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第三八話

「……ここは!?」

 カッと目を開きシュートはすぐさま体を起こそうとするが無理やりしたせいで激痛が走る。

「慌てるでない主よ、魔王領の王都じゃ」

「アンナは無事なのか?」

「無事なわけがなかろう、隣で眠っておる」


 見ると、そこには包帯で至る所を巻かれており、なんとも痛々しい姿になっていた。

 肩辺りから先は元の奇麗な紅色が残っているものの頭に近くなるにつれ、黒が混ざり紫色に変色している。

 多分魔力喰者(マナイーター)の反動だろう。


「まだ、起きていないのか」

「うぬ、医者もいつ起きるかはわからないと」

「そうか……」

 起きたらまずは抱きしめてやろう。あの時の抱きしめは腰に来た。

「失礼するぞ、なんだ、もう起きたのか」

「あぁ、この通り」


 

 ドアを開け出てきたのは大柄な男、といっても種族はもちろん人間ではない。

 全身の硬そうな鱗と爬虫類のような尻尾は彼がリザードマンであることを物語っている。

 

「調子は、よさそうにみえないな、体内に異質な魔力を入れたんだ、無理もない」

 やはり、アンナの魔力は普通のものではなかったということか。

「主は三日間寝たきりだったのじゃ」

「そんなに寝てたのか」

 心配したのだぞ、と悲しそうな表情でエリーは言う。

 アンナもそうだがシュートの体も傷だらけであちこち包帯が巻かれている。

「お前のその無尽蔵の魔力も、おそらくもう使えないだろう」

「なに? そうか……」

「ま、まぁそれでもそこにいるドラゴンよりは上回っているがな、まったく、でたらめな」

 ため息をつき呆れているその男は、その後、俺とエリーの経過観察を済ませ、その場を後にした。


「ところで、起きたら魔王が呼んでくれと」

「わかった。連れて行ってくれないか?」

「ほんとに動けるのか心配なのじゃが……こっちじゃ」


 エリーに案内されると目の前には玉座とそこに座る魔王らしき人物と、木の枝が置いてあった。


「ふん、やっと起きたか」

「この度は助けていただき――」


 魔王は俺の言葉を遮るように腕を上げる。


「よせ、かたくるしいのは嫌いだ。かしこまらなくてよい」

「そうか、わかった。助けてくれてありがとう」

「けがは大丈夫か? ずいぶんひどかったようだが」


 体に巻かれた包帯は起きた時に取り換えてもらったが、少し血が滲んでいる。


「そんな所申し訳ないが今から貴様には特訓をしてもらう」

「どういうことだ?」

「とにかく時間がない。いきながら話そう」

 実に六か月ぶりの更新です。

 すみませんでした。主にゲームばっかやってました。夏休みにも書こうと思たんですがアルバイトや勉強で忙しくて。

 これからも投稿続けていくのでどうか完結までお付き合いくだされば光栄です。

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