使ってみるか。
頭の中に水鉄砲からでる水を思い浮かべながら、指を銃の形にして相手に向ける。
びゅっ!
「グルァ!?」
指先から勢い良く水が出て、少し先にいたゴブリンの胴体に、風穴を開けた。
すげ、予想以上の火力だなこれ。
水鉄砲と言うより高圧洗浄機みたいだったな。
音は可愛いんだけど威力はものすごいな。
そんな感じでゴブリンを目標数倒し町に戻った。
「クエストをこなしてきました」
「はい。では冒険者カードの呈示してください」
言われたとおり俺は冒険者カードを呈示した。
「ではお返ししますね。クエストを達成したことを確認できましたので報酬をお受け取りください」
いったいどうやって確認したんだ...
「報酬は銀貨4枚です。次も頑張ってくださいね」
やっぱりこの人の笑顔は可愛いな。それにしても銀貨4枚。
銅貨100枚で銀貨一枚だから、銅貨400枚。
まだこの世界の物価とか良く分からないからな。
とりあえず宿に泊まってみるか。
日も傾いてきたし何より疲れた。
ギルドの近くにあった木造二階建ての宿屋に泊まることにした。
「おう兄ちゃん、泊まるなら一泊銀貨2枚だよ。ここら辺じゃ少し高いが、ちゃんとした部屋と朝食がついてるよ」
俺の手持ちの半分、まぁ仕方がない。
しかもちゃんとした部屋で朝食もついてくるならいいだろう。初めての依頼で疲れている。
宿屋のおっちゃんに銀貨2枚を払い、部屋へと向かった。
「確かにちゃんとした部屋だな。ホコリくさくない、いい部屋だ」
そして俺はベッドに横になり今日の疲れもあってかすぐに眠れた。
「どうだい?こっちの世界にはもう慣れたかい?」
何もない白い空間で目が覚めた。というか多分まだ夢の中だろう。
お前は誰だ?
「そうだね、いうなればこの世界の神の下についている者かな」
なんなんだこの状況は。しかもこの世界の神じゃなくてその神のしたっぱかよ。
「したっぱとはまた違うよーこれでも結構強いんだから。ちなみに君を呼び出したのも僕だよ」
お前が俺を呼び出したのか目的は?理由は何だ。
「目的とか理由はあまりないよ。ただ君が毎日ゾンビみたいに会社に行ってるもんだからつい……ね?」
つい……ね?ですむ問題じゃ無い気がするのですが。
まぁ確かにもとの世界では毎日疲れ果ててたけど。
「どう?今の生活は。楽しんでる?」
まぁそれなりに楽しんでるよ。
前の世界よりは断然いいな。
「そうか。それならいいんだ、僕も君を呼んだ甲斐があったよ。僕はいつでも君を見守っているよ。ではまたいつか」
俺はその神の使いと話し終わるとすぐに気が遠くなり意識を失った。
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